夫と子育て価値観対立!自分らしくキャリアを磨き笑顔の家庭を築く方法!

あなたは家庭生活や子育ての場面で「夫と価値観が合わない。私が言いたいことが伝わらない…」と感じたことはありませんか?
初めは互いを思いやり尊重しあっていたのに小さなイライラやモヤモヤが積もり、価値観の違いへの対処がわからなくなることもあると思います。
価値観が対立したときに戸惑ったり腹が立ったり悲しくなったりするのは、働きながら子育てや家事をしていても、どこかに「夫がいるから今の生活ができている」という思いがあるのかもしれません。
そうすると遠慮が出てきたりすることもありますよね…
でも、それで楽しく明るく軽やかに生活している未来の自分を想像できますか?
せっかく生きるなら笑顔で生活する未来を選びましょう。
私の学んだことや経験をご紹介しながら、価値観対立を受けとめて自分らしくキャリアを磨き、笑顔で軽やかに生きていくための手助けとなるポイントをキャリコンサルタント@山田みわきがお伝えしますね。
夫と子育てについて価値観対立を受けとめる
まず、実際に旦那さんと子育てについて価値観が対立したときに大切な姿勢を4段階に分けてお伝えしていきますね。
正そうとする前にわかろうとせよ
アメリカの臨床心理学者カール・ロジャース博士は「正そうとする前にわかろうとせよ」と言っています。
これはカウンセリングの場面でのことですが、日常生活でもかなり役に立つ姿勢です。
「自分の伝えたいことをわかってもらおう、自分の考え方が正しいと思ってもらおう」とする前に相手が何を思っているのか何を言いたいのかを聴く。すると相手は「わかってもらえた」と安心して心を開きやすくなるのです。
たとえば、夫から「息子にスポーツを習わせよう。自分もやっていて良かったし」といわれた時にあなたがこう思ったとします。
ただ、これを夫に伝えてしまうと喧嘩になりますよね。
その前に大事なことは、相手が言いたいと思っていることを聴く・受け止めることです!
と言ってあげることで、冷静にお互いの価値観を微調整していくことができますので!
自分のイライラの原因を探る
そうはいっても、“夫はいつも結局自分の思い通りに物事を進めようとする。こちらの気持ちを考えてくれない”とイライラすることはありますよね。
腹が立ったり不満を感じたりしている原因はなんでしょうか?
第一感情・第二感情
実は「イライラ」の前には「期待・不安・心配・悲しみなど」があるといわれていて、「イライラ・怒り・不満など」を第二感情、その前の本当の気持ち「期待・不安・心配・悲しみなど」を第一感情といいます。
「自分の思い通りに進めてばかりで腹が立つ!」というイライラ(第二感情)の前には、たとえば「私の気持ちや子どもの思いも考えてほしいという期待」や「思いやりを感じられなくて“寂しい”」「自分が否定されたみたいで“悲しい”」という気持ち(第一感情)があったりします。
この「第一感情」に気づき、そこを伝えると相手の受け止め方も変わります(伝え方は1.3でお伝えしますね)。
第一感情に気づくにはイライラしたり腹が立ったりしたときにちょっと立ち止まって自分に寄り添い気持ちを見つめる訓練がいるかもしれません。
“寂しい”とか“悲しい”という感情を感じることに抵抗あると、そのような気持ちがあると認めるのに時間がかかります。それまで見ていなかった感情があることを認めるのは勇気がいるのです。
それでもさらに勇気を出して「自分の意見を言う前に相手の話すことを受け止めて第一感情を伝え」てみると、その場のギスギスした張り詰めた雰囲気は少し和らぎ、息がつけるような感じになりますよ。
「イライラ」の背景には思い込みが!
「イライラ」する背景には実は自分では気づいていない「思い込み」がある場合も多いのです。
たとえば「~が当たり前」「~が常識」「~べき」「普通は~」「いつも~」といった考え方です。
相手と対立するときに「普通は~なのにどうしてやろうとしないの?わかってくれないの?」と思うことはありませんか?
価値観がひとりひとり皆違うように、“当たり前”“普通”の捉え方も人それぞれ違う部分が結構あります。
自分で気づいていない思い込みに気づくには、「~が当たり前」「~が常識」「~べき」「普通は~」「いつも~」と思ったときに深呼吸して“本当に?”と問いかけてみるのがおすすめです。
これまでの経験や受けてきた教育で「普通」と思い込んでいることもあるかもしれません。また、「いつも」であることって案外少なかったりします。
思い込みをなくして“自分の「普通」と相手の「普通」は違うかもしれない”“「いつも」ではないかもしれない”というスタンスで話をすると相手への違和感が減少して、相手の話したいことを聴きやすくなったりします。
「Iメッセージ」で伝える
1.2.1の第一感情(本当の自分の気持ち)に気づいたとしても、それをどう伝えるのか、戸惑いますよね。そんなときは「Iメッセージ」がおすすめです。
自分を主語にして本当の自分の気持ちをそのまま伝える「Iメッセージ」はコーチングでも使われていて「魔法の伝え方」といわれています。
たとえば夫に「子どもにスポーツをさせよう」といわれた時「それは反対。あなたが良かったからといって息子に良いとは限らない。あなたはいつも自分が思う通りに物事を進めようとするよね。」(否定+思い込み)で対応するのは辞めましょう!
