国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

伝えたつもりが伝わらない。介護リーダーとメンバーとの「言葉のずれ」の埋め方6選

 
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1995年 看護師のキャリアを生かし、大手複合医療法人、社会福祉法人の介護・福祉サービス事業に11年間携わる。   2006年〜 認知症高齢者グループホームを立ち上げる。開所当初離職率84%から、4%に激減させる。 2018年〜 人財育成コミュニティ「ケアびと育成Lab.」立ち上げる。 現在までに、さまざまな家族介護の相談、介護保険についての相談、認知症介護の相談、介護職員のキャリア相談など、延べ1万人以上の方の相談、支援してきた。 今も認知症高齢者グループホーム所長として奮闘する中、「ケアする人、される人が、笑顔が溢れる世界を創ろう」と、わかちあう「ケアびと」と共に地域活動・社会貢献をも実践している。

私たち対人支援職は、相手に「伝える」行為が常に求められます。相手に気持ちを伝えるとか、重要事項を伝えるとか、言葉を用いて「伝える」行為を行っています。

この時に、「伝える」と「伝わる」とは意味合いが違うことに気がつきます。

結果として「聞いていません」とか「そんな風には思ってもいませんでした。」と伝えた相手からの反応で、「伝わっていない」ということがあります。なぜ、そのようなことがおきるのでしょうか。

対人支援職、人を相手にする仕事だからこそ、今回は「伝える」と「伝わる」のずれについて考えてみませんか。言葉でもって人と関わるうえでの大切なヒントを見つけていきたいと思います。

言葉による「ずれ」はなぜ起きるのか

1)情報は一度に受け取れないのか

脳は、周囲からの情報を受け取るのに、5感覚(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)があります。そして人によって、得意、不得意分野があります。

私たちは、言葉でもって覚える人(ブローカー言語野優位)、動いて覚える人(ウエルニッケ運動野優位)中には、聞いて覚える人(聴覚優位)その他、食べたり、触ったり、嗅いだりすることで、体幹、実感を深め、記憶したり、情報処理しています。書く領域には1から52までの番号が振り分けられたています。そして名前が付けられています。

(ブロードマンの脳地図より引用)

46野の作業記憶は、言語理解、学習、推理など複雑な認知作業に治癒ような情報の一時貯蔵およびこれらの情報の処理を担当する大脳システムをかんがえ、その作業する記憶のことをいいます。

作業記憶とは視覚や聴覚的データをしばらく記憶としてとどめておき環境や文脈や長期記憶など様々なものを下活用しながら作業や課題の遂行を行うあいだに動くものと言われています。

ちなみに、一般的には、視覚情報が87%を占めるとも言われています。また、そのうち、色の情報を受け取るのは8割以上とも言われています。

なんでこの話をするのかというと、言語(話す・聞く・読む・書く)という行為は、「ブロードマンの脳地図」の中ある言語野や、視覚野、聴覚野などの大脳新皮質の各領域は相互に、複雑に連携していて情報処理をしていることがわかっています。

 

つぎにこの写真をご覧ください。ホモンクルス ペンフィールドとよばれています。

脳の中は、このグロテスクなちいさなこびとが、いると言われています。この小人が動き、五感覚野や運動野や使い様々な情報を受け取っています。

体の各部位からの入力が感覚皮質のどの部位に投射さレているのかを示した図です。各部位からの入力がどれくらいの領いくに投射されているか、その面積比を表しています。

これは人間の体の形とは大き異なり、唇や顔、手などからの入力を受ける面積は大きく、背中やシリなどからの受ける面積は小さいことが示されています。

さて何がいいたいのかといいますと、唇や顔、手などから受ける面積が大きいことを活用し、私たちは言葉を使う行為を脳の特性を活用していくほかはないかと思います。

それには、次の3つのステップを踏み深めていきます。

「自分ごとにする」ためのステップ行動

私たちは、自覚する、附におちるといった、学ぶ時、自分でできるようになるために、次のステップを踏み、インプットしたことを、忘れないようにアプトプットすると良いと言われています。

