対人支援職を続けていくための、自分で「強み」を発見する ５つの秘訣
「強み」と聞いてあなたはどんなイメージを浮かべますか
「長所」「人より優れていること」
人と比較をして、優れたところが「強み」と思っている人が、ほとんどではないでしようか。
でも、自分の強みとなるとどうでしょうか。
「いや、よくわからない。」「そんな優れたものはない」と思う方が多いのではないでしょうか。
私たち介護職は、ひとを相手にケアする「対人支援職」といわれています。
相手ことはよくわかるのだけど、いざ自分のことになるといまいち、強みがわからない人が多いのではないでしょうか。
自分の強みを探す
介護の対人支援職に向いている人のタイプ
介護職は、人を相手にケアサービスを提供することを生業にしています。次に挙げる介護の仕事に向いている人の７つのタイプがあると考えます。あなたは、どれかに当てはまるものはありますか。また、あなたの周囲の人をみていてまずは、この人はこのタイプの人だなと当てはめてみてもよいかもしれません。
１）人の役に立ちたいと思っているタイプ
まずはケアサービスを提供することで、利用者の方のためになりたい、必要なことを相手のために提供したいと思えること利他の精神を持っている人は、大前提として必要とされます。自分中心にケアサービスを提供してもうまく行かないことが多く、まずは相手のためになるか否かを考えれれる人が、この仕事に向いています。
２）人と関わりを持つことが好きなタイプ
対人支援職は、人に興味があり、人と関わることが好きであることが必須条件です。コミュニケーションが苦手でも、関わりたいと思う気持ちが強い人が多いです。または話好きな人も多いです。人に興味があり、お年寄りや障がいのある人、病人に限らず、またプライベートでも、仕事でも人と関わりを持つことが好きであることが特徴です。
３）感謝をされることでやりがいを感じるタイプ
自分が行ったケアサービスに対して「ありがとう」や「嬉しかった」と言葉を返されることで、この仕事に就いていてよかったことの一番の理由にあげられます。感謝されることで、仕事へのモティベーションが上がったり、続けていこうとする動機づけや、やりがいにつながっていきます。感謝されたい願望も強い人が比較的多いのも特徴です。
４）優しい、思いやりタイプ
一般的によく言われる特徴として、優しい人が挙げられます。声かけや、立ち振る舞いに思いやりが感じられ、相手のことを気にかけることができる人です。困っている人をほっとけない、また手助けをしたいという気持ちを持っていることが挙げられます。共感力が高く、感情的を表出しやすいことも特徴の一つです。
５）体力があるタイプ
身体的介護や、シフトによるハードワークが求められることが多く、体力のある人が条件としては必須になります。まずは健康的で元気を周囲に与えられることが必要です。はつらつと行動することや、腕力や下肢筋力を使うことを求められ、また腰痛などになりやすいため、体力を必要とします。
６）メンタルをセルフコントロールできるタイプ
身体的障がいや、認知症ケアを必要とする人のケアを行う上で、メンタル不調をきたしやすい職業であるため、自分自身の精神状態をしり、自分で自分をセルフケアすることを求められます。障がい者や、病んでいる人のネガティブな感情を受け取りやすい環境にあるため、時には割り切りや、気分転換できることを必要とします。
７）一人より、チームで成し遂げたいタイプ
長く続けていく条件のひとつに、仲間と一緒に働くことがあります。チームでより良いケアの提供することを目標し、達できることを仲間と一緒に押し進めていく人です。自分一人の力を過信せずに、仲間の力を借りながら、時には自分から貢献することも必要です。チームケア、連携力、調整力等が求められます。
この対人支援職にもとめられる人物像（タイプ）に当てはめてみて、自分自身の強みをまずは考えてみてはいかがでしょうか。いくつか思い当たるところがあるかと思います。また、重なって当てはまるものが特徴として考えられるかもしれません。
介護現場で求められる力から、考える
対人支援のケア現場で求められる力、能力として次にあげるものがあります。大まかに５つの能力が挙げられます。
・１．再現力 良質なケアサービスを、いつも同じように繰り返し提供できる能力
・２．創造力 利用者の力を最大限に発揮できるためには、自立支援の観点からどんな介助が必要なのかを考える能力
・３．共感力 利用者の気持ちに寄り添い、悲しみ、不安、不満、羞恥心などネガティヴな感情にも共感できる能力
・４．協調力 理念やケア目標に向かって仲間とともに力を合わせていける能力
・５．責任力 自分の能力に合わせて、役割を遂行する能力
これはケアサービスを提供する上で優先して求められる能力としてあげられます。一人ひとりの能力として求められることですが、オールマイティに完璧な人物はいないと思います。そのためにチーム力の機能として求められています。
チームケアの中で、個人の能力を最大限に発揮できるためにも、一人ひとり個人で、自分の強みをみつけることが、チームパフォーマンスをあげることの近道となります。
