中学受験の向き不向きを判断する方法!親として子どものためにできること5選!
中学受験は誰の希望でしょうか?
お母さん?お父さん?それとも本人?
きっかけはそれぞれ違うと思いますが、中学受験を考えるお子さんはおおむね小学4年生から塾に通うことが多いようです。
4~6年生の3年間、親と子は共に「中学受験」に向き合わなければなりません。
それは言い方を変えると子どもと二人三脚で共に歩める時間だとも言えます。
ただ、中学受験に向く子、向かない子もいます。そのあたりも親として冷静に見極めてあげましょう。
中学受験をする場合は、精神(こころ)の成長期のこの3年間、同じ目的に向かって一緒に努力することはお金に変えられない価値を得られるのではないかと思います。
中学受験に向かう3年間を有意義に過ごすために親としてできることをキャリアコンサルタント@野口千里がお伝えします。
【中学受験で親ができること①】中学受験と高校受験の違いを知っておくこと
みなさんご存知の通り中学までは義務教育です。
その後の進路はそれぞれで考えていくものですが、文部科学省「学校基本調査」のデータによると高校への進学率は98.8%です。
つまりほとんどの子どもが高校へ進学することになります。
このことから「受験」はいつか越えなければならない一つの壁であることがわかります。この「壁」をいつ、どのように超えるのか。
まずはその壁にどんな違いがあるかを考えます。
- 親がある程度のレールを準備する必要がある
- 環境が同じような子どもが集まる
- 合否判定は当日の学力試験のみ
- 子どもが主体となって考え、親は相談相手としてサポートが必要
- 多様性がある
- 合否判定は当日の学力試験に加え内申点や面接などによる加点がある(内申点は全教科の総合点など地域によって加点の比重が違う)
- 公立と私立、地域によって入試の制度が違う
随分違うことがわかりますね。
子どもがどちらと向きあえばよいかを比較し、判断することも選択肢の一つです。
【中学受験で親ができること②】情報収集をおこなうこと
通う塾を調査する
中学受験の対策として、まずは塾に通うことは必須です。
塾ではまず基礎学力と勉強する習慣を身につけることができます。
この力を早期に習得できることはかなりのメリットになると感じます。
- ご自身の子どもにあった授業内容か
- 塾ではどんなサポートが得られるか
- 週にどのくらい通うのか
- 夏休み等の長期休暇にはどのようなカリキュラムがあるのか
等調べることをお勧めします。
また、塾によっては体験入学や一般模擬テストなども行っています。積極的に参加して実際の雰囲気を体験するとよいと思います。
実際に中学校に通うリスク
私立中学に通うとなると、校区内とは違って遠方になります。毎日通う学校です。
そこにはリスクが伴うことを忘れてはいけません。
公共交通機関を使って通うとなると、災害時にはどう対応するか、お友達と物理的に距離が発生し、そう頻繁には遊びに行けないなどの問題も出てきます。
また、寮に入るという選択肢がある学校もあります。
いづれにせよ、そこに潜むリスクを把握することは必要です。
受験校を知ること
オープンスクールにはぜひ親子で参加してほしいと思います。
子ども自身がその学校の雰囲気を肌で感じることはとても大切。
何より、子ども自身が通うかもしれない学校です。子どもがどう感じるかは親として聴いておきたいことですよね。
私立校は校風や理念に特性があります。ご家庭の方針と一致しているかどうかは重要です。
また施設や設備が充実しており、外部とのつながりの中で多様な教育、キャリア教育について力を入れている学校もあります。
社会性を問われる現代にはポイントの一つではないでしょうか?
【中学受験で親ができること③】子どもに寄り添うサポートとは?
勉強する環境を整える
塾での勉強はインプットです。長い時間塾にいたからと言ってここで力がつくわけではありません。
実はこの後のアウトプットが何より重要なのです。
ここをサポートするために必要なことは何でしょうか?
