もう限界!職場で顔も見たくないほど嫌いな同僚への接し方は?
「おはようございます!」 「・・・」
はぁ、思わず無視してしまった…。
「これまで普通に同僚と話していたけど、もう限界!」
「自分がした事に謝りもしないで、笑顔で挨拶してくるなんて信じられない!」
本当は心の中でこう叫びたくなるほど、同僚の顔も見たくないと思ってしまったあなた。
「本当に嫌いだし、思わず無視してしまったけど…。きっと私の態度がおかしいと思っているよね…。」
「限界!」と思いながらもそう思うなんて、きっとあなたは、普段から相手や周囲に気を配る人。
だからこそ、こちらの気遣いに感謝がなかったり、相手が失礼な振る舞いをしたことに謝罪しなかったりすると、相手のことが嫌いになり、許せなくなるんですよね。
ここでは、同僚の顔も見たくない!と限界を感じているものの、無視してしまって気まずい…と悩むあなたに、“毎日ココロをフルにするお手伝い!”ココロフルプランナーこと現役マナー講師&国家資格キャリアコンサルタント@大川礼子が、顔も見たくない同僚への接し方をお伝えいたします。
もう限界!と決めつける前に
「もう、これまでに何度も我慢してきたから限界…」
同僚に対して、こんな風に感じているあなた。
“顔も見たくない”と思う人がいるだけで、毎日の仕事もつらくなりますよね。
ただ「もう限界!」と決めつけてしまうのは、少し待ってみませんか?
「そう言われても、これまでも同僚の態度に何回も振り回されてきたから、もういいの…」
確かに、これまで仲が良いと思っていたのに、何度も相手の言葉や態度に振り回されていたら、もう同僚とは話もしたくないと思ってしまうんですよね。
ただ、あなたと同僚の関係がここまでこじれた原因や、あなた自身の気持ちを見つめることで、少しだけ改善につながるかもしれませんよ。
ここまでこじれた原因は何?
そもそも、あなたと同僚がここまでこじれた原因は何なのでしょう?
「そんなのもうたくさんあって、あの時も、この時も…とにかく顔も見たくないくらい、同僚のことが嫌いになった!」なんて思っていませんか。
そんな時は「今日からもう話したくない!」と思う直接のきっかけとなった出来事を、思い出してみてください。
できれば早めに思い出すことがお勧めですが、「思い出したら、またイライラする!」と思うようなら、少し心が落ち着いてからにしてくださいね。
出来事を思い出す時のポイントは、次の2つです。
- 相手とのやり取りを思い出し「目に見えた事実」と「あなたの言動」を書く。
- その後、「事実に触れた時の感情」を書く。
頭の中に浮かぶことを整理する時は、実際に手を動かし紙に書き出して、あなた自身がその出来事を客観的に見られるようにすることが大切ですよ。
原因の一つは、気持ちと態度のズレ
ここまで書いた「目に見えた事実」と「あなたの言動」、そして「事実に触れた時の感情」の中で、「あなた自身が取った言動」と「事実に触れた時の感情」に注目してください。
自分が事実に触れた時に感じたことと、実際にあなた自身が取った言動が、同じ意味を持っているように見えますか?
「そう言われると、思ったことと実際に取った行動は別の意味を持っているよね…。」
そうですよね。
ここまでこじれた原因の一つには、この「気持ちと言動のズレ」が大きく関係しているんです。
自分が感じたことを抑えつけ反対の言動を取っていたことが、同僚の言動を受け取る時の考え方にも影響していたんですよ。
自分の気持ち、大切にしていますか?
「でも、同僚が成功したら、自分の気持ちはどうであれ、相手のために喜んであげるのが本当の友達じゃないの?」
確かに、周りの人に良いことがあったり、成功をおさめたりした時に、自分のことのように喜べるのはそれだけ相手を想ってるからこそですよね。
ただ、あなたは普段から仕事も真面目に取り組んでいて、周りへの配慮も欠かさない。
人間関係を築くうえで、人前では明るく振る舞ったり、ネガティブなことを言わなかったりすることはある程度は必要ですが、その機会が多すぎると、あなた自身が生きづらくなってしまいます。
今回のことだけでなく、これまでにもあなたがあなた自身の真の気持ちを抑えこんで、「相手のため」にばかり行動していたのなら、その都度あなたの心はすり減っていたに違いありません。
だからこそ今のあなたには「相手のために喜ぶ」よりも、「自分の気持ちを大切にした上で」相手へ素直に伝えることの方が必要なんですよ。
あなたの行動は、本当に相手が望んでいることですか?
