国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

【障害者の図書館利用方法】本を「読む」ための支援。家族としての注意点

 
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結木つばめ
国家資格キャリアコンサルタント。家族内障害者カウンセラー。学校図書館専任職員として障害を持つ子どもたちに、今は障害者の日中活動の支援を行う。弟も障害者であり「家族」という当事者。障害者の家族の生活は雨や嵐の日もあるが、大好きな絵本「ぼちぼちいこか」(偕成社)の言葉を合言葉に今日を生きている。

読書バリアフリー法が提出される運びとなりました。

障害者の中には読みたいのに読めない人たちが多くいます。

そんな方たちの気持ちの中には障害者本人や家族と一緒に出掛けて迷惑をかけない?読む本があるの?

という不安もあります。

そこで、10年以上学校図書館の司書として働いていた結木つばめがそんな気持ちにお答えします。

図書館はどんな人でも利用できます

図書館の基本理念
「すべての人にすべての図書館・サービス・資料を提供すること」

なので、障害者本人や家族と一緒に出掛けて迷惑をかけない?読む本があるの?

と思わず、ぜひ、お住いの地域の図書館に足を運んでください。

もちろん、利用者登録をして貸出カードも作れます。

図書館にはもともと「障害者サービス」という言葉があります。

障害者差別解消法により図書館では合理的配慮を行っています。

例えば、色々な人が使いやすいように多機能トイレの設置や非常口でおなじみのピクトグラムによるわかりやすい案内表示、机の高さ、スタッフの研修などです。

本ついて感じている疑問に気軽に相談できます。

さらに困ったことがあれば遠慮せずに周りのスタッフに声をかけて下さい。

公共図書館を利用するみなさんへ伝えたいこと

障害者家族としては一緒に出掛けて周りの人たちに迷惑をかけない?と心配事を抱えながら図書館にいきます。

障害者本人が図書館の過ごし方でうまくいかないこともあります。

社会に出ることでルールを守ることなど何度も学ぶことができるようにおおらかな目で見て下さい。

きょうだいにも暖かい気持ちで接して下さい

また、親もそうですが、「きょうだい」も恥ずかしいと年齢が上がるにつれて特に感じ始めます。

きょうだいの経験として身近な場所で肩身の狭い思いをする場所があるのは、生活していく行動範囲を狭めてしまう可能性がでてくるのです。

咎めるのではなく、障害者家族が生活している場所で安心して楽しい時間を持てるように暖かく見守ってほしいです。

家族と一緒に読む楽しさと知る楽しさを

今回は本を通じて「読む楽しさ」や「知る楽しさ」を知ってもらうための入口です。

こう読んで欲しいというものではありません。

今、公共図書館では親子で本の世界を心地よいものとして過ごせる取り組み「ブックスタート」のように身近な人に語り掛けてもらえる時間を大切にしています。

学校司書をしていて感じていたのは、ご家庭で本を読むことを楽しんでいると子どもも楽しく読書します。

本の扉をあけるためのわくわくするような出会いをつくっていきましょう。

読む本があるの?

心配しないでください!

図書館は色々な方法で本や雑誌を読めるように次の資料を用意しています。

「点字つきさわる絵本」

点字で言葉が書かれ、絵の部分に「触図(しょくず)」という触ると形がわかる工夫と触っても痛くない固さで簡単にはがれない加工がしてあります。

LL(えるえる)ブック(LättLäst

スウェーデンの略語。日本語を母語としない人、障害などで読むことが難しい人たちにも理解しやすいようにピクトグラムや写真を多く使って原文をわかりやすい表現で書き直した本。

布絵本

布地にヒモ、ファスナー、ボタンなどを用いることで、はずす・結ぶ・ひっぱるなどが体験できる本です。

さまざまな障害を持つ子どもたちのために作られた本。

「着替え」のブログで書きましたが、家族が自立のためには教えていなければできないままになる必要な作動が遊びをつうじて身につけられるようになる本。

耳から聞いて読む

対面朗読は専門家が対面朗読専用の部屋などを使って図書館にある本や雑誌を読みます。

録音図書も聞くことができます。

大きい文字で読む

大活字本といって最大公約数の見え方を基準として主に22ポイントでゴシック体縦組みで編集された本。

図書館に大活字本コーナーあるほど、障害者に関わらず普段手にする本よりも字が大きいため高齢者も利用しています。

最近では子供たちに人気の「講談社青い鳥文庫」から「大きな文字の青い鳥文庫」が出ました。

幅広い年代で読みたいニーズにこたえられるようにできています。

また、図書館によっては拡大図書器もあります。

印刷物を読むことに障害のある方でも利用しやすいサービス内容が用意されています。

サービス内容や利用体験もできるできないなど地域の図書館によって違ったりするので、一度確認してみて下さい。

学校図書館もどんどん活用しよう

教育に寄与するために学校図書館があります。

特別支援の学校であっても図書館がります。

学校司書は、先生と連携しながら学校内の動きや要望をつかみながら、プライバシーを守って障害がある無しに関わらず、児童生徒、一人ひとりの「読みたい」・「知りたい」に応えていきます。

