【障害者家族支援】自分が介護が必要なった時、 障害者の子供、兄弟はどうなる?
今は何が起こるかわからない時代です。
そして、障害者家族自身も突然、入院ということも!
もしかしたら、介護を受ける側になったり、認知症になるかもしれません。
以前は「親なきあと」について書きました。
でも、急に何かあった時には、それでは遅い!。
だから、きょうだいさんをはじめとした家族に頼りすぎないために、障害者本人について周囲の支援者に伝えおきたいことを今から準備しておきます。
備えあれば憂いなし、です。
障害者家族としてどれくらい毎日一緒に過ごすことができますか?
ほとんどの時間を自宅で過ごすことが多くなりました。
ここは、障害者本人の側で過ごせない時が来た場合を思って、
明日は誰にもわかりません。
障害者本人のこと、家のお金のこと、家族として障害者本人がどういう風に過ごして欲しいか改めて考えてみる時間にしてみましょう。
目的は専門家と繋がる!目標は小さくても一歩を踏み出すこと
家族はケアのスペシャリストではありません
障害者家族が入院した時、もしくは在宅で介護を受ける時、家族や知人に見て欲しいという気持ちはわかります。
でも、介護をすることになった家族や知人は、支援者というスペシャリストではないんです。
だから世話や介護する人は、今まで当たり前にできていたことができなっていきます。
そうなると介護する側は、困りごとやいらだちがどんどんふくらんで体も心も壊れかねません。
共倒れにならないためにも専門家をみつけておくことが最重要です!
少しでも不安を解消するために
現在、介護を受ける側の支援は整っていますが、介護する人のサポートは数少ない現状です。
介護やお金や法律に詳しい行政書士、障害のことなどの専門家と繋がること
介護はいつ終わるかわからないもの。
将来の不安は、目に見えないもの、わからないものだから、恐ろしく感じるんです。
だから、家族とは違う繋がりがあることによって不安は解消されていくのです。
面倒だけど動くことが大切
専門家を探したりするには手間と準備に時間がかかります。
相談するためにネットなどで専門家を探したり、また、直接会いに行くことで疲れてしまったり…
思った結果が無かったら次のアクションを起こせなくなってしまうことも。
さらに、モチベーションがさがって、やらなければよかったと思うかもしれません。
そんな時は、一度立ち止まって、気持ちをリセットします。
そして、自分の周りで取り巻く人たちや環境をじっくり見つめ直してください。
自分たちが必要とする専門家にきっと出会えます。
家族の距離感はとっても大切です。
介護は「福祉サービス」と書かれています。
だから、私は文字通り一つのサービス業だと考えています。
なので、お客様のために何ができるのかとことん考えます。
でも、家族になるとダメなんですよね。
介護を受ける側はこうして欲しいがでてくる。
介護する側は相手に良かれと思ってとしたのにと感謝とかしてくれない。
などなど気持ちの押しつけになったりするんです。
それは、距離が近いから。
介護を経験して、障害者家族でもある私は、家族であっても程よい距離感を保つことが大切と実感しています。
サポートしたい時にはできる。でも、相手の深いところまでは踏み込まない。
時間はかかりますが、障害者家族として障害者と笑顔で明日が迎えられるように面倒だけど動くことが大切です。
きょうだいや家族、知人に頼りすぎない
きょうだいにもきょうだいの人生があることを忘れない
きょうだいがいれば介護をしてもらいつつ障害者の世話をしてもらいたい気持ちがあるかもしれません。
でも、きょうだいにとって障害者家族プラス介護と全てを引き受けるのはとっても荷が重いです。
親の介護をしながら障害者本人の面倒も見るというのは、きょうだいさん自身も心も体も疲れ切ってつぶれてしまいかねません。
そして、それは進学や仕事の機会を狭めてしまう結果になります。
きょうだいが18歳未満のケアする時の状態
私のように障害者が側にいて、あまり社会経験のないまま親の介護に入るとずーっと生活の一部になっていきます。
家族だから頑張ってやらなくちゃと思うことが多くなります。
そうなると私の場合は、逃げ場所が無くて体調を大きく崩す結果になってしまいました。
なぜそうなったのかといえば、今振り返ってみると、
そうなると進学や就職においても両立が難しくなります。
同年齢で同じような友だちはおらず、悩みや困りごとを周囲に話せる環境が少ないのが現状です。
家族だから見て当たり前ではなく、SOS発信があれば受け止める。
年齢を重ねても負担感は減らないから
年齢を重ねるにつれて仕事、結婚、子育てなどダブル、トリプルといくつもの役割を担いながら介護を行います。
離れて住んでいれば距離も負担になります。
どの年齢も関係なく、心の負担と体調に向き合いながらになります。
きょうだいがいれば頼りすぎません。
きょうだいには自分の望む人生を歩いて行くことはとても大切。
と心得ておきましょう。
家族だけど、割り切るところは割り切る
共倒れの道をたどっていかないために、家族だからこそ割り切るとところは思い切って割り切る。
家族が介護するものではなくて、視点を切り替えて専門家と繋がっていきます。
いろいろと大変なことはあるかもしれません。
でも、あんまり後ろ向きにならず、何とかなるの気持ちを持ちつつ、自分らしい人生を歩めるために、巻き込みながら乗り切っていきましょう!
障害者本人にはどんなふうに暮らして欲しいですか?
障害者本人の行く末を案じてモヤモヤしているのは、先の見通しがたてられないのが一因です。
伝えようと思っていたり、形にしようと思っているけど何から手を付けたらいいのかわからない。
頭の中を整理できない状況になっていませんか?