「Iメッセージ」で伝えるとこんな感じになります。
すぐに意見を言われたり否定されたりすると相手も意地を張りプライドが邪魔をしたりして対立が深まりがちです。
「嬉しい」「困った」などの自分の気持ちをIメッセージで表現してみると、対立せずお互いに尊重し合えることがよくあります。
あなたの本当の気持ちを「私は~」というIメッセージで表現してみませんか。
それでも価値観が対立したら?
これまでお伝えした「わかろうとする」「本当の気持ちをIメッセージで伝える」を実践しても、価値観が違うと平行線のまま・対立したままということもあります。
他人であればそういう人とはあまり関わらないようにするなどの方法も取れますが、家族だとそうはいかず困ってしまいます。そのようなときには以下も試してみてください。
客観的データを示して説明する
価値観が対立しているときに説得しようとしてもうまくいきません。納得してもらうことが大切です。
ビジネスでもそうですが、事例や事実に基づく客観的なデータを示して説明をすると納得してもらいやすくなることがあります。
「具体的にどのような問題が生じるのか」「具体的にどのような良い影響がもたらされるのか」「実際にどのようなことが起こっているのか」などの客観的な事実や数値のデータを集めて整理して伝えるのは時間も労力もかかりますが、その分説得力が増します。
苦手な方も多いのでは…とも思いますが、“苦手なことをしてでも伝えたい”という本気度は相手に伝わります。
また、客観的事実を示されると納得しやすくもなります。
さらに、データをいろいろ調べていると“自分は自分の周囲の人達の価値観に影響されているかも…”と気づくこともあるというメリットもありますね。
自分の価値観を見直す
価値観が対立する原因のひとつに「自分の価値観は正しい」という思い込みがあります。しかし価値観は時代や環境によって変化していくものです。
たとえば「欧米では自己主張や自己利益が重視されるが日本では調和や組織の利益が重視される」など、地域による価値観の違いはよく耳にすると思います(最近日本でも自己主張や他者との違い・多様性を重視する傾向がでてきています)。
また、ひとりひとり祖先も生まれた場所も育った場所や環境も友人や関わる人たちも皆違うのに価値観が同じであったら不思議です。
ただ、生活していると「普通」や「常識」という表現ににいたるところでお目にかかるため、ついそのことを忘れがちになってしまう気がします。
自分の価値観に「本当にそう?」と問いかけ、違う価値観もあるのかもしれないと思いながら生活することで自分の視野が広がり、世界が広がります。
そして価値観の多様性に気づいて違う価値観を受け入れられるようになると生きるのが楽になります。
カナダの精神科医・心理学者エリック・バーン博士の「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来。」という名言があります。
ちょっと勇気はいりますが、自分の価値観を見直し自分が変わると、それまでと違うステージで生きることになり未来も変わっていきます。
自分らしくキャリアを磨く
キャリアというと職業的キャリアとして捉えられることが多いのですが、サニー・ハンセン博士は著書『統合的人生設計』で以下のように述べています。
「キャリアには人生のすべてが含まれていて、ライフキャリアを構成する人生の4つの役割(4つのL:労働(仕事Labor)・愛(家庭と子育てLove)・学習(公式および非公式教育Learning)・余暇(仕事以外に従事する活動Leisure))を統合させるべきだ」
自分らしいキャリアとは、仕事だけでなく他の役割が組み合わさって意味ある全体になるという考え方です。
そのような“人生のキャリア”を磨くために、私が拠り所としている4つのポイントをお伝えしますね。
課題の分離
「課題の分離」はベストセラー『嫌われる勇気』(岸見一郎著)で紹介された、アドラー心理学の中心となる考え方です。
そこでは「これは誰の課題なのか?という視点から、自分の課題と他者の課題を分離していく必要がある」と語られています。
誰の課題かを見分けるには「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か」を考えると簡単です。
たとえば、不機嫌は周囲に影響を及ぼすのでできれば機嫌よく過ごしてほしいものですが、不機嫌な人に「機嫌よくしてほしい」と伝えると不機嫌に拍車がかかり、とばっちりを受けてしまうことにもなりかねません。
また、もしかしたら、その人なりの理由や辛いことがあるのかもしれません。
1.1のように「なにかあったの?」と気持ちをわかろう・受け止めようとすることは大切ですが、1.3の「Iメッセージ」は言いにくい雰囲気。
そんなときは「不機嫌は嫌だな。でもその不機嫌の結果を引き受けるのは誰?不機嫌な人。私はその不機嫌に付き合う必要はない。私は私。」とその場から離れてもいいのです。
角度を変えると「自分のご機嫌を良くできるのは自分」ということにもなりますね。
