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【親なきあと】家族として障害者の子供に準備しておくべきこと

 
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結木つばめ
国家資格キャリアコンサルタント。家族内障害者カウンセラー。学校図書館専任職員として障害を持つ子どもたちに、今は障害者の日中活動の支援を行う。弟も障害者であり「家族」という当事者。障害者の家族の生活は雨や嵐の日もあるが、大好きな絵本「ぼちぼちいこか」(偕成社)の言葉を合言葉に今日を生きている。

障害者家族の皆さんは、一度は自分が亡くなったら障害を持つ子供はどうなるんだろう?

と考えたことはありませんか?

  • 考えたことはあるけど、不安が大きすぎて怖くて考えることを避けている
  • まだまだ若いし先のこと。とにかく毎日の生活で精一杯。
  • 定年後も再雇用があるし、再雇用の定年が迫ってきたら考えよう。
  • 仲の良いきょうだいもいて、いざという時は面倒をみてくれるし何とかなる。

と思っている障害者家族の皆さん、本当にそれで大丈夫ですか?

今から≪親なき後≫の準備に向けた心構えを結木つばめがお伝えします!

≪親なき後≫ってなに?

『親なき後』というのは、障害者のいる家族で、親が亡くなった後にどんなふうに障害者が社会で生活していくのかを考える事です。

特に何が必要?

障害者が自立して社会で過ごすときに必要な生活をしていく上での「お金の管理」と安心して過ごせる場所である「住む場所」を考えることになります

年金問題や介護問題などにプラスして「親なき後」まで考えないといけないなんて障害者家族はなんて大変だろうと嘆くだけにしないでください。

今回のブログで「できる範囲でできることはないのか」と家族で考えるきっかけになればと思います。

障害者家族が将来への不安だらけにならないために

不安だけが大きくならないために障害者家族として目指せること

障害者家族にとって親が亡くなった時、障害者本人がどうやって生活していくんだろうと思い浮かべるだけで怖くなってしまいます。

そして、モヤモヤした悩みのまま過ごすと、どんどん不安が大きくなるだけで何も変わらないんです。

こんな状況から抜け出すために、親亡き後の問題に向き合った時がチャンスです!

障害者本人、親、きょうだいそれぞれの生活を守って心と身体のストレスを減らすことを目指しながら動き出しましょう!

老障介護は我が家のこと?

老障介護という言葉を知っていますか?

年を取った親が障害のある子供の見ている状態の事です。

思わず我が家の事ではとドキッとされた家族もあるのでは?

『できるところは自分たちで』と思いがちですが、それで自分たちが年を取った時、うまくいくか考えてみて下さい!

