国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

キャリアコンサルタント更新講習のやり方、方法は?費用や期限、講座おすすめは?

 
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女性キャリアアップコンシェルジュ(国家資格2級キャリアコンサルティング技能士・キャリアコンサルタント) 人事部署一筋30年。人事部でキャリアを積んだことから女性職員のキャリアカウンセリングでモヤモヤ感を受容している。様々なステージで迷いながらも自分らしく在りたいと思っている女性の応援・支援を決意、エールを送りながら“しなやかキャリア”を提唱している。「人は人によって磨かれる」をモットーに人との関わりを大切に日々精進。誕生日はネコの日、ネコのブログで癒されている。

キャリアコンサルタントを受験した皆さん、努力の甲斐があり合格、おめでとうございます!

さて、資格取得後は「更新講習」っていうものが待っています。

キャリアコンサルタントが国家資格となったことで登録制となり、登録を継続するために5年ごとの更新講習を受講することが必須となりました。

「更新講習」っていったい何をしなければいけないの?費用は?どうすればいいの?

そこで、キャリアコンサルタント@永居エールまき子がキャリアコンサルタント更新講習のやり方、方法、費用や期限、おすすめ講座について説明していきます。

合格したあなた、これから受験を考えているあなたも、是非参考にしてくださいね!

更新講習があるのはなぜ?

さて、更新講習はどのような目的でつくられたのでしょうか?

厚労省HPには「更新講習の概要」として次の内容を記載しています。

キャリアコンサルタントの登録を継続するためには、更新講習を更新期間内に一定時間数以上受講の上、更新を行う必要があります。

これは、キャリアコンサルタントの登録を継続するためには、更新講習を更新期間以内に一定時間数以上受講の上、更新を行う必要があります。

これは、キャリアコンサルタントについて、試験合格時に確認した知識・技能を継続的な学習によりブラッシュアップしていることを制度として確保し、キャリアコンサルタントの資質を保証することによって、キャリアコンサルタントの活用を促進していくことを企図しているものです。

更新講習は、知識の維持を図るための講習(知識講習)と技能の維持を図るための講習(技能講習)から構成されています。

国家資格キャリアコンサルタントを継続して名乗るためには、レベルを下げずよりスキルアップを図りキャリアコンサルタントの質を保つことで、キャリアコンサルタントの活動へと繋げるということになります。

しかしながら、ホルダー(資格取得者)全てが日常業務として、対人支援に携わってはいないのが現状です。

更新講習を制度として組み込むことで、業務として関わりがない人に学ぶ機会があり、また熟知した人にも見直す機会があり、対人支援としてキャリアコンサルタントの質を担保することになります。

更新期間や更新講習はどんな内容?

更新講習は更新期間5年以内に次の2つの講習を一定時間以上受けることになります。

講習はそれぞれ厚生労働大臣が指定する指定する講習となります。

  • 知識講習 ⇒ 8時間以上
  • 技能講習 ⇒ 30時間以上

また、技能講習30時間以上は、複数の講習を組み合わせ受講することで30時間以上になりますが、更新期間内に同じ講習を重複し受講しても、講習時間には含まれないので注意です!

なお、更新手数料は現在未定となっています。

知識講習とは?

厚労省HPには「知識講習」として次の内容を記載しています。

知識講習については、時間の経過に伴い内容自体が変化する労働法令や労働市場の実態等を重点に知識のブラッシュアップを図ることを主たる目的とするものであり、資格取得後に改定のあった労働法令等の最新知識をすべからく修得することが求められます。

働き方改革の推進等労働環境が変化し整備されるなか、正しい法令を知識として修得することは必須となり、この講習以外でも労働法令等の最新知識を常に把握することが、対人支援をする上で重要になります。

厚生労働大臣が指定する知識講習一覧

技能講習とは?

厚労省HPには「技能講習」として次の内容を記載しています。

技能講習については、受講者のキャリアコンサルタントとしての経験、活動分野や能力水準等に応じて、補うべき分野やさらに伸ばすべき分野が異なることから、一定の科目の範囲内から受講者がキャリアコンサルタントとしての経験に応じて必要な科目を選択して受講することとされています。

対人支援である「キャリアコンサルティング」と一言でいっても、支援の相手・支援内容・支援者の環境など多種多様となり一括りにはできず、支援者それぞれに対応するため、かなり高度なスキルが求められます。

この講習は様々な分野を詳細に内容別に実施しており、更新のための講習だけに留まらず将来を見据え自らのスキルアップとして捉える受講する姿勢も大事だと思います。

厚生労働大臣が指定する技能講習一覧

更新講習の一覧

更新講習は厚生労働大臣が指定する講習となり、それぞれの一覧は前述のとおりとなります。

ここでは、実施機関から講習を一覧表にまとめましたので、参考にしてくださいね。

知識講習

実施機関 携帯時間 開催地 料金
株式会社日本・精神技 術研究所 ○通学8時間

○通信8時間(WEB)

