国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

【障害者が働く方法】クローズ就労は?就労パスポートの書き方や親の役割

八木尚美
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八木尚美
国家資格キャリアコンサルタント。家族内障害者カウンセラー。学校図書館専任職員として障害を持つ子どもたちに、今は障害者の日中活動の支援を行う。弟も障害者であり「家族」という当事者。障害者の家族の生活は雨や嵐の日もあるが、大好きな絵本「ぼちぼちいこか」(偕成社)の言葉を合言葉に今日を生きている。

かつて障害があると診断されたけれども、一般の高校・大学に進学した一般就労したけれども離職された方。

その中には、「こんなに仕事が決まらないなら障害者就労も考え始めている」という障害者本人、また、ご家族自身もいると聞きます。

障害者本人も家族としても、周りがどんどん内定が決っていく!

そんな中、障害者本人の就職が決まらなければ、取り残される不安がでてくるのも当然です。

不安が増すと家族として障害者就労を受け入れる方がいいのか辞めたほうがいいのか?揺れてしまいますね。

賛成と思っても障害者として就職したあとには我慢を強いる可能性はあるし、反対をした場合、やっぱりあの時受け入れておけば良かったと思わないとかぎりません。

今回は、途絶えそうになった就労への意欲をよびおこすためのツールをご紹介します。

本人も家族もどのように「障害」を受け止めていますか?

以前、知的障害の診断を受けた

仕事をしている障害者はたくさんいます。

知的障害者の判定は各都道府県によって違い、独自に認定して手帳を交付します。

だから「愛の手帳」、「療育手帳」など呼び名が違うのです。

軽度から最重度まで障害区分はそれぞれです。

例えば、中程度に判定されても他府県であれば軽度だったり、最重度だったりします。

判定結果に一喜一憂してしまいがてちですが、それにとらわれないでくださいね。

実際に手帳を誰かに見せて歩くわけでは無いので、こちらから話しかけない限り知られることはありません。

家族に「もしも」があった場合などに、障害福祉の支援が受けられるのもメリットになります。

判定の事実を受け入れるのは大変

障害を一度に受け入れなくてもいいんです。

高校、大学と進学して、今まで思い、感じていた普通を手放して「障害者」を受け入れるのはけっこう大変です。

でも、自分自身の実感がすり合わないと思っているのも事実としてあります。

障害を受けいるのは背伸びを辞めて無理していた世界に身に置くよりも自分を大切にするために選んだと受け止めてみてくださいね

ゆっくりと時間をかけることが、自分自身のあり方を身につけていく

クローズ就労は有効ですか?

障害を受け入れてもなかなかオープンには踏み切れず、クローズ就労も頭をよぎりますね

メリット
  • 採用に繫がりやすい
  • 職域の選択肢も幅がある
  • 生活していく上での給料もあり、昇進も視野に入る

障害があると打ち明けた時の会社の反応は?

今、障害者についての認知度も上がってきました。

しかし、知っていると既に雇用して対応を知っているでは格段の差があります。

これまで障害者雇用したことが無ければ、クローズ就労した後、障害があるとわかって制度を整え受け入れようという姿勢があっても、不安の方が大きいのです。

報連相、電話の応対、メモを取る、時間を守るなど社会人としてできて当たり前ができない人の気持ちはわかりにくいからです。

障害者だからといった目で見られてしまう残念な結果

会社側が「できる仕事をあげている」という考え方になると、障害者本人が会社のために必要な人材としての力を発揮できなくなります。

そうなると障害者本人としてもこんな仕事から逃げ出したいと思うようになり、仕事への意欲を減らしていく可能性もあります。

在宅ワークについてはどうですか?

環境の変化に伴って働き方が変わって行くことは当然です。

今回、就労移行支援事業所に通っていれば、今回はオンラインでの在宅支援も経験している場合、取り組みやすいかもしれませんね。

自宅であれば働けるのは大きなプラス

在宅支援のプラス面
  • コロナウイルスの発声で障害者本人が外出することで感染する、しまうと不安に思ってしまう
  • 体調や通院などがあり配慮が必要
  • 地方に住んでいて、仕事場が限られている
  • 1対1なので指示を受けれたり、困ったこと不安に感じることは相談しやすい

在宅ワークで障害者本人が気をつけたいこと

在宅ワークの注意点
  • 仕事とプライベートの切り替え。
  • 身だしなみを整える。
  • 運動を取り入れながら体調を整えるために食事や睡眠、飲酒量などを気をつける。
  • 人との距離感や社会性の育成には限界がある