障害者家族として専門家と繋がることが大切です

家族で障害について丸ごと抱え込んでしまっては、いずれは家族ともども疲れて共倒れになってしまいます。

介護が必要になればさらに介護疲れもでてきます。

そうならないため早い時期から地域や福祉、外部の専門家を活用していくのが、上手に親なき後活動をすすめることにつながっていきます。

さらに障害者本人の生活していく上でいくつかの選択肢も用意できていきます。

障害者家族が親なき後に取り組むための最低限の進め方

目指すはトラブルや負担感の少ない進め方。

親なき後の活動は子どもが小さい頃から始めれば長期間になります。

また、仕事や家事など日常生活を続けながらにもなります。

家族間のトラブルや負担感が低めに感じられる①~④の進め方が大切です。

必要な時に家族と相談する。

⇒障害者本人、きょうだいも含めて話し合う

お金や住むところを含めた生活設計

⇒いつも必要な情報を集めて、メモしていく

障害者本人の適切な福祉の利用選択を考える

⇒利用する時、どれが障害者本人に合うかいくつかを比べて、実際、本人が体験をする。

法律や金銭面に関する外部の専門家の活用

⇒専門家と繋がることでいざという時に備えられる。

障害者家族として判断力があるうちに取り組むこと

皆さんは、熱が出たり、疲れがたまっている時は、「なにかするもの考えるのも面倒だな」、「何かする余裕もない」と思ったことありますよね。

年齢を重ねるという事は、「なにかするもの考えるのも動くのも面倒だな」という事態になってしまう可能性があるということ。

高齢にならなくても認知症などで判断が難しくってしまう、病気や事故で思う様に身体が動かないという状態はいつ起こるかわかりません。

そうならないうちに、ちいさな一歩でも動くことで将来に備えができます。

安心の積み立てをしていくという気持ちで

そうはいっても例えば、公証人を立てた遺言を書くのに行政書士さんなどの法律の専門家に頼るとお金がかかるんだよねと思うのは当然です。

私自身も家族もそうです。迷いました。

でも、自筆遺言で現実に直面した時、親が持っている銀行口座が凍結になって使いたい時にお金が使えないなどになったら、たちまち生活が困ることは目に見えています。

法律や福祉について障害者家族が全てまかなう事は出来ません

だから私は助言をもらいながら前に進めるように頼るところは頼る。

でも出費はするけれども家族のための安心の積み立てをするんだと考え直しました。

その方が、私としては気持ちが楽になりました。

障害者家族で話合いをもとう。

障害者本人も一緒に話合いをすることを忘れずに始める

すぐに親なき後を取り組むことは大切ですが、一番重要なのは話合いです。

親が障害者本人も含めた家族の声を聞かずに取り組むのはよくありません。

今ある家族の形を崩さないためにも話合いを持ってください。

障害者ときょうだいの仲が良くても現実に直面した場合、特にお金が絡むともめごとになる可能性が大きいのです。

親として親なき後するからこそきょうだいへと向き合う時間をつくる

きょうだいは進学、就職、結婚などの自分の人生を送りながら、障害者家族としての課題に生涯にわたって付き合っていきます。

さらに親よりも障害者と過ごす期間は長くなります。

小さい時からきょうだいである人、人生の途中からきょうだいになった人、きょうだいそれぞれ家族に対しての思いが違います。

だからこそ、向き合って言葉を交わす事で親なき後を一緒に考えて理解を深めるきっかけづくりをしましょう。

ポイント

親が勝手進めて親に理不尽な形で押し付けられたと感じてしまわないようにすること。

家族同士でトラブルにならない話合いとは?