今からでも遅くはありません。
形にしていくと、いざという時の安心になっていきます。
障害者本人にとって必要なものを整えていく
親が体が動かないほどの状態や認知症になった場合。
きょうだいや親せき、知人で障害者の日常も支えていくのはとても大変です。
今回は3点を紹介しますが、それぞれに一長一短があるので、家族で話し合いましょう。
準備には時間がかかるので、障害者本人や家族の気持ちを大切にしながら進めていくことが大切です。
安心して過ごせる場所を考える
真っ先にあげられるのが、日中と夜、休日に安心して過ごせる場所の確保です。
日中としては療育センターや作業所、仕事先。
夜間や休日はがグループホームなどを探して、入院時などの際は一時的にでも過ごせるようにします。
「安心して」となると、いくつか体験をしつつ、障害者本人の合う合わないも確かめつつになります。
また、グループホームの空きが少ない場合もあります。
ここも時間がかかると覚えていた方が、焦らず取り組むことができます。
成年後見人を考えてみる
障害者本の「財産管理」と「身上監護」を行います。
メリット
- 財産管理:日常生活に必要なお金を渡したり、税金や施設への利用料金支払いなどを行ってくれる。
- 身上監護:適切な福祉サービスを受けられるように契約を結びんだり、入院手続きを行います。
デメリット
- 家庭裁判所に審判を経てからになるので、大変手間がかかります。
- 介護や生活援助は行えず、手術となった時、医療行為にも同意できません。
- いったん始めたら途中でやめることができません。
障害者本人の生活を支えるお金が入る仕組みを考えてみる
「障害者基礎年金」という一定の障害状態にあって、一定の要件を満たす場合に支給される年金です。
知的障害の方は20歳から受け取ることができます
ポイントは
◎初めて診断を受けた日を忘れないこと。
◎「診断書」が重要。認定されるかどうかは、診断書の書き方次第のように感じます。
医師の年金について知識と理解が深いかそうでないかで書く内容もずいぶん違ってきます。
かかりつけ医との日頃のコミュニケーションを大切にしていきます。
◎「病歴・就労状況等申立書」も大事。
本人、家族、本人を支援している人が記入しますが、これってかなり大変です。
診断書で書ききれない日常生活や仕事で困っていることをできるだけたくさん記入します。
支援者と協力することも考えてみてください。
◎いままで特にかかりつけ医もなく過ごしていて、年金受給を考えたとします。
1回診断しただけでは診断書の発効にはならず、何回かの診断を重ねてからになります。
認定に関しては、どれくらい日常生活に困難さがあるかを記入していく作業になります。
家族としては普段の様子をしっているだけに心痛むかもしれません。
でも、適当でいいというわけではないので、しっかり向き合います。
障害者本人について書き出してみる
障害(病状など)について 障害者手帳、療育手帳、年金手帳について、かかりつけ医、服薬している薬、おくすり手帳と診察券の場所
いずれもコピーできるものはコピーをしておきます。
平日と休日の過ごし方・ヘルパーさんの利用について・利用施設or仕事先or学校。
パニックを起こした時の対処法など、思いつく限り書き出してみてください。
家族と一緒に過ごせない場合、どんなふうに過ごして欲しいかも書いておきます
書き出したものは一か所に置いておく
書き出したものはいざという時の緊急連絡先、手帳等のコピーと病院の診察券、保険証、福祉的就労を利用するためにある福祉サービス受給者証の番号を明記したと一緒に置いておきます。
何かが起こった時って落ち着いて行動するのが難しいもの。
一まとめにしておくと例えばきょうだいや親せきなどが探す手間が省けて、障害者本人の支援者などにスムーズに繋げられてとっても早い段階で落ち着いて過ごせるきっかけにもなります。
支援者側も何に気をつけたらいいのか理解するツールにもなります。
最初から文章にしなくてもいい
書くためのポイントは、文章にするのは入り口から難易度高め。
わかりやすく伝えるために箇条書きで書き出してみます。
これって必要ないかもと勝手に判断せずどんどん書いていくことをおすすめします。
家族として家族のお金の問題はしっかりと向きあいます
介護する側になったらお金はかかります。
お金のことって家族でも話すのはちょっと気まずいもの。
でも、目を向けなければならないこともあります。
なぜって、入院したり、介護状態に入れば一番かかるのがお金です。
家族で情報共有が大事です
昨年、親なきあとをした時に知った事実があります。
障害者本人やきょうだいさんが困らないように準備していても、銀行の口座って子どもでも引き出せないんです。
預金通帳と印鑑、暗証番号、保険については一か所にまとめて、家族で情報共有しておきます。
そのあと資産状況をわかりやすくノートにまとめておきます。
これも公正証書の遺言書を作成した際、作って頂いたのですが、子どもでも知らないこともありました。
知っておくことで、もしもの時に必要な物を見つけ出せないといった事にならずに済んだと胸をなでおろしました。
目に見えることで安心できたりします。
障害者本人が突然家族と離れてどう過ごすか煩わしい問題だとは思います。
でも、家族でできることって実は限界があります。
だから、心がけたりするだけで困った時には役に立ちます。
書き出していく中で現在の状況がわかってきて、「こうしたいな」と思うところがでてくるかもしれません。
そんな時は、整理して情報収集をして分析しながら取り組んでいきます。
伝えておきたいことの中で随時、修正があれば見直してみて、改善することも重要です。
障害者本人や家族が自分らしい人生を歩めるように足場をしっかり固めていきます。
終わり
今回は家族として何か起こったらどうししたらよいか、いろんなことを考える糸口にしてみました。
自分たちの家族を振り返ってみて、ないから付け足していこうではなくて、あるものをどうやって活かしていくのか思考力と応用力をつけていきましょう。
そして、後悔しないように小さくても動いてみることがいざという時のお守りになります。