転職面接で前の会社を辞めた退職理由はどう答える?嘘はどこまでOK?[参考例あり]
こんにちは、キャリアコンサルタント@上岡愛です。
就職支援の現場で、面接試験の際「退職理由について聞かれたら何と答えたら良いんでしょうか?嘘つくのもOKですか?」とよく相談を受けます。
ネガティブな理由はよくないというのは色んな情報サイトでもよく見かけるので分かるけど、ポジティブな理由にどう変換するの?
そもそもネガティブな悩みがあるから転職するんだよなあ。
「考えても思いつかないので、評価をよくするために嘘言ってもいいですか?」などなど、皆さん非常に悩みは深いです。
今日はそんなお悩みについて考えていきたいと思います。
退職理由を「嘘」ついたらバレますか?
どう考えても退職理由はネガティブな理由で、本当のことを言うと会社や上司の悪口になってしまい、その場しのぎで嘘を言ってしまう人もいらっしゃるかと思います。
バレてしまった一例
でもそんなことを面接で言ってしまうとそのまま会社の悪口になると思ったその男性は、つい嘘でごまかそうとしました。
・・・しかし相手は百戦錬磨、人を見るプロです。
その男性が嘘をついたことへの後ろめたさ、自身のなさからのちょっとした表情、仕草で嘘が見透かされてしまったようだったとのこと。
何となく気まずい空気が流れ、以来その人は書類は通るものの、面接試験は通らないことが続いてしまったそうです。
退職理由が「社風が合わない」場合はどうする?
先ほどお話した男性のような社風が合わない場合、理由をどのようにポジティブ変換したら良いと思われますか?
私は親睦会にその男性がよく参加されていた、というのに注目しました。
親睦会というのはその名の通り、社員同士の交流を温める場です。
それを使い相談者と一緒に以下のようにポジティブ変換してみたのです。
前職では親睦会がよく開催され、参加を奨励(強制?)されていました。私は社内の人と幅広く交流し、コミュニケーションを取りたいと思い、積極的に参加し、良い関係を持つことができました。ただ、休日に開催、また本社近くの遠方へ出かけることが続き、オンオフの切り替えや、仕事をスキルアップするための勉強の時間を取りたいと思うようになり、退職を決意しました。
・・と、こんな感じでどうでしょう?というご提案をしたところ、その男性の顔がパッと明るくなりました。
「言い換えはしているけど、嘘は言っていない。これだったら自信を持って面接時に言えます!!」と喜ばれていました。
その後、すぐに地元の企業に就職が決まりました、と嬉しいご報告がありました。
- 同僚とのコミュニケーションをしっかり取り、良好な関係を築いていた
- オフの時間もスキルアップの勉強をしたいという向上心アリ
退職理由の中にこの2点を盛り込んでアピールし、ポジティブ変換しているのがポイント。
退職理由が「パワハラだった」場合はどうする?
退職理由がパワハラだった、という方も多いです。
パワハラされた側からすると、自分は本当に理不尽な目にあった。同僚も次々と辞めていることからしても、独りよがりでやめたんじゃない。そんな嫌な奴が上司で本当にお気の毒だとは思います。そしてこんな目にあったんだ、自分は悪くない!仕事は嫌いじゃなく、好きだったから本当な辞めたくなかったのに、そのお気持ちも分かります。
自分は悪くないのに、パワハラされたというのを辞めた理由で言っちゃいけないんですか?というお嬢さんからご相談を受けました。
パワハラを思い出して語ると怖い顔になる!
そうですね〜、やっぱり面接の時には言わない方がいいですかね。
さっきから気になっていたんですけど、そのお話をされている時の顔、すっごく怖いです。
せっかく綺麗なお顔立ちのお嬢さんなのに。
先ほどのお話でも出ましたが、面接官は面接時、その人のちょっとした表情や仕草からもその人となりを判断します。パワハラ上司はそこにはおらず、いわば欠席裁判状態。
そんな状況の中、感情的に怖い顔で話すあなたを見せられてしまうとやっぱり良い印象は得られないですよね。
せっかくその前に良いことを言ってても台無しになってしまいます。
こう言った場合は
上司から言われた仕事を遂行することに努力してきました。指摘された点については改善し、意見の相違点は話し合いを重ねましたが、縦割り体質の社風もあり、これ以上続けていくことは難しいと判断しました。これまでの〇〇職での経験を活かすことで貴社に貢献したいと思います。
といったような表現の方がふさわしいと思います。
- 上司からの命令を遂行しようと努力した
- 意見が合わないことに対して話し合い、合致点を得ようと試みた
退職理由の中にこの2点を盛り込んでアピールし、ポジティブ変換しているのがポイント。
退職理由が「体調不良だった」場合はどうする?
体調不良が原因でやむを得ず退職してしまった人の場合です。
思いがけず病気にかかってしまった。そんな場合は現在回復しているかどうか、再び休んだりすることはないのかに事業所は着目します。
治療済みの場合は現在の健康状態は良好であることを告げると同時に今後の心配がないということを付け加えると良いでしょう。
生活の乱れや激務から体調を崩してしまった場合は何と説明したら悩みますよね。
そんな場合はこう話してみてはどうでしょうか。
仕事への責任感からつい頑張りすぎてしまい、自分の健康面に気を配ることが後回しになり体調を崩しました。その経験から、睡眠時間の確保することで健康を取り戻し、またタイムマネジメントに気を配るよう努力しています。
まとめ
退職理由。あーーー!!!ブラック企業だった前の会社のこと、恐怖でしかなかった上司、いけ好かない同僚のこと、残業続きで体壊しちゃった、などなど、洗いざらいぶちまけてしまったらどんなにすっきりするか!!
でも、あなたはもう社会に出て経験も積んだ立派な大人。
退職理由にもポジティブな理由を盛り込み、本音と建前が巧みに使い分けられる、どこに出してもおかしくない常識人になる!と思い、自信を持って面接に挑んで下さい。
顔を上げ、どんな質問にも前向きに答えられるあなたと一緒に働きたい、雇い入れたいという会社はきっとあるはずです。