キャリア教育(小学生、中学生、高校生)の効果や方法は?親が子供にできる4つのこと!
親の世代とは違い、IT化やグローバル化が進み中で、子どもや若者が将来明確な職業観と勤労観をもって社会に出られるように、普段から親ができるキャリア教育をサポートしたいものです。
わが子が、将来どんな大人になるのか!
社会とのつながりを持てるか!
どうか子どもが幸せな人生を歩んでほしいと、どの親御さんも思っていると考えますよね。
そのため、親は子どもの将来に向けてどんなことができるのか?
どのように接して行くといいのか?を含めて考えて行きたいと思います。
では、どんな力が必要なのか?
『自己決定』を繰り返していく力!
自分の力で生きていけるように、『考えて』『行動できる』『選択できる』が重要です!
キャリアコンサルタント@鳥羽ひかりが、親が子どもにできることを4つ!家庭内でできる子どものキャリア教育の効果や方法を経験を重ねながらお伝えします。
お付き合いいただければうれしいです。
なぜキャリア教育が必要!
親世代と違い、雇用形態の変化、少子高齢化、グローバル化などに伴い、日本社会の構造が大きな転換期を迎えていることです。
必要になるのは、世界に対しても若者の精神的・社会的自立が遅れる傾向があり、勤労観・職業観が未熟で、発達上の課題も指摘されています。
キャリア教育とは
子どもは、学力だけでなく社会性を身に付けていく必要があります。
文部科学省では 『一人一人の社会的・職業的自立に向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して,キャリア発達を促す教育』
(中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成 23 年1月 31 日))
キャリア発達とは
社会の中で自分の役割を果たしながら,自分らしい生き方を実現していく過程を「キャリア発達」という。
(中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成 23 年1月 31 日))
つまり、社会的に自立した、自分らしい生き方を実現するために、社会との関わりの中で、個々に必要な力(能力)を身につけること、働くことの意義や職業観を学び、仕事に対して意欲的に取り組む姿勢や態度を身につけて、自分の進路を主体的に選択していけるようなる人のことです。
キャリア教育の効果!
働く職場では、学力だけでなく、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が今求められています。
キャリア発達課題を達成するために「4領域・8能力」があり、その4つの能力領域として、「人間関係形成能力」、「情報活用能力」、「将来設計能力」、「意思決定能力」があります。
普段から家庭や地域でも、自然と子ども達が全職業共通の基礎力を身につくようサポートして行きたいと思います。
職業選択に悩む若者
企業のよくある悩みとしては、離職があります。
就職活動時に主体性をアピールしていた学生が、入社すると受身的になり、離職をしてしまう!
キャリアコンサルタントとして『職業選択』、つまりは仕事探しの相談を受けます。
お話を伺っていると判断基準が、親や先生からの意見をそのまま受け入れて行動してきている若者が、多い傾向があります。
下記は、私が相談者に対してよく質問する内容です。
- どんなことに興味があるの?
- 気になる仕事はある?
- どんなことをやりたい?
- 働くことでどんな風になりたい?
こういった質問に答えられない若者が多いのです。
どのように考えればいいのか自分で判断できません。
それでは、遅いと思いませんか!
自己基準を持つために、多様な友人やその家族、教師また地域の人とのふれあいを持ちながら、広い視野や考えに触れて行くことが必要です。
10代後半あたりの青年期は特に重要!
『どのような生き方をしていく』のかを考える時期が大切!
『自立した大人になるためには何をすべきか』を、価値観・興味・関心が軸を知ることが大事!。
親ができることは、子どもが自ら『考えて』『動ける』『決断する』ように、家庭から応援することだと考えています!
キャリア教育で親ができること①親のありのままの姿を見せる
青年期の子どもに対する親の役割は?
親がどれくらい関わってあげるのかは難しい問題ですが、できる限り子どもの自主性を尊重してあげましょう。
親と子どもという関係も大事ですが、親も普通の1人の人間であるし、子どもも1人の人間であって対等な立場で見れることも大事です。
- 親はあたたかく見守ってくれる人
- 子どもと親は別な人格だという考え
- 子どもの課題と問題は、親子でも別でその解決策を奪わない
- 親の仕事内容を話をする
- 仕事での親の役割を話す
- 親もひとりの人間で悩みを抱えていることや考えていることを伝える
- 適度な情報提供!
親も、ひとりの人として頑張って生きている
私ごとで、恥ずかしい話ですが仕事に行き詰った時期がありました。
帰宅し夕食は済ませ、別の部屋に入り仕事が上手くできない気持ちの整理がつかず殻に閉じこもってしまう有り様。泣きながら、自分自身を責め続けていました。
いつもと違う、様子がおかしいと娘は思ったのでしょう!
心配になって、様子を見に来てくれました。
その場面を見せてしまったので、どうして泣いているのか説明するしかなく・・・状況説明と自分の気持ちを素直に話しました。
すると「お母さんは、ちゃんと頑張っているよ!」声をかけてあたたかく包んでくれたのです。子どもあたたかさが、私の気持ちの自責の思いをゆるませてくれました。
そして数日後に、高校1年の娘から手作りのお守りが!
なんと優しい子に育ってくれたのか。反対に親の私が、子どもが支えてくれたこと感謝の気持ちで一杯になり幸せになりました。
親だけの力でなく、子どもの友人関係とその家族や学校、地域も関わってもらえておかげだと思っています。
失敗することはある
上記のできごとから、親が隠さず失敗していることも、子どもに見せようと決心しました!