自分の強みに気がつき、実感する
強みとは
長所とか、誰かと比べて優れているこということを一般的には意味されています。その様に教えられてきた人がほとんどではないでしょうか。
しかし、技や知識の優れた誰かと比較しているうちは、自分自身の強み、長所を実感することはないでしょう。
「私なんてそんなことは強みなんて言えない」「あの人の方が、優れている」などと自分を悲観的に取られてしまっています。
例えば、これまでにスポーツで何度も表彰されて、記録を打ち出してきたあなたは、スポーツをしていない人から見れば記録を打ち出していることに「すごいね。あなたの特技、強みだね」と言われたとします。しかし、自分としては全国的には大した記録ではないし、〇〇選手と比べていたら足元にも及ばないと思っています。
介護職の中でも、たくさんの資格や長い経験を持っている人と比べて、自分の持っている力に気がついていない人が多くいます。経験や資格だけて自分を低く見積もってしまったり、介護と他の職業と比較して自信を持つことができない人など、自分の強みに気がついていない人を大勢見てきました。先にもお伝えしたように他者と比較しないと、自分を知ることができないことがほとんどです。
では、どうしたら自分の強みに気がつき、実感することができるのでしょうか。
強みをみつけるポイント
他者と比較していても、自分の優れているところ、長所が見つからないので、ここで次にあげる５つのポイントをお伝えします。そのポイントの中に、強みを見つける秘訣が隠くされています。
１．人からよく頼まれること
なぜかわからないけれど、人からいつも同じ様ことを頼まれることはないでしょうか。また、いつも同じ役を与えられたりしませんか。頼みたいと思って相手は、あなたのどこの部分をお願いしたいと思って頼まれたのでしょうか。些細な中に実は強みが隠されています。
２．好きで長く続けていくこと
これでだけは、止まられない。なにはさておき、いつまででも長く続けていられる。続けている理由は、何故そんなに好きなのか、それを続けていることでどんないいことが起きているのか。好きで続けていられる理由はなんて考えたことないと思われるかもしれませんが、続けているには何かしら理由があります。その理由は感覚的なことかもしれません。または明確に自分にとって得になると確信できていることかもしれません。それが強みになっているかもしれません。
３．人からよく褒められるけど、自分ではそうだとは思えないこと
「あなたのすごい所は、同じことをやり続けていることは、ほんとすごいと思う」と言われたとします。自分では「いやいや、そんなことはない。もっと他に褒めてくれることはないの」と思いがちです。なんだか、褒めてくれているというよりも、揶揄われているのではないかと勘繰ってしまいがちです。実は、他人の率直に話したことの中に、存在してることがあります。他人はよくあなたのことを観ていて伝えてくれている場合があります。
４．うまくやろうと意識していない、自分ではあたりまえのこと
うまくやろう、もっと上達したいという意識があるのは、自分の中の願望や願いであり、今ある強みでないことが多いです。むしろ意識していない、無意識な状態であって、良い状態が保てていることこそが、実は強みなのです。目をつぶっていてもとか、どんな不利な条件、環境になったとしても成し遂げることができてしまうことが最強の強みだったりします。
５．自分だけのオンリーワンな日常的な経験
これまでのあなたの経験、人生は、誰一人として同じ経験、人生の方はいないはずです。ひとによっては波乱万丈な人生もあるかもしれませんが、大概の人は当たり前の日常の経験や、日々の生活の積み重ねが人生です。特別なことではない日常生活のなかにこそ、あなた自身のオンリーワンな強みが存在しています。そのオンリーワンな日常的な経験の積み重ねが強みになっています。
まとめ
強みとは、これまで無理をせずに、苦にもならずに行ってきたことや、現在も続けていくことなどであるとお話ししてきました。また、他者との優劣ではなく違いであるともお伝えしてきました。つまり強みとは、自然に存在しているものです。
しかし、自然に意識せずに、当たり前にあるからといって、自分にとって強みとなる場合とそうでない場合があります。それは、その強みを相手やチームに活かしたいと思えるか、そうでないかによって、強みにも、宝の持ち腐れにもなるからです。
自分の知らない強みを見つけ、相手やチームに貢献できることは、私たち対人支援職にとってサービスを提供する上で効果的であり、またチーム力を発揮させるためにも、必要な要素であります。なので、一人ひとり自分の強みについて、向き合い、実感することで、本当にその強みを活かして役に立たせることを、是非行って見ましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
私が主宰する対人支援職のコミュニティの詳細は、こちらになります。
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