東京(池袋)

全都道府県

15,000円

16,000円

NPO法人ICDS

○通学8時間

岩手・愛知・佐賀

15,800円

公益財団法人日本生産性本部

(HP掲載準備中)

○通学8時間

○通信8時間

東京

東京(千代田区)

 

準備中

公益財団法人関西生産性本部 ○通学12時間 大阪 26,000円
放送大学学園 ○通信45時間・通学3時間 全都道府県 入学料・授業料有
特定非営利活動法人日本キャリア・マネージメント・カウンセラー協会 ○通学8時間 東京・名古屋・大阪他 一般20,000円

会員15,000円

特定非営利活動法人エヌピーオー生涯学習 ○通学4時間・通信4時間 東京・大阪 15,000円
特定非営利活動法人日本キャリア開発協会 ○通信8時間 オンライン配信 一般10,000円

会員   0円

悠久の風株式会社 ○通学8時間 大阪・愛知 21,000円
一般社団法人日本産業カウンセラー協会 ○通学8時間 東京・愛知・大阪他 一般20,000円

会員15,000円

株式会社パソナ ○通学8時間

○通学4時間・通信4時間

○通信8時間

東京

東京

東京

24,000円

24,000円

24,000円

技能講習

厚労省の領域別の講習数の一覧表となります。

更新講習を選択するに際、講習内容に特化している実施機関を選択するか、全体的にバランスがとれている機関を選択するなど、参考にしてくださいね。

因みに私は、地方にいるため選択の余地なく、地方で開催している講習を受講しています(^^;)

実施機関 01

企業

領域

02

需給

調整

領域

03

教育

領域

04

特定

層へ

の支援

05

領域

共通

の技能

06

特定の

カウン

セリン

グ技法

07

ジョブ・

カード

作成

支援

08

ツール

の理解・活用

09

グループ

アプ

ローチ

10

事例

検討

NPO法人ICDS 1 3 1 1
一般社団法人地域連携プラットホーム 1
一般社団法人日本人材派遣協会 3
学校法人大原学園 2 1
学校法人実学教育学園 1
株式会社キャリアバランス
(HP掲載準備中)
1
株式会社テクノファ 2
株式会社東京リーガルマインド 2 6
株式会社トータルバランスマネジメント 2 1
株式会社日本マンパワー 2 5
株式会社プライド 2 1
株式会社ライフスタイルウーマン 2
株式会社リカレント
(HP掲載準備中)
1 1 1 1 2
株式会社リバース 1 1
公益財団法人関西カウンセリングセンター
(HP掲載準備中)
2 3 3
特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会 1 1 9 1
特定非営利活動法人中国キャリアコンサルタント研究会 1
特定非営利活動法人日本キャリア・カウンセリング研究会 1 3
有限会社Cマインド
(HP掲載準備中)
1 2 2 2
一般社団法人日本産業カウンセラー協会 2 1 2 1 4 1 1 1 4
株式会社パソナ 7 2
株式会社日本・精神技 術研究所 1 1 3 1
公益財団法人関西生産性本部 1 3 1 2
公益財団法人日本生産性本部
(HP掲載準備中)
1 1 2 1
特定非営利活動法人エヌピーオー生涯学習 1 1 1
特定非営利活動法人日本キャリア・マネージメント・カウンセラー協会 1 2 1 1
特定非営利活動法人日本キャリア開発協会 4 2 3 4 1 2 3
放送大学学園
悠久の風株式会社 1 1 2 1 1 1

更新講習の受講にかかる時間や費用はどれくらい

折角キャリアコンサルタントに合格したからには、更新講習を受講し資格を継続したいと思いますよね。

では実際に、講習を受講したらどのくらいの費用、時間を費やすことになるのでしょうか?

具体的に考えてみますね。

費用ってどれくらいかかるの?

知識講習は8時間以上となり、厚生労働大臣指定の講習は1講習どれも8時間以上を設定しているので、1講習受講で要件を満たします。

技能講習は30時間以上となり、前述のとおり厚生労働大臣指定の講習を複数組み合わせて受講することになります。

例えば、実施機関の中で、日本産業カウンセラー協会がそれぞれの分野に満遍なく講習あることから、日本産業カウンセラー協会で30時間の講習を受講した場合、受講料の合計額は次のとおりとなります。

区 分 時 間 一 般 会 員
知識講習 8時間 20,000円 15,000円
技能講習※ 30時間 106,000円 91,000円
38時間 126,000円 106,000円

※技能講習:8時間×3講習+6時間×1講習

あくまで例として日本産業カウンセラー協会で算出しましたが、他の実施機関においても1講習の受講料はほぼ2万円以上となり、低く見積もっても受講料総額は約12万円以上となります。

となると、5年以内に更新要件を満たさないといけないため、最低でも1年間約24,000円(約12万円÷5年)となります。

私のように地方に住んでいると、地方で開催される講習が限られているため選ぶことは難しく限られた範囲での受講になります。

仮に拘りを持って講習を選んだ場合、遠方の会場で受講することを考慮すると、その会場までの交通費も必要となり、交通費を含めると12万円では難しいのが現状ですね。

効率面からおすすめの講座は?