サポートの方法はいくつかありますが、それぞれの親子に合うものを選択していきたいですね。
- 問題を解く習慣をつける
- 目標を定め、達成できるようなサポートを行う
- できたことを認める
- 子どもの得意を見極める
- 子どもがつまずいたことを早めに察知して声掛けを行う
また、小テストなどで結果が数字に表れます。
この結果に一喜一憂してしまいがちですが、ここではできる限り感情を抑えることが必要です。
- サポーターとして必要なことは何かを自分に問うこと
- 何が理解できていて何につまずいているのかを客観的に判定し対応策を考えること
- また対策について強制ではなく子どもに共感を得て取り組むこと
ここでは親と子のコミュニケーション能力も必要になります。
誰しも伸び続けるということはありません。停滞するときこそ、親子で乗り越える試練なのです。
野口千里も一緒に問題にチャレンジしてみた!
実際に算数の問題は大人の私が解いてもかなり難しかったです。
計算問題はよーいドンで一緒に解いて答え合わせをして競争しました。
6年生になるころは子どもの計算力が格段にあがり、スピードでは勝てなくなりました。競争することが目的ではありません。
やってみる、できるという成功体験を増やすことが大切です。
漢字やことわざなども一緒にやりましたね。これは知っている言葉が多いので大人のほうが有利です。
ゲーム感覚で、問題を解くことはやっていて楽しかったです。
勉強のことだけでなく、塾であった色んな話を聴く
子どもは授業を受けるためだけに通っていません。子どもは案外たくましいもの。
休み時間やお弁当タイムにお友達とコミュニケーションをとっています。
くすりと笑えるエピソードがあり、お互いを励ましたりしています。意外なことがモチベーションアップにつながることがあります。
塾弁のアイデアは子どもからかなり引き出しました。
お味噌汁を持っていきたいとか、おにぎりの具はこんなのがいいとか。
子どもは「楽しむこと」の天才だと思います。
【中学受験で親ができること④】子どもの向き不向きを考える
何より受験には「体力」が必要です。
学校に通いつつ、毎日塾にも通い授業を受けるための体力があるかないか、ここは重要なポイントです。
子どもの体力に心配があるのなら、中学受験は難しいかもしれません。
中学受験に向く子もいれば向かない子もいます。
受験勉強もそうですし、合格してから通うにしても「体力」がなければ、途中でドロップアウトする恐れもあります。
私は子どもの体力をつけることも考えて、スイミングだけは受験の最後まで続けることにしました。
体力を維持するために、朝のジョギングや、散歩なども有効です。
子どもとともに続けられるものを見つけられるといいですね。
塾に行きながら習得できるもの
また以下に上げるものについては、塾に通いながら身につけていけるものです。
これを習得するために塾に通う、ということも目的の一つとして考えてほしいと思います。
- 授業についていけているかどうか
- 本を読む習慣があるかどうか
- 机に向かうことが苦でないかどうか
【中学受験で親ができること⑤】子どもと会話する
「塾に行きたくない」
長い受験生活の中で何度か遭遇する場面です。
まずは子どもの話を聴くことが必須です。なぜそう思うのかを聴くことですね。
ここで質問です。
あなたはなぜ中学受験をさせたいのですか?
子どもに理解できるように説明することはできますか?
そう、自分の考えをまとめて話す、というのはとても難しいことなのです。大人でも理路整然と自分の考えを伝えられる人は少ないです。
また1対1で対面して問い詰められるとさらに語れなくなります。
子育ては忍耐、と言われますがこんな時こそ、じっくりゆっくり子どもの話を聴きたいですね。
- 授業がむずかしい
- 宿題ができていない
- 友達と遊びたい
過度なストレスとなっていないかどうかを見極めることは重要です。子どもが納得して続けられなければ一旦塾をやめる、という選択肢もありだと思います。
また、塾の先生へ相談も有効です。
判断に迷ったとき、塾の先生に客観的な視点でアドバイスを受けました。たくさんの大人が子どもにかかわることはいい影響を与えるのではないかと思います。
まとめ
中学受験に挑戦することはゴールではなく通過点です。
挑戦することによって得るものはたくさんあります。
成長していく過程の中で中学受験は目標を立て、そこに向かい計画的に取り組むことの最初の一歩かもしれません。
また、このことで習得できた習慣は子どもにとって何よりも大切な宝物になります。
中学受験は唯一無二の選択ではなく、人生の中のほんの一部の選択であること。
また、その選択に対し、結果がすべてではなく、その過程と親も子も納得して取り組めるということが大切だと思います。
親子二人三脚で挑戦できる中学受験が、家族にとって良い経験になるといいですね。