「親しき仲にも離別感」という言葉があるように、「一人ひとり違う人間」ということを意識して「誰の課題か」を考えてみると負っている荷物が軽くなるのではないでしょうか。
脳の構造を知る
自分らしくキャリアを磨くには適度にストレスを発散することも大切です。
脳は大きく「脳幹・大脳・小脳」の3つに分けられます。そのうち物事を考えたり、感じたり、言葉を話したり、記憶したりと特に大きな役割を持つのは大脳です。
構造としては最も奥に生命脳といわれ、自律神経をコントロールする「脳幹」があり、その上に本能脳といわれる「大脳辺縁系」、その上に理性脳といわれる「大脳新皮質」があるイメージです。
ストレスとは外側の理性脳が“頑張ろう”と圧力をかけ、本能脳が“そんなのしたくないよー”と圧力を押し戻そうとしているせめぎあいにより摩擦が生じている状態です。
適度な摩擦なら良いのですが、理性脳の圧力が強くて本能脳では押し戻せず脳幹に影響を与えると自律神経失調症・心身症などの症状として現れることになります。
こうならないためにおすすめなのは「情動発散」です。
たとえばカラオケへ行き大声で歌う、ライブに行き叫ぶ、踊る、などの動的な発散や自然に触れる、音楽を聴く、アロマを楽しむ、マッサージを受ける、ペットと触れあうなどの静的な発散など、自分がすっきり軽やかになる方法を複数持つことをおすすめします。
状況に合わせた情動発散で自分らしく生きる手助けをしましょう。
自分の気持ちに向き合う
自分らしくキャリアを磨くためには何より自分の気持ちに正直に素直に向きあうこと、自分の気持ちを感じることが大切です。
気持ちには「恐れ、悲しみ、不満、憤り、喜び、楽しみ、癒し、嬉しさ…」様々なものがあります。
どれも大切な感情で、不要なものはありません。
私は以前、恐れや悲しみを感じると、それらに引っ張られるのが怖くすぐに「いけない、いけない。ポジティブに考えなきゃ」と、それらの感情にふたをして感じないようにして、楽しく明るく生活するように心がけていました。
ところがそれを続けているうちに感情が薄く表面的になり、本当の気持ち(第一感情)や本当の欲求に気づけなくなっていたのです。
家族のためにと自分の要望や希望を押さえつけて、波風立てずに平穏無事に過ごすことばかりを考える生活を続けているうちに「自分らしい」とは何かわからなくなっていました。
そうならず、自分らしくキャリアを磨くためには、どんな感情でも大切だとしっかり理解し、自分に湧いたどのような感情も受けとめ、向きあい、感じきることが大切です。
但し、怒りや悲しみをいつまでも握っているとそれに、負けたり引きずられたりすることがあります。
そのような感情は感じきったらすぐに手放しましょう。これも訓練が必要かもしれません。
自分を大切に扱う
あなたは、他の人の役に立ちたい、人に喜んでもらいたいという気持ちから、仕事のために・家族のために・夫のために・子どものために・友人のために、と自分を後回しにしたり犠牲にしたりにすることはありませんか?
本当は自分を満たさなくては大切な人も、家族も、友人も、周囲の人も満たせないのです。
「シャンパンタワーの法則」をご存知ですか?
グラスをピラミッド状に積み上げ、シャンパンを注ぐセレモニー。
「魔法の質問」主宰・質問家のマツダミヒロさんは著書で以下のように問いかけています。
「一番上のグラスを自分、二段目のグラスを家族、三段目のグラスを仕事のスタッフや友達、四段目のグラスをお客様、五段目のグラスを社会や地域の人々と見立てます。
そう思ったときに、あなたは、どの段のグラスから、シャンパンという名の、愛とエネルギーを注いでいるでしょうか?」
家族のため、友人のためと二段目三段目から注ぐと上の段のグラスには届きませんし下の段グラスすべてに注ぐことはできません。
すべてのグラスにシャンパンを注ごうと思ったら一番上の自分のグラスから注ぐことが必須なのです。
自分のグラスを満たしてあふれたエネルギーが下の段へと注がれていきます。
この法則のように、まず自分の心を愛情とエネルギーで満たし、自分を大切に扱うと自然に周囲の人々も大切に扱えるようになっていきます。
自分を満たした愛情とエネルギーは家族へ、周囲へ、地域へ、日本へ、世界へ、宇宙へと流れ、循環していくのです。
まとめ
あなたの心からの笑顔が家庭のエネルギー・原動力となります。
家庭内で価値観が対立しても自分も家族も幸せになるためのポイントを、学んだことや経験したことからお伝えさせていただきました。
あなたがご自身らしくキャリアを磨いて笑顔で軽やかに日々を過ごされるための一助となれば幸いです。
最後に『置かれた場所で咲きなさい』の著者渡辺和子さんの講演会で出会い、以来深く心に刻まれているアメリカの神学者ラインホールド・ニーバーの祈りをお届けします。
神よ、
変えることの出来ない事については、
それをそのまま受け入れる平静さを、
変えることの出来る事については、
それを変える勇気を、
そして、
この二つを見分ける英知を、
私にお与えください。