国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

初めての転勤で不安!心構えや準備など解消、克服する方法5選

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国家資格キャリアコンサルタント。熟練キャリアコンサルティング技能士2級。関西地方の専門学校で10代、20代前半を中心とした生徒への進路指導、就職相談を行う。就職支援を行う事業所に転職後、様々な年代のキャリアカウンセリング、仕事紹介、応募書類の添削や面接時におけるビジネスマナーの指導などに従事。飴とムチの使い分けの達人。ちょい辛口のコメントには支援対象者への大きな愛がこめられている。 >>上岡愛の記事一覧はこちら!

自分にはまだまだ先だと思っていたら、まさかの転勤命令。

いつかは来る、と思っていた転勤命令。

特に生まれ育った場所を離れたことがない人にとってはまさに未開の地への赴任。初めての一人暮らし、知らない土地、新しい人間関係。不安の種はいっぱい。どうしようと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

今日は初めての転勤で不安がいっぱいになっているあなたに向け、その不安を解消、克服するべく、キャリアコンサルタント@上岡愛が心構えやあらかじめ準備することについてお話ししていきたいと思います。

初めての転勤!とにかく不安

転勤に関して、みんなどんなことを不安に思っているのでしょうか。

転勤経験者や、こんなことがあるから転勤したくない、という人たちからこれまで私が聞いた理由で主なものは下記の通りです。

転勤不安① 地元から離れたことがないから不安

生まれ育った場所で学校を卒業し、そのまま地元で就職した人にとって転勤=初めてのことだらけ。

これまでは周りに知っている人が沢山いて安心。家に帰れば誰か人がいる、という人にとっては初めての一人暮らし。

ただでさえ知らない土地に行く不安があるのに加え、これまではお母さんがご飯を作ってくれていた、なんて人は”衣食住”全て自分で自分の面倒を見なければいけません。

転勤不安② 人間関係、仕事の不安。転勤先にとけ込めるか

入社してから数年間、やっと仕事にも慣れ、面倒くさい先輩やうるさい上司の対処法も分かってきて人間関係をうまく保つコツを身につけた。

なのにまた一からリセット。これまでは近くに同期もたくさんいたから、何かと助け合ってこられたけど、異動先では知り合いはほとんどいなさそう。何もかもまた一から、と思うと失神しそうなくらい気が重い。

転勤不安③ 大都会から地方へ。地方から大都市へ。

交通網が整備され、どこへ行くのも便利な都会から、電車は1時間に1本2両編成の電車がのんび〜り田んぼの中を走っている田舎町へ。これまで流行りのものは全て揃っていた。

刺激的で楽しいことが街にはいっぱい!お洒落なカフェで気分転換にお茶したりできたけど、これからは週末どうやって過ごしたらいいの?引きこもりになりそうです。

また、逆パターンも。

地方から都会へ転勤になった人もいるでしょう。今まではたとえ一人暮らしでも、普通に家賃を払えばそれなりの広さの住まいがあった。

東京本社に異動命令が出て、都会のラッシュはすごいと聞くから会社の近くに住もうかとネットで賃貸物件を見てみたら、めちゃめちゃ狭いのに家賃が高くて目が飛び出たまま戻ってこないかと思うくらいびっくり。

会社から家賃補助があっても、これじゃとてもじゃないけど便利なところに住めそうにない!お気に入りの家具も全部は持っていけなさそう。

転勤不安④ 部屋を探す不安

人事の内示が出てから赴任まで2週間!そんな短時間に住むところを決めておかなければいけないなんて。

知らない街でどこに住んだらいいかなんて分からない!不動産業者に頼むとしても、一度も見ないまま契約は出来ないけど、東京から何百キロって離れている場所だから、内覧も行けて1度。

相当効率良く見て回らないと。。異動が多い時期だと良い物件はすぐなくなっちゃうというネットの口コミを見ると気持ちばかり焦ってしまいます。

転勤不安⑤ 異動先の仕事の配分量が半端ない

本社だと豊富な人員が揃っていたから自分の役割がきっちり決まっていた。やるべき仕事の線引きが細分化されていたけれど、地方に行くとどうしても人員が少ないということが多いです。

また、効率化により支社や営業所を統合した会社も少なくはないでしょう。そうなると少ない人員でカバーすべきエリアは広くなった、そこへ赴任、というパターンも多いのでは。

本社にいたこれまでを考えるとまさに一人何役も求められることに。

私に一人で一度に10人の話を聞く聖徳太子のようなスキルを求められても無理ですから!