また、自分の部屋でなくリビングなど家族の目に入る場所ですると集中できません。

会社の担当者に相談したいことがあっても家族が全身、≪耳≫になって聞いている状態だと言いたいことも言えなくなります。

そうなるとイライラして家族に当たったりして、関係がまずくなります。

イヤーマフ、パーティションや最近出てきた一人用テントのボッチテントなどを置いて、プライベートと区別するといった心がけ障害者本人も家族も必要です。

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企業側もまだまだ、出社すべきものという考え方は残っているので、オンラインでやり取りすることが精一杯で信頼関係やルールを築くまで時間がかかったりすることもあります。

障害者として就労する時に気をつけるべきこと

ここまで、クローズ就労や在宅ワークについてみてきました。

次は障害者としての就労です。

でも、障害を就職のために受け入れたとなるとその先、仕事をする上で滞ったり立ち止まってしまったりが増えてきてつまずくてしまうことも。

就労パスポートを活用してみよう

まっすぐ正面から向き合うことは大切ですが、一人ではとても大変です。

そこで、障害者としてどんな働き方ができるのかを支援者と一緒に考えて作り上げます。

そのとっかかりとして就労パスポートがあります。

https://www.mhlw.go.jp/content/000565955.pdf

これは、障害者の就労が収入が低い、仕事内容が限られているとマイナス面ばっかりを見るのではありません。

今、自分ができることは何かを考えていくためのものです。

今回はどんなものなのか要点を絞って紹介します

就労パスポートとはどんなものですか?

名称の意味合いについて

職業生活への参加には、就職活動、採用面接、職場定着などさまざまな場面・段階(=port)があります。

就労パスポートは、そこを歩み、自己理解を深めるなかで自分の情報を記載・更新していく、いわば「渡航歴」であり、かつ記載・更新した情報を各場面・段階で自分を支援する人たちに伝えるためのもの、という意味を込めています。

とあります。

私の解釈

学んできたこと経験したことを目に見える形にして自分に関心を向けることで、自分らしさを発揮しながら仕事をするということ

と考えています。

少しずつ取り組む

難しそうと手を引っ込めたり、逆に就労について大体わかっているとするのはもったいないです。

手強い作業かもしれませんが自分を知るのは就労に向けて避けては通れないもの。

また、適当でいいというものでもありません。

苦手なこと、得意なことについてイメージが湧かない、見通しが持てないなら誰だって戸惑ったりします。

やるべきことが具体的に思い浮かべることができるツールです。

会社で働く自分のイメージと働く現場で要求される期待のズレを減らすための調整するものと考えてみてください。

障害者本人がどのようなことで困っているのか、つまずいているのか改めて見直すこともできます。

ここで、障害者本人が気をつける点は、自分と会社のそれぞれの考え方を尊重しながら話し合っていくことです。

就労パスポートの記入ポイント

就労パスポートを目の前にしてどういう風に書いたらいいのと戸惑ってしまいますよね。

特に

  • 職務経歴ってどんなことを書けばよいの?訓練もかけるの?
  • 体調管理を全て書くと会社側の人は余計な心配しない?
  • 仕事の経験が無いけれど作業遂行面はかける?
  • 今、仕事をしているけれど、結果の振り返りをどんな風に受け止めればいい?
  • 自由記述欄は何をどう書けばよいの?

迷っている5つの点について書き方を紹介していきます。

職務経歴ってどんなことを書けばよいの?

例えば、就労移行支援事業所でパソコンで訓練したことや職場体験で経験した作業内容も書けます。

ここで≪職場体験してできたことは何か≫、も思い出していきます。

また、今回在宅支援やオンライン授業を受けていれば、一定のパソコンスキルがあるということ。

特に在宅支援で頑張ったことなどは新しいアピールポイントになるのでもれなく書きます。

体調管理を全て書くと会社側の人は余計な心配しない?

そんなことはありません。

それよりも自分のことについてどれくらいわかっているか重要なポイントになります。

自分の体と向き合いながら仕事をしなくてはいけないからです。

ストレスのサインは、自分が感じているサインと家族から見たサインを会社で共有します。

小さな変化を見落とさないことが大切です。

我が家の場合は気圧の変動、気温の高低差、季節の変わり目の時ですね。

気をつけていてもストレスフルの時は何かのはずみでスイッチオン。

気持ちが急降下。なんてことも。

自分が困っていたり悩んでいること
  • 疲労がたまりやすくストレスになり続けるのが難しい。
  • 対人関係におけるコミュニケーション
  • 理想と現実のギャップ

素直にSOSを会社や家族に出していくのは大事です。

そこで、家族をはじめとして安心して過ごせる場所と人がいるのか?も見つめ直していきます。

体調管理は希望の働き方に直結します。

また、仕事を続けるために工夫する点も考えながらも仕上げていきます。

仕事の経験が無いけれど作業遂行面はかける?