これを、伝えるから伝わるようにしたい場合に、これに置き換えて考えてみました。

ステップ1話す」言葉にする。唇を震わせ、開口する。表情を出して話す。

ステップ2」文字にする。手を動かし、メモをする。文字を書くことが苦手な人は、絵や図形でも良いでしょう。まずは手を動かし、何かしら書いてみる。

スタップ3動く」実際に体を動かし、行動する。身振り手振り、動いてみる。

私たちは、相手が発した情報をうけとる場合に、5感覚を駆使して受け取ろうとします。場合によっては、受け取らないようにシャットアウトして、話した言葉が伝わったり、伝わらなかったりしてします。しかし、このステップを踏むことを意識して、あいての言葉の情報を受け取れるように、自分の脳にあった方法で習得していきたいと思います。

2)介護リーダーが失敗しやすい、9つの伝えかた

  1. 高圧的 上から目線、いまどきの言葉でマウントをとる。
  2. 威圧的 相手に言いたいことを言わせない。
  3. 説明が早い ついつい早口になっている。
  4. 声が小さい。または逆に大きい
  5. なにを言いたいのかポイントがわからない。整理をせずに、思いついたまま話だす。
  6. 教わる側の気持ちをわかっていない。あなたの感情を先にぶつけてしまう
  7. 説明が雑である。忙しさにかまけて、ついつい端折ってしまっている
  8. 専門用語を多用する。あなたの知識を知って欲しい状態になっている。
  9. 一方的に話をして終わってしまう。相手の様子を伺うことをしていない。

3)私の失敗例

先日、介護の現場で起きた、「ひやっ」としたことを、大きな事故に繋がらない前に「インシデント報告書」を書くことで未然に防ぐということがありました。

ある認知症のある利用者の方が毎回、起き上がりトイレ行かれようとする。転ぶ可能性かあると予想はできていました。ある男性スタッフは、このところ夜勤で、毎回、同じ内容の報告書が提出されていました。その男性スタッフに、私は「なんでこうなっているの?」と質問をしました。そのフタッフはその言葉を聞いて、表情が曇りました、「ダメなんだ」「やばい、叱られる」といった表情でした。その時、私は、これだと同じことの繰り返しだと思いました。転倒を防止したいという共通な課題解決にはならないなって思ったことが、つい最近に起こった出来事です。よくやりがちな9つのパターンのいくつかをやらかしてしまっていました。

私は何に気を付けたら良かったのでしょうか。

伝えるから伝わるの「言葉のずれ」を埋めるとは

1)介護リーダーのメンバーへ伝わる6つの話し方

1.上から目線でなく、横から見守り目線な、物腰柔らかなことばを使う。

そばで見ていて尋ねる。介護事業所の組織上の理由から、つい上から目線の言葉遣いになりがちです。これを人対人とのアサーティブで、平行の立ち位置で、交わるように会話しましょう。

介護スタッフは、一生懸命に介護して客観視できないの人や、自分に自身がもてない人は、質問の仕方によっては否定されたと受け取りがちです。詰問ではない質問の仕方に気をつけましょう。

2.めんどうがらずに丁寧に説明する。

ついつい端折って説明しがちなところをひとつ一つ手順にそって説明をします。

3.わかりやすい言葉をつかう。

例えば小学校2年生ぐらいの子どもに敬意を持ってはなすぐらいのマインドではなす。専門用語はあなただけが知っている言葉であるという認識で、シンプルにかつ略語は使わずに話しましょう。

4.話し出すまえに、筋道をたてる。(事実と意図と感情は分ける)