「そっか…、自分の気持ちと違うことを続けていたから、限界を感じてしまったんだ…」
「そう考えたら、いつも自分の気持ちは我慢して、素直に表現していないかも…」
「でもやっぱり、相手のためには励ますことって大切だと思うんだけど…」
よくよく考えて、今回のことも同僚のためには励ましたいと思ったんですね。
ではその励ましが、本当に相手が望んでいたことだったのかを確認してみましょう。
ここで、先に書き出した「目に見えた事実」を少し見てください。
この事実を振り返って、この時に同僚が望んでいたことは何だったと思いますか?
「うーん…、励ましではなくて、“そうだよね!”って同意することだわ。」
そうですよね。
励ましてほしかったというより、その前の言葉からも「仕事が増えて大変だ」という気持ちを聞いてほしかったのだということが考えられます。
ということは、あなたが「相手のため」だと思って取った言動も、伝える時の表現方法が違っていたら、正しく伝わったのかもとは思いませんか?
あなたの行動は、本当に「相手のため?」
そしてもう一つ、先ほど書き出した「事実に触れた時の感情」を見てみましょう。
「せっかく」励ましたのは、あなた自身が「そうした方が良い」と思って取った行動ですよね。
「だって、人のために何かをして相手からも感謝してもらえたら、自分も嬉しくなるし…」
もちろん、「人に何かをして感謝してもらえたら嬉しい」というのは、多くの人が感じることです。
ただ、最初から相手に感謝されることを期待して行う言動は、相手のためにしていることだとは言えません。
ましてや相手の望んでいなかったことであれば、なおさら感謝されることはありませんよね。
こう考えると、これまでにもあなたが取ってきた言動の数々の中に、相手のためではないものもあったのかもしれませんね。
あなた自身が「相手からの見返りや感謝がなくても、そうしたい」と心から思った気持ちが、相手の置かれた状況や望む形で表現されてこそ、受け取る側に初めて伝わるものなんですよ。
もう顔も見たくないと思う同僚への接し方は?
「今日は、もう話もしたくないと思わず無視してしまったけど…。これからどう接すれば良いんだろう?」
「もう顔も見たくない」と思っていても、職場でどうしても顔を合わせる機会が多いと、あからさまに無視することもできず、結局は気を遣ってしまう毎日…。
そんなあなたにとって、嫌いだと思う同僚への接し方は、とても悩むところですよね。
自分の気持ちを抑えがちなあなたは、「相手を受け止める方法」と「相手に自分の気持ちを伝える方法」を身につけるとよいですよ。
ここではポイントだけをお伝えするので、参考にしてくださいね。
受け入れなくても、まずは受け止める
相手を受け止める方法は、受け入れなくても受け止めるということです。
普段から仲が良く、多くの時間を一緒に過ごしていれば、同僚のことを知っている・理解していると思ってしまいがちです。
ですが、人の気持ちや考え方は、時々で変化します。
その一つひとつを全て理解するのは、自分のことであっても不可能ですよね。
ましてや同僚であれば、あなたが見るのは職場での一面でしかありません。
確かに、自分の知る同僚とは違う一面を見た時、また自分と違う価値観に触れた時には少なからず動揺してしまうでしょう。
ただそれは、あなたが知らなかった面を同僚があなたに見せたというだけで、同僚自身であることに変わりはないんですよ。
全てを受け入れて一気に理解しようと無理をしたり、「そんなのあなたらしくない」「その態度はおかしい」と決めつけたりするのではなく、まずはただ“事実を受け止める”練習をしてみてくださいね。
自分の意見を伝える方法
次に、自分の意見を伝える方法です。
自分の気持ちを抑える必要はないと言っても、ネガティブだったりマイナスに受け取られたりする言葉は、相手に伝える時にとても勇気が要りますよね。
そんな時に使えるのが、「サンドイッチ話法」です。
ネガティブなことを伝える時、その前後にポジティブな言葉を入れて話を終える。
最初のポジティブな部分は、相手の名前を入れたり、相手が話した言葉を受け止めたりして、同意を示すことでも可能。
またこの時は、一文を短くし、簡潔に伝えることが大切です。
これからの同僚との関係、どうしたい?
「うーん…、これまで私っていろいろと我慢してたんだね…」
今回のことを振り返り、自分で自分の気持ちを大切にしてこなかったことも原因のひとつだと気付いたあなた。
でも、ここで終わりではありません。
もう少し、あなた自身が相手とどのような関係を望むのかを考えてみてくださいね。
「これまで仲が良かったし、もう一度前みたいにランチや外食できるほど仲良くなりたい」と思うのか。
あるいは「あくまでも職場での関係なんだから、仕事だけ円滑に進めばいいや。」と思うのか。
ここは今すぐ答えが出ないかもしれませんね。
もしあなたが、「今すぐにはどうしても決められない。」と思ったら、両方の可能性を考えて、先に読み進めてくださいね。
あなたが同僚と「もう一度仲良くなりたい」と思うなら
「何だかんだ言っても、同僚は仕事もできるし、彼女からは学ぶことも多いから、もう一度仲良くなりたいな。」
こう考えたあなたにできることは、「自分の気持ちと意見を怖れずに伝えること」です。
「でも、そのまま自分の気持ちを言ってしまって、相手に嫌われたりしないかな…」
こんな風に思って、躊躇していませんか?