恥ずかしくない、あたりまえのこととして話します。ひとりの人間として、子どもに接して行こうと思った瞬間でもありました。
「お母さんも苦手なんことあるよ。気にしない、気にしない。誰にも苦手なことはある。」
「大丈夫、大丈夫。この次はできるといいね!」
過度の期待をかけると・・・人はその期待に応えたいと考えるが、できないこともある!
失敗したことで、学ぶこともある!
萎縮すると本来持っている力も発揮しづらくなりますよね。
自分の失敗体験も隠さずに伝えたりしながら、子どもが次に頑張ろうと思わせることが小さなステップだと考えます。
見守りながらもいつまでも応援したいと思っています。
キャリア教育で親ができること②指示待ち人間にしない!
普段から親は、「自分で考えて決断する」を増やすようにサポートすることが大切です。
「○○をしなさい」という指示が当たり前の環境で育つと、社会に出てからいわゆる「指示待ち人間」になりかねません。
自立の機会を、妨げないようにしたいですね。
自分のために本人が自分の意思で行う習慣をつけることが大切なのです。
中学生のキャリア教育は社会経験を増やす
中学の部活や野外活動を通じて、社会経験が増えたて行動や判断ができる時期ですね。
- 遅刻はしないように時間管理ができる
- 部活も休まず参加する
- 課外活動で交通ルートや運賃を確認し金銭管理ができる
- 報告・連絡・相談をする
危機管理を持つ力
ここ最近、地震や台風といった自然災害も多くなってきていますね。
学校や報道番組からの防災に関する呼びかけで、危機管理の大切さを思い出します。
わが家では、阪神淡路大震災以降いろいろと準備をしています。
リュックに非常食、水、電池等の非常時用の内容を一緒に確認。
子ども自身、携帯が使えないと即座に困るので、急いで電気店に充電機器を買いに行きました。
携帯は、今や欠かせない必需品になり連絡や情報を得る重要な手段ですからね。
できることを親も一緒に考えて、事前準備を備えて、自分で考えて行動することだと思いました。
指示待ち人間にさせないためにも、親が必要以上に手を出さないことが大切ですね。
キャリア教育で親ができること③親子で一緒に行動することで子どもの成長を見守る
子どもは、土日も学業や部活もあり、それぞれの生活リズムがありなかなかのんびりできる時間がありませんね。
私は小学校から毎年、普段経験のできない農業や暮らしのイベントに子どもと一緒に参加してきました。
大学受験で農学部か生活環境科を考え始めた高校2年の2月に、一緒に一泊研修会にも参加。地域活性化がテーマのシンポジウムが里山で開催。主催者の農学部の教授で行政支援をされているものでした。
アットホームな1泊研修会だと思っていたのですが、驚いたことに参加者がプレゼン発表をすることに。
参加者、イベントスタッフを始め、参加者の方々が娘に気遣ってもらいながらも、プレゼンをこなした娘に親の方が驚きました!
一緒に行動していると、普段の感じない子どもの成長を感じる事ができますね。
キャリア教育で親ができること④学業の成績も大切。しかしプロセスも重要!
高校1年から、徐々に大学受験を意識するようになりました。
進学に合わせたコース別の授業があり、期末テストや模試から受験の判定が出ます。
学力を確かめる機会が多くなり、成績内容がハッキリわかってくる。
正直、成績結果が気になりますが、冷静に考えるとそれだけがすべてでないと思います。
将来の目標イメージが明確化して行くと、自分に合った勉強方法を考え、見つけられるサポートをすることが大事。
また、我が家では賛否両論あるかと思いますが、教育資金についても子どもと一緒に考えています。
子どもに通帳を見せて塾の費用や、受講時間をどうするか?
意見を聞いて、子どもが主体的になって計画を立てる。親は教育資金の準備をすること。
こうすることで、子どもの自発性を持たせることができると信じています。
ベネッセから保護者へのアドバイス
理想は、お子さまが自分で目標を立て、それを達成するための方法を考えて実行し、結果を見て次の目標設定や行動に生かすこと。保護者のかたとしては「こんな低い点数を取って」と、その場の状況や結果だけを見て叱ることは避けましょう。お子さまと目標を共有し、達成できなかったら、「なぜ達成できなかったのか」「次はどうすればいいのか」など、目標に向けたプロセスを考えさせることが大切です。達成できた場合は、例えささいなことでも思いきりほめてあげてください。この「小さな達成感」が、「また目標を立てて挑戦してみよう!」と考えるエネルギーになるのです。
自ら行動する主体性を育てるには、干渉しすぎも無関心も逆効果です。つかず離れずのバランスが大切なのですが、これがお子さまごとに違っていて「正解」はなく、難しいのも事実。保護者のかたも、お子さまと一緒に根気よく試行錯誤を繰り返してください。
まとめ
私はキャリアコンサルタントの目線や、またシングルマザーの親として、子どもの将来のことを気にかけています。
親が居なくても、困らないように意識してサポートしてきました。
改めて
- 子供の考えや価値観を認めること
- 自分の生き方を意識して、子ども育て親育てをする
- 自分の課題と他者の課題を分ける
- 過度の期待をせず、成長のプロセスを応援する姿勢
子どもがひとりでも生きていけるように、『考えて』『行動できる』『選択できる』支援をしたいと考えています。