転勤への心構え 5つ。

これまで初めての転勤の不安あるあるを挙げてみました。

その不安が的中!してしまわないためにはどうすればよいでしょうか。

その不安を少しでも解消、克服し、ハッピーな転勤ライフが送れるよう、まずは心構えからお話ししたいと思います。

転勤の心構え① 時に手放さなければ得られないものもあると考える

これまでの慣れ親しんだ土地、仕事内容、人間関係が全てリセットされてしまうことは確かに気が重いですよね。

でもその一方でリセットされた状態から頑張ることで、あなたの新しい可能性が見つかることもおおいにあります。

知人が初めて転勤した時、初めのうちはもの凄く不安がり、知り合いがいないから赴任地に私たちに遊びに来て欲しいと何度も言っていました。

結局その知人は赴任地で5年ほど頑張っている間に、今でも付き合いのある新しい出会いがたくさんあったそうです。そしてその時のご縁が今の仕事で役立っていることもあるそう。

「捨てなければ得られなかったものもある」としみじみ語っていました。

転勤の心構え② ところ変われば人変わる、住めば都と考えるべし

  • 新しい赴任地はとても方言がきつい上に何を聞いても怒られるような気がする
  • 人との距離の詰め方が今までと違う
  • 気候 とても暑い!めちゃめちゃ寒い!積雪がもの凄くて雪かきでヘトヘト

これまでと違うことも色々とあるでしょう。

でもそれもここのスタンダードはこうなんだ、ところ変われば人も変わると思ってある意味、割り切ることも必要です。

そう思って好意的に考えて心を開くと、やたらと身内のことをズケズケ聞いてくる、ヒョウ柄大好きな大阪のおばちゃんも、あなたの親戚の子供のように可愛がって飴ちゃんをくれるかもしれません。

これまでと違って大変、と思うより、これまでできなかったことに挑戦できるかもというように考えましょう。そこの土地でしかできないこと。

  • 雪国に赴任したのなら、週末スキー三昧
  • 山奥だったら山歩き
  • これまで地元には来なかったアーティストのライブ、都内転勤になれば行き放題

などなど、きっと色々とありますよ。

転勤心構え③ 情報収集を怠るな!

転勤いやだー!とぐずぐず思う時間があるなら、気持ちを切り替えて赴任先の情報収集作業にかかりましょう。

物件探しは丁寧に!

特に赴任先に入居可能な社員寮が無いなら、物件探しは丁寧に!人気のある物件はすぐに決まってしまうので、できるだけ短期集中で頑張りましょう。

不動産会社に丸投げするのではなく、ありとあらゆる友人、知人をあたり、現地の情報に明るい人がいないか探します。

物件そのものの情報はもちろん、生活に便利な場所かどうか、また女性の場合は特に防犯面もしっかりチェックしましょう。

駅チカが良い!というだけで探すだけでは不十分。

周囲に住宅やお店などが何もない駅だと、周辺が真っ暗で夜帰宅する際、電車を降りた後が心配、という話も実際に聞いたことがあります。

そうやって色々情報を集めた上で物件をいくつかリストアップしたら、内見は必ず行います。

赴任地が遠方の場合、事前に行って部屋探しができるのは1日か2日でしょう。できるだけ効率よく回れるよう、不動産会社と相談しておきます。

人脈チェックも大切

赴任先の上司や同僚のことも、赴任するまでにできるだけ情報収集をしておきます。

隣の部署の課長が新しく上司になる人の同期だったとしましょう。その隣の部署の課長に転勤の挨拶をしたら、もしかすると同期である新しい上司の人がらなどを教えてもらえるかもしれません。

また、転勤先から今の職場にいる人がいないかも要チェック。もしそういう人がいれば、生活の情報や、取引先のこと、この際色々聞いておきます。

そうやって赴任前に少しでも現地の情報を仕入れ、事前にある程度の対策をしておくと、行ってからの不安が少しは和らぐかもしれません。

転勤心構え④ 真摯に仕事に取り組むべし

転勤先に赴任したら、とにかく頑張って真摯に仕事に取り組みましょう。

転勤先の上司や同僚は新しくやってきたあなたがどんな人か、初めはそれとなく様子見することもあるでしょう。

その時、あなたが慣れないながらも、新しい土地で真摯に仕事に向き合っていれば、きっと周りはあなたのことを好意的に見てくれるようになります。困ったことがあれば助けてあげよう、協力しようという気持ちになってもらえるでしょう。

転勤心構え⑤ 元の部署、これからの転勤先は同じくらい愛着を持つ

今の職場を離れるのは後ろ髪引かれる思いなのかもしれません。

だけどこれから新しく行く転勤先にもきっといいことが待っているはず!と思い、これまでと同じくらいの愛着を持とう!という姿勢でいきましょう。

転勤の不安 解消方法

転勤不安解消法① 良い意味で開き直る!

心構えの項目でお話しした

  • 捨てなければ得られないものがある
  • ところ変われば人変わる
  • 住めば都

これまでとは違うんだ、ということを前提に開き直って考えましょう。

そう思わないと違う土地で不都合なことがあるとすぐに

「前はこうだったのに」

「普通こう考えるのに」

と、マイナスな気持ちが湧き上がってきますよね。

そして開き直って考えても、どうしても我慢が出来ない場合は

  • 田舎者がー!
  • 都会の人は冷たい!
  • 大阪のおばちゃんうるさいんじゃー!

と、こっそり言ってしまってもいいです!

しかしこれはあくまであなたの心の中の声で言うんですよ。決して声には出さないように 笑

転勤不安解消法② 転勤先に馴染むための近道

転勤先、最初の挨拶はきっちりと!