もちろん、今回あなたが無視してしまったことで、あなたに対する同僚の気持ちも変化している可能性はあります。
それに、話を聞いてくれたとしても、今後もこれまでのような関係を築けるかどうかの保証はありません。
ただそれでも、「あなたが相手と仲良くなりたい」と感じた自分の気持ちを、相手の反応を気にせず伝えることが大切なのです。
そのためには言葉を使うしか方法はなく、それを聞いて相手がどう判断するかは相手の問題です。
職場や相手の状況に配慮した上で、「謝罪」「理由」「相手とどうなりたいか」の順番で、伝えてみてくださいね。
- 謝罪
「今日あなたが挨拶してくれたのに、返さなくてごめんね。」
- 理由
「私、プロジェクトに参加することを聞いた時、励ますことが大切だと思ったんだ。あなたが大変だと言った気持ちを受け止めてもいないのに、“ありがとう”って言ってもらえることを勝手に期待して、そうならなかったことに一人で拗ねてた。」
- 相手とどうなりたいか
「自分勝手だとは思うけど、私はあなたとまたこれからも仲良くしたいと思ってるし、自分の気持ちは話しておきたくて。プロジェクトの成功、応援してるね。」
「仕事は仕事、同僚とはこのままで良い」と思うなら
「あくまでも職場での関係なんだから、仕事だけ円滑に進めばいいや。」
こんな風に考えて、相手との関係改善をあきらめたあなた。
「確かに、私もこれまで自分の気持ちを我慢してきたのも悪いんだけど…、同僚はいつも“聞いてもらって・してもらって当たり前”って感じで感謝もないし、一緒にいると疲れるんだもん。」
そう、同僚はこれまでにも何度もあなたに甘えてきながら感謝もなく、あなたが疲れてきたんですね。
ただ、仲が良かった同僚との関係が悪くなった時、一番気を遣わせてしまうのが、その二人を取り巻く周囲の人達です。
「同僚のことが嫌いだから、もう挨拶もしないでいいや」なんて思っていると、その行動は結局あなたの評価を下げてしまいます。
心身ともに限界を感じているなら、積極的に同僚と関わらず距離を置くことが必要ですが、最低限の挨拶や業務上のやり取りなどは他の人と同様に接してくださいね。
嫌いな同僚でも、接する時に覚えておいてほしいこと
あなたはこれまで、いつでも周囲に気を配り、同僚の愚痴も聞いて慰めるなど、自分を犠牲にしてきたのかもしれません。
ただこれまでにもお伝えしてきたように、自分の気持ちを大切にせず、気持ちと反対の行動を重ねているとどんどん疲れがたまり、そのことに自分が無視し続けていると、いつかきっと爆発します。
そうならないためにも、例え考え方や価値観が違っていても、あなたと同僚は一つの人格を持った人間として対等だということを覚えておいてくださいね。
人間なので「合う、合わない」はもちろんあります。
でも自分と違う考えや反応を示されたからと言って、それはあなた自身の人格を否定されているわけではありません。
また感謝や気遣いの言葉がないからと言って、相手があなたに感謝していないとは限りません。
同僚との関係に限らず、人との距離感や付き合い方は、その人それぞれです。
同僚とは職場だけ円滑に進めばよいと思う人もいれば、プライベートも含めて仲良くしたいと思う人もいるでしょう。
またプライベートでの交流も、相手と一緒に過ごしたいと思う頻度は人により異なるでしょう。
職場で同僚と円滑な人間関係を築くことは重要ですが、その築き方やスタンスは、相手に強要するものでもされるものでもないのです。
自分の気持ちを大切にした上で、相手の気持ちを大切にすることを覚えておいてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
職場での人間関係は転職理由の1位になるほど重要ですが、仕事自体が好きだったり、転職できない理由があったりすると、がまんするしかないのかな、と思ってしまいますよね。
もう限界を感じていながらも、あなたが『相談できる人もいないし、どうしよう…』と考えているなら、相談のプロである人間関係構築プランナーにぜひご相談くださいね。
あなたの人生が、より良い人間関係に基づいて、充実した毎日を過ごせるよう心から願っています。