仕事経験が無ければかけないと思わず、今まで訓練してきた1個1個を書き出してみます。

その時、支援者の指示の出し方は、例えば、マニュアルがあった方が理解ができる、並行して作業するのは難しいなど、作業遂行面はできること、支援があればできることを整理していきます。

そうすると自分で対処していることが見えてきます。

仕事をする上で大切にしておきたいこと

仕事をしている障害者本人にとって最初は仕事に慣れず多く不格好でぎこちないことも多いものです。

たくさんの体験を障害者本人で積み重ねる中で、失敗もあります。

でもその中に小さな成功体験もあって、自分でできると自信が増えていきます。

結果の振り返りをどんな風に受け取ればいい?

会社側からの目標に向かって頑張ったねと労ってもらったり、評価があったり、共感的な理解があると仕事へのモチベーションも変わりますね。

だからといって、上司の方に褒められるだけの働き方は頂けないもの。

仕事は上司に褒められるだけに仕事をするわけではありません。

それは、自分らしい働き方ではありません。

目の前の仕事にまっすぐ取り組み、決めた目標に向かって、自分でどうすればできるか自分なりに工夫してやり遂げることが大切です。

自由記述欄は何をどう書けばよいの?

こんなこと書いてもいいのかなと思わずどんどん書いていきます。

苦手なことをわがままと受け取れ慣れないように、自分で試行錯誤したり工夫している点も書きます。

就労パスポートを書き上げたら次のステップへ

働くことでどうなりたいですか?

例えば、収入が増えていく、安定性、昇進など

得意や強みはなんですか?

自重ねてでき分で積みたこと

を書き出して自分がやりたいことやるべきことを自分に理解させていくのが大事です。

自分のことを知って興味を持ってこれからの将来を決めていきましょう。

パスポートを作成しても就職が決まらなかったら

障害者だからうまくいかないのではなくて、障害者本人が求めるものと会社側のもとめるものが上手くマッチングしなかっただけです。

もしかしたら就職には時間がかかるかもしれませんが、これだけの就労パスポートを作成できたなら大丈夫です。

自信を持って自分を信じてください。

障害者として面接に行って、どんな反応が返ってきたとしても自分を理解しているんです。

受け止めることができますよ。

就職できたらゴールではありません。

よく言われることですが、就職がゴールではありません。

定期的に自分の仕事について振り返り、上司や指導者と共にできたこと、難しかったことでも支援があればできたことなどを見つめ直してメンテナンスしていく必要があります。

体調や気持ちの浮き沈みや失敗したといったアクシデントがあったとしても、全てが成長に繫がっているんです。

自分にとって仕事をする上で何が大切かを考える時、一緒に仕事について考えてくれる人がいるというのは心強いですね。

就労パスポートを支援者と共に作り直していくと成長できていると実感する時期も訪れます。

あきらめずにいましょう。

親の役割って何だろう

こんな絵本はどうですか?

埼玉福祉会の写真や絵でわかりやすく書かれたLLブックがあります。

仕事をしているイメージが湧かなかったら本を手に取ってみよう

仕事をするイメージはなかなか想像しにくいもの。

そんな時は本を手にとってみましょう。

やさしい言葉と絵や写真を中心に書かれたLLブックの「仕事に行ってきます」シリーズ

様々な場所で働く障害者の一日を取り上げられています。

知りたい情報をわかりやすく伝えて、仕事の選択肢を広げていきましょうね。

就職ができるかどうかプレッシャーを与えていませんか?

今まで子育てを頑張ってきての障害者就労は、

確かに「この子の人生どうなっちゃうんだろう?と心配は尽きないですものです。

でも、そのピリピリした態度は全て伝わっています。

親だけが突っ走ることが無いようにしてくださいね。

障害者本人を追い込まないポイントは、

ポイントは3つ

障害者本人の声に耳を傾ける、

気持ちを受け止める、

寄り添い一緒に考える

一生懸命働きかけてもうまくいかなければ試してくださいね。

ただし、のツールを使ったからすぐに何とかなると思いがちですが、そうならない場合もあります。

手間がかかります。

なので、粘り強く障害者本人と一緒に進んでいきます。

終わり

自分一人で取り組んだり、考えたりするのは限界があります。

そうなると、せっかくのやる気もだんだん減っていき、行動もおこせなくなります。

就労パスポートがあることで、障害者本人が何に困っているのか会社側も把握できて定着に向けて取り組みに一役買ってくれます。

障害者本人も「就労パスポート」があることで、働き方に対して会社側から適切な配慮と理解があると安心して働き続けることができます。

考え方と小さな行動を始めることで就職への風向きもきっと変わります。

【結木つばめ】のまとめページ

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国家資格キャリアコンサルタント。家族内障害者カウンセラー。学校図書館専任職員として障害を持つ子どもたちに、今は障害者の日中活動の支援を行う。弟も障害者であり「家族」という当事者。障害者の家族の生活は雨や嵐の日もあるが、大好きな絵本「ぼちぼちいこか」(偕成社)の言葉を合言葉に今日を生きている。










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