事実を事実として冷静に意図や根拠を明確に伝えた上で、目的と結論をはっきりとした言葉で伝えよう。

5.今の時点で、分かり合えているかを、意思確認する。

話終えた時点でのわかった内容を相手に尋ねてみましょう。すりあわせをしてみましょう。

6.わからなかったことも、はっきりさせる。

全てが決してわかりあえない。相手とのずれは決して埋まらないということを前提にして、話を終えた時点でのわからなかったことも明らかにしておきましょう。

教え上手なひとは相手本位な人です。あなたも、是非、横目線で相手を気にかけながら、「相手本位」な話し方を行ってみましょう。

2)フィードバックのコツ

教えたい相手に、この言葉はこころに止めておいてもらいたいと思ったら、表現能力、言葉を大切にすることから始まります。

言葉に力がないと、人はついてこないというように、教えたい相手も、あなたの言葉を受け入れることができません。

せっかくあなたが、これまで習得してきたわざを、技術はもっていても相手に教えることができないのでは、もともこうもありません。

この場合、言葉の感度をずれていないかを持ち合わせることが大切です。自分では、説明していても、相手は理解や納得できていなかったり、話していたとしても、相手は聞く耳がなかったり、聞こえてはいても、こころに響かなかった経験はありませんか。

伝えると伝わるとは、違います。伝えていても、伝わらないことが実は大変多いと思います。

はじめに、相手へのフィードバックは、あなた自身が自分の感情に気づき、言いたいから言うことでは決してありません。

あくまでも、相手の成長、気づきの促進が目的であることです

フィードバックは、変化が現れやすい(簡単な)ものから次の順番に行うと良いでしょう。

1.マナー・接遇「利用者の方に、声をまずかけて行う」ことについて話す。

2.準備「必要条件、必要物品を必ず準備する。」ことについてどうか返す。

3.回数「なんどもなんども繰り返し行うことで、体に覚えさせる」意図について回数をこなせるような意見を伝える。

4.マインド、人格 ここの取り扱いは慎重に行きましょう。いきなりここに対してフィードバックしがちですが、一番、最後に丁寧に扱いましょう。

教える相手に対して質問が重要です。あなたの意見を添えるまえに相手へ質問を投げかけてみましょう。その場合はつぎにあげる順番で行ってみましょう。

  • ①WHERE/WHEN 「どこで、いつ」
  • ②WHAT「何を、行おうとしているのか」
  • ③HOW「どうやってそれを、行う必要があるのか」
  • ④WHY「なぜ、それをおこなうのか」
  • ⑤WHO 「だれに」「だれが」

相手に言葉にしてもらい、その時の感情や感覚を書きだしてもらいます。

相手がもしも、ネガティブな方向に、意味づけをしてしまっている場合は、無理やり打ち消すのではなく、そのまま受入、否定せずに、そのまま受容し、そのままの状態で進んでいくことで、その言葉は、勝手に消えていくものです。

質問したうえで、最後に、相手への「勇気づけのメッセージ・方法」について伝えるようにしましょう。

ここで、気を付けたいのは、フィードバックでは、簡単に誉めないこと。「素晴らしい!」「すごいね!」という言葉は、不必要です。

何が言いたいというと、あなたと相手は、いつも対等な立場をいかにしてき築くことができるかがポイントです。先ほどの言葉は、一見相手にわざを教えるとき良いような言葉に思えるのですが、実は支配している言葉だとも言われます。むしろ、質問や投げかけに対して、「ためになりました」とか「参考になりました」といった言葉の方が、相手にとっては心地よいものだということです。

あくまでも、わざを習得したいと思っている相手に感謝の意がつたわる、フィードバックに心がけましょう。

具体的な方法として

「私は、〇〇部分については、力の入れ具合がとても良かったと感じました。」

「個人的には、〇〇な方法をとった方が、効果があると思います。」

改善してほしいと感じた部分については、

「私の勝手な意見として、〇〇な部分については、こちらの方法をとられたら、さらに精度があがるとおもいました。」

というように、あくまでも「Iメッセージ」でつたえるようにしましょう。

決して強要しないことです。

「こうすれば、うまくいくのにどうしてこの方法でしないのか」

「何で教えたようにやらないのか」

といった相手の領域に土足で踏み込んでいくことのないように気を付けてください。

相手が、あくまでももっと知りたい、もっと上手くなりたいと自らが思うことが重要であり、あなたの力を少し借りながら、勇気を持って前にすすんでいくように関わっていきましょう。