また、情報リテラシーを身につけられるように、辞書や図鑑、辞典などの参考図書の利用方法、著作権、情報源の選択など「図書館の利用教育」を伝えています。

どんな子供たちも持てる力を発揮して調べ学習や図書委員活動、読書の時間を一緒に楽しんだは学校司書時代の貴重な思い出です。

これからの生きる力を身につけるために

以前、ある図書館の研修で大学の図書館司書からこんな話を聞きました。

『小学校から学校図書館を体験しているのと体験していないのでは、調べ物をしている時に本の調べ方、書き方、著作権など違いがわかる。』

大学生になるとさらに学びと研究は、主体的に活用して文献や情報に当たる事がかかせなくなります。

パソコンが得意だからといって、膨大な情報を選び取る力は身についているとはかぎりません。

本と併用する力も必要となります。

主体的に調べる⇒資料を読む⇒考える⇒資料を記録する⇒発信する。

この図書館での経験をすることで生涯にわたる生きる力を身につけていきます。

これは会社に勤めても資料を作成するときに本の情報は大いに役立ちます。

障害を持っていては難しいと思うかもしれませんが、ちゃんとゴールまでたどり着けます。

学校図書館をどんどん利用して下さい。

きょうだいへ本を手渡すときに

せっかく図書館へ来たのだから、きょうだには障害者に書かれている本や物語の主人公になっている本を読んで障害について理解を深めて欲しいと思っていませんか?

【体験談】小学校3,4年生頃の苦い思い出

親が、一冊の本を買ってきました。

本の裏に書かれた紹介が、確か女の子に障害者の弟がいて、将来弟のために医療に携わるような内容でした。

今でこそ障害者に関わっていますが、当時は「きょうだい」でいることのプレッシャーもありました。

そんな時に親の思いがどーんと伝わってきて、本に出てくる主人公の様に将来ならなければいけないのかと受け止めるには重すぎて、ページすらめくりませんでした。

が、当時の私は、親に感想を聞かれて、「読んでいない」とは素直に言えず、でも、何かしら親が納得するような感想を伝えました。

年齢に応じた親も含めた周りの大人からの情報提供は必要です。しかし、押し付けにしないでください。本当に自分から知りたい時が手渡すタイミングです。

焦らずきょうだいの声に耳を傾けて下さい。

 まだまだ障害者家族に役立つ本あります

仕事をしている障害者家族には、障害の有無にかかわらず、ビジネス支援や就労支援の本があり、特設コーナーを設置している図書館もあります。

悩んだ時の仕事に役立つ本が見つかります。

障害者雇用を考えていたり、既に障害者雇用をしている場合には障害についての多種多様な本を取り揃えているので、読み比べてみてください。

また、障害について書かれた本も児童書から大人の本まで自立や子育て、物語、エッセイなど種類が豊富にあります。

知りたい情報との出会いがあります。

さらに図書館に出かけてみると

図書館では障害者のスタッフが仕事をしている姿を見ることがあるかもしれません。

将来、地域へ出ていく障害者本人も家族も働く姿を見て、将来、『働く』というイメージを持ってもらえる機会になればと思います。

障害者の就職要雑誌

雑誌コーナーには「クローバー」・「サーナ」といった障害者の就職用雑誌もあります。

また、パンフレットコーナーにも目を向けて下さい。

子ども文庫、子育てや福祉の情報や就労移行支援事業所、福祉事業所の案内などもあります。

無料で手に入る情報が詰まっています。

おわり

障害者家族が家族で出かけるのはそれぞれの大変さがあります。

しかし、障害者本人が社会に参加するためにもためらわず出かけて欲しいのです。

そのきっかけの1つとして地域の図書館に家族で出かけてみましょう。

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結木つばめ
国家資格キャリアコンサルタント。家族内障害者カウンセラー。学校図書館専任職員として障害を持つ子どもたちに、今は障害者の日中活動の支援を行う。弟も障害者であり「家族」という当事者。障害者の家族の生活は雨や嵐の日もあるが、大好きな絵本「ぼちぼちいこか」(偕成社)の言葉を合言葉に今日を生きている。










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