一人が一方的に自分の考えを感情的に話せばイライラが募り、思わず反発して、ケンカに発展、お互いげんなりしてしまう結果になります。

「親なき後」というやったことがないことをするから不安が強いのです。

家族の形はそれぞれ

家族だから「こうしたほうがよい」や「こうしなければいけない」という考え方に縛られてしまってお互い相手に求めたら身動きが取れなくなります。

正しいにこだわるのは辞めにして、自分たちの家族の形でできる限りの努力を続けて行く姿勢に切り替えていくとトラブルにつながりません。

話が聞けるときとそうでない時もあります

毎日の生活を続けながらの親なき活動です。

その日の体調や気持ちのあり方で素直に話が聞けるときとそうでない時もあります。

生活のリズムを崩れさせないことを心がけます。

もちろん時間に限りはありますが、焦らない事。

家族で話合いができるときに体制をなおしてのぞむだけです。

障害者家族として悩みを”見える化”してみる。

ライフスタイルカルテを作ってみる

親なき後活動を引っ張っている渡部伸さんのHPにはライフスタイルカルテがあります。

たとえがちょっと乱暴かもしれませんが、私は障害者本人の取り扱い説明書と思っています。

これがあることで混乱した状況になってもライフスタイルカルテを見るとサポートの手立てがわかりやすくなります。

一気にでなくてもよいので、書いてみましょう。

 障害者家族として何を一番最初に解決したいかを決めていく。

前にも書きましたが、「お金の管理」と「住む場所」が親なき後の大きな悩みとなります。

といっても幅広いので何から手を付けたらいいのかわからなくなってしまいますよね。

そこで、悩みを”見える化”してノートに書き出すのをおすすめします。

ノートに書くポイント

何を優先してしたいのか整理できたり、もしかしたら今すぐ使わない情報も後で読み返すと役に立ったり、気づいたことメモしておくことで家族で情報をシェアできます。

見える化できたら目標を決めて、解決するための課題と工夫点を話し合っていきます。

本やネットなどで情報を集めることも効果的です。

今はネットで手軽に情報を手に入れることができます。

それだけでなく新聞、本、フリーペーパーなどを読んでみたり、仕事場や福祉の方など、普段のご縁があるひとから話を聞いてみたり、「親なき後」の講演に出かけることも一つの方法です。

そうすると思わないところで情報や考え方に出会う事があります。

自分が知りたい情報に行きあたるように普段から感度を高めておくのが効果的です。

集めた情報はノートに書き出しておくことをおすすめします。

すぐに結果を求めないで

情報を集めたり、専門家に頼る時は時間がかることもあります。

親なき後活動の継続のコツ

出来なかったことに注目するとマイナス面がどんどん見えてきてやりたくなくなってきます。

それよりも今できたことに注目して下さいね。

“きょうだい”としてどんな人生を送りたい?

きょうだいが力を入れすぎないために

障害者のきょうだいさんは、毎日本当に頑張っています。

そして、親の要望に応えたいという気持ちも強いですよね。

でも、親が要望に応えるのは当たり前と思われたり、時には求める役割と違うとイライラされたりすると、頑張っている自分の存在自体ってなんだろうと感じてしまいます。

完璧にすべてをこなす人はいません。

大人のきょうだいは働く上での悩みや家庭の悩みなどを抱えながら、きょうだいの将来のことも背負い込んでいくと心のキャパも一杯いっぱいになってしまう事も。

完璧に全てをこなす人はいません。

疲れ切ってしまう前に一度立ち止まってください。

自分はどんな人生を送りたいのか、どう家族と関わっていきたいのか振り返る時間を持つこと。

それが「きょうだいだからやって当然」と思いこんで頑張りすぎるのを防ぐことになります。

自分の気持ちを自分の言葉で伝える

きょうだいがたくさんの思い煩う中にいて、自分らしい人生を送るのが難しくならないためにも自分はどうしたいのかを家族に伝えましょう。

親とトラブルになるぐらいなら自分がおれた方が良いと思ったり、言っても無駄と思わってしまいがちですが、自分の人生です。

自分の言葉で話すことが大切です。

きょうだい会に参加して悩みを聴いてもらう

きょうだいの悩みは尽きないものです。

そんな時は、全国にある“きょうだい”支援の会に参加するのをおすすめします。

自分が今までどんな体験をしたのか、今どんな気持ちでいるのかを聴いてもらう時間をつくってください。

きょうだいのみんな似たような悩みを抱えていると知る、話を聞いてもらうだけでも心が疲れ切ってしまうことはないですよ。

終わりに

時間と費用をかけて行う「親なき後」活動です。

その時その時の選択が良かったと思えるためにこういう考え方もあるんだというのを知っておいて欲しいです。

私自身も家族でありながらそれぞれの人生を歩み、家族の歩き方を応援して、何かあった時には相談できる障害者家族になれるように目指して親なき後活動中です。

皆さんも自分たちに合った親なき後活動の実践を続けて行くことで、希望した未来に近づいていってくださいね。

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結木つばめ
国家資格キャリアコンサルタント。家族内障害者カウンセラー。学校図書館専任職員として障害を持つ子どもたちに、今は障害者の日中活動の支援を行う。弟も障害者であり「家族」という当事者。障害者の家族の生活は雨や嵐の日もあるが、大好きな絵本「ぼちぼちいこか」(偕成社)の言葉を合言葉に今日を生きている。










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