赴任後初めての挨拶は元気良くしっかり声を出してしましょう。

当たり前のようですが、第一印象はとても大事です。ここをきっちりすることであなたの印象の良さは2割増しになりますよ。

手土産作戦!

また、手土産も用意すると良いでしょう。

この手土産も、適当に買うのではなく、元働いていたところの近くで評判の良いものを用意します。

その手土産をきっかけに会話が生まれるかもしれません。

赴任先の人がその手土産を褒めてくれる人がいたら、すかさず「ここではどんなものが評判いいんですか?是非教えて下さい」と聞いてみましょう。

何気ない会話から新しい土地に興味を持つ姿勢を見せられます。

仕事の範囲や量が変わっても全力で頑張る

転勤先では自分のカバーするエリアや仕事の量がこれまでと段違いに違う場合もあるでしょう。

文句の一つも言いたいところですが、まずは全力で頑張ってみて下さい。

会社が社員を転勤させるのは、色々な仕事を任せて成長させるというのが理由の一つ。

入社後、数年は細分化された仕事を専門的にきっちりやってもらう。そして慣れたらもう少し色々な意味での仕事の範囲を広げたところで頑張ってもらいたい。

仕事の枠が広がっても、仕事をこなす、売り上げを上げる、社内外の人脈を築くことができたならば、社内でのあなたの評価がぐんと上がります。

会社に期待されているんだ、と思って頑張りましょう。

転勤不安解消法③ これを機に新しいことに挑戦してみる

家族、友達、同期、彼氏彼女もいない週末はとても暇。

一人じゃどこも出かける気がしない、と家に引きこもっているなんてもったいない!

これをきっかけに新しいことに取り組んでみませんか?

私の身近な人の中でも、転勤をきっかけに新しい趣味ができて、世界が広がった、友達ができた、という人、結構多いです。

私の叔父は若かりし頃、山に囲まれた地方への転勤を機に、なんと狩猟を始めました。猟犬を自宅で飼うほどの入れ込みぶり。

その楽しそうな姿に、子供だった私は転勤って楽しいものなのかもしれない!と思っていました。

また、転勤きっかけでヨガを始めてハマった友人もいました。体を動かすと、健康にも良いし、まさに一石二鳥ですね。

習い事を通じて転勤先で新しい友達ができる、という可能性だってあります。

転勤不安解消法④ その土地ならではのこと、ものに興味を持つ

私は転勤は経験していませんが、新幹線や飛行機でしか移動できないような離れた距離の場所に転居した経験があります。

生まれて初めての転居だったのでそれはそれは心細い思いをしました。

転居前は買い物に便利だったのに、友達がたくさんいたのに、慣れた職場だったのに。

一通りぐちぐちと考えたのですが、ある日ふと、ない物ねだりをしても何も解決しないと思いました。

そこから今の場所ならではの事を楽しもう、と考えをチェンジ。

私は休日に自分がリサーチしたお店でランチをするのが好きなのですが、今住んでいる場所は、車を飛ばせば1時間以内で海に行けると気づきました。

それからは平日はしっかり働き、晴れた週末はテラス席のある海辺のレストランでゆっくり食事を楽しみ、オン、オフ気持ちをしっかり切り替えられるようになりました。今後は、富士山を見ながらのシーカヤックに挑戦しようと計画中です。

転勤不安解消法⑤ あなただけのホッとできる場所を見つけておく

ひょっとするとこの最後にお話しする項目が一番あなたにとって大事なことかもしれません。

いろんな面で不安な転勤。知り合いが出来てもそれは仕事がらみということも多くなると思います。

仕事帰りに息抜きに、となっても同僚や上司たちだとどうしても仕事の話になってしまい、本当の意味でのリラックスができませんよね。

そんな時はあなただけのお気に入りの場所を見つけるようにしましょう。

外食が多い人なら、美味しい家庭料理が食べられるお店を探してみるのもいいでしょう。

毎日コンビニ弁当ばかりでは味気ない。たまには暖かい料理を食べ、たわいもない話を誰かとしたい。いい感じで話ができるお母さんのようなママさんがいるお店はたくさんあります。

転勤族の人から聞いた話ですが、そういったお店の顔なじみになれば、あなたと同じ出身地のお客さんと引き合わせてくれるなんてこともあるそうです。

何かと緊張感がある職場とは無縁の場所、人。

馴染みの薄い、転勤先の職場という名の砂漠で疲れてしまったら、あなただけのオアシスを見つけてください。

まとめ

いかがでしたか?

初めての転勤辞令。とても不安があると思います。

だけど、会社が「どこでもドア」を開けて、あなたの可能性が広がる知らない場所へ連れて行ってくれたんだ、くらいに思い、開き直ってドアの向こう側に行く勇気も時には必要かもしれません。

「どこでもドア」の向こう側から帰ってきた時のあなたは、ひと回りもふた回りも大きくなっている事でしょう。

新しい赴任地での活躍をお祈りしています!

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