講習時間は、知識講習8時間以上、技能講習30時間以上となり、上手く組み合わせたら38時間で要件は満たします。

1回あたりの技能講習の形態・時間は、通学6時間~8時間が多くなります。

もし、移動時間も考え少しでも効率的にと思うのであれは、通信がある講習をお薦めします!!

受講料からみても、通信が組み合わせてある講習は、通学だけ講習に比べると安い料金となっています。

更新講習を受講しなかったらどうなるの?

残念ながら国家資格キャリアコンサルタントの資格は失効となります。

再度登録を希望する場合は、従前登録審査に用いた資格により手続き方法が異なり、再度国家試験等を受験しなければならない場合もありますので注意が必要です。

厚労省おすすめの受講方法は?

厚労省HPでは、技能講習について次の内容を記載しています。

技能講習は、キャリアコンサルタントがその経験や活動領域等に応じて計画的に受講することが望ましく、たとえば、毎年に6時間ずつ、順次より高いレベルの講習を受講していくことなどが考えられます。

厚生労働大臣の指定する技能講習には、領域や技能に着目したものや、技能レベルに着目したものなど、多様な講習がありますので、ご自分に必要な技能を踏まえ、最も効果的な講習の組合せを念頭に、これらを計画的に受講することが期待されます。

更新講習の目的は『キャリアコンサルタントの資質の保証』となっており、更新期間5年を設け『計画的に受講することを期待』となっています。

厚労省としてはキャリアコンサルタント10万人と大幅な増加を数値目標と掲げ、その中でその資質の保証のため計画的な講習の受講を推奨しています。

たとえ数値目標のとおりキャリアコンサルタントが10万人に達したとしても、先に述べたとおりホルダー(資格取得者)全てが日常業務として、対人支援に携わってはいないのが現状です。

実際に業務に携わっていないキャリアコンサルタントが、5年間で知識講習8時間以上・技能講習30時間以上の受講で『キャリアコンサルタントの資質の保証』となるのか疑問に感じます。

では期間を短縮し、仮に3年とした場合、更新講習の要件を同様にすると、費用・時間の負担が増加してしまいます。

仮に3年としましたが、何年が妥当なのか個人差があることも否めません。

更新講習は、あくまで最低限の学ぶ機会を整備してもらっていると受け止め、『キャリアコンサルタントの資質の保証』のためには個々の研鑽も併せて必要になると痛感です。

私は、TADAJUKUの対人支援のプロを育てる複合型研究施設「Shien.Lab」で3年以上、自己研鑽を続けています。

何よりも多田先生の引き出しの数の多さ、わかりやすい説明、月1回のオンライン研究セミナーなど、どれも私には外せない内容ばかりです。稼ぎ方も教えてくれますし、私みたいに年配者には目からうろこの内容ばかりです(笑)

よければ、ご確認くださいね!

名刺に表記しよう!

せっかくキャリアコンサルタントとして更新していくことになるので、名刺表記についてワンポイントお伝えしますね。

キャリアコンサルタント試験に合格し国家資格の登録を終えたら、是非名刺に表記を。

表記は任意ですが折角ですから名刺に表記し、キャリアコンサルタントとしての意識を持ちましょう。

その際には、“キャリアコンサルタント”は名称独占していますので、次の例を参考にしてくださいね。

【表記例】

①国家資格キャリアコンサルタント (スペース無)

②国家資格 キャリアコンサルタント   (スペース有)

③キャリアコンサルタント(国家資格)

※名刺を頂くと①の表記をよくみますし、私も①としています。

【不可の例】

①「キャリア・コンサルタント」⇒「・」(ナカグロ)は不可

②「キャリア コンサルタント」⇒「キャリア」と「コンサルタント」の間のスペースは不可

※ 神経質になることはないですが、一応守っておきましょう

まとめ

資格取得された皆さんは、合格するまで学科・実技と、時間を削ってそこに一気集中し頑張ってきたと思います。

私もそうでした。合格し漸くあの勉強から抜け出せる~と思いました。

ところが、合格し資格取得してからが本当のスタートなんですよね。

「キャリアコンサルタント」はまだまだ認知されておらず、「キャリアコンサルタント」専門の担当者が少ないのも現状です。

「キャリアコンサルタント」が職業として地位を確立されるよう、個々のスキルアップのため更新講習をひとつの機会として理解してくださる方と、そんなあなたと、是非とも共に頑張っていきたいと思います。

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