 

ここでテクニックの例として、ある本で見えにしたことがこんなポイントを読んだことがあります。

「強い言葉をつくる5つの方法」として

1.サプライズ法

2.ギャップ法

3.赤裸々法

4.リピート法

5.クライマックス法

(引用 「伝え方が9割」佐々木圭一 ダイヤモンド社)

介護現場で、わざを教える時のフィードバッックの際に使う例として、私なりに考えてみました。

サプライズ法の言葉の例

「びっくり、おむつ交換は前回よりうまくできていると私は思いました。」

「実は、今回のやり方は、鼠蹊部にそわせるようにできているので、うまいなと私は感じていました。」

ギャップ法の言葉の例

「昨日のやり方は、体の支え方がうまくできていないなと内心思っていましたが、今日はそこがうまくできていいなと思います。」

赤裸々法の言葉の例

「あなたのやっている移乗介助をそばで見ていて、手に汗がにぎるほど心配になっていました。」

「利用者の方の反応から、あなたの行った食事介助がうまく嚥下ができて利用者の方が上手に食べていただけるかなと、はらはらしてみていました。」

リピート法の言葉の例

「もっと、もっと、コミュニケーションが上達できると思います。」

「繰り返し、繰り返し、苦手な声かけの練習を行うことが大切です。」

クライマックス法の言葉の例

「ここだけは、コツとしてお伝えするならば、、」

「これからうまくできる大切なポイントを3つお伝えします。

まずは1つ目、つぎに2つ目、さいごに3つ目」という順番でフィードバックする。

こんな風にあなたの職場でも、伝えたい相手にこの「強い言葉をつくる5つの方法」試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、伝えると伝わるの「言葉のずれ」はなぜ起きるのかということについてお伝えしました。

人を相手にして仕事をしている私たちは、「伝える」を、「伝わる」に変えるようにあなたが意識し、行動しはじめると、周囲は「どうしたの?」「何かあった?」と反応があればしめたものです。あなたのことを気にかけてくれている反応です。

気にかけて反応を示してくれた相手から、まずは関わりを持ち始めでみましょう。あなたが発した言葉で、相手が笑顔になり、暖かい気持ちになれたら、そして伝えたい事柄から、相手の感情が動き、行動が変わることができたのなら、あなたの言葉が伝わったことになるはずです。

私たち介護現場の中で、ついつい感情に振り回され、「こんなはずじゃなかった」ってことを、自ら引き起こしてしまいがちです。そんな時に、「相手本位」の目線での質問の仕方や、「強い言葉作る5つの方法」を使った効果的なフィードバックを意識して、あなたの身近にいる人へ、関わり、話をしてみましょう。

きっと、あなた自身の変容を、あなたが自覚することで、大切な言葉を相手に届けることができ、伝えると伝わるのずれが埋まることができると思います。

以上、最後までお読みくださいましてありがとうございました。

 

私が主宰する対人支援職のコミュニティの詳細は、こちらになります。

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1995年 看護師のキャリアを生かし、大手複合医療法人、社会福祉法人の介護・福祉サービス事業に11年間携わる。   2006年〜 認知症高齢者グループホームを立ち上げる。開所当初離職率84%から、4%に激減させる。 2018年〜 人財育成コミュニティ「ケアびと育成Lab.」立ち上げる。 現在までに、さまざまな家族介護の相談、介護保険についての相談、認知症介護の相談、介護職員のキャリア相談など、延べ1万人以上の方の相談、支援してきた。 今も認知症高齢者グループホーム所長として奮闘する中、「ケアする人、される人が、笑顔が溢れる世界を創ろう」と、わかちあう「ケアびと」と共に地域活動・社会貢献をも実践している。










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