国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

言いたいことをストレスを溜めずに言う!うまく断り怒りをなくす方法は?

 
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国家資格キャリアコンサルタント。スマイル戦隊ネガティブバスターズ 司令官。 自身が会社勤めの時にメンタル不調で休職した経験あり。何かきっかけがあれば、いつそうなってもおかしくない「ウツ予備軍」と、ウツ気分の原因である「モヤーゴ」を察知できるようになった。ストレス社会のこの世の中で今もどこかで様々なストレスや不安と戦っている「ウツ予備軍」のあなたに寄り添い、あなたを襲う「モヤーゴ」を撃退し、ストレスを軽くするヒーローになりたいと考えている。

「これ以上仕事を引き受けられないけど断れない」「新人に指導しなければいけないけど、どう言っていいかわからない」と、さんざん悩んだあげく、疲れてしまって結局何も言わずに言葉も言いたい事も飲み込んでしまう事はありませんか?

もしくは、「厳しく言いすぎてしまったなぁ」「どうして逆ギレされてしまったんだろう」と、後から後悔してしまった事はありませんか?

言いたいことを我慢するのって、ストレスが溜まりますよね。

ずっと我慢していると、モヤーゴにとりつかれてしまいますよ!

さあ、スマイル戦隊ネガティブバスターズ司令官の深月あさこが「言いたいことをストレス溜めずに言う方法」についてお話したいと思います!

 

言いたいことをストレス溜めずに言う方法:アサーション

私がここでご紹介するのはアサーションというコミュニケーションスキルです。

アサーションとは

アサーション(assertion)は、英語で自己主張、断言などの意味です。

「人は誰でも自分の意思や意見を主張することができる」という考え方をベースに、相手にも配慮しながらきちんと自己主張もするコミュニケーションの方法です。

アサーションは1950年代にアメリカで開発された心理療法で、当初は対人関係で悩んでいる人や自己表現が苦手な方を対象にカウンセリングの方法として実施されていましたが、1960年代~70年代に攻撃的にならず力強く自己主張する方法として、”公民権運動”や”ウーマン・リブ運動”のなかで使われ、認知されるようになりました。

日本社会でも価値観・文化が多様化し、人間関係も複雑化しています。特に職場では、上司部下、男女間、年齢の差などが大きな影響を持つ人間関係の中では、コミュニケーションの良し悪しが悩みやストレスにつながっています。

最近は日本で暮らし働く外国人の方も増えました。考え方や文化が違う人とうまくコミュニケーションをとる必要性が高まる中、アサーションの考え方がより重要になってくると考えられます。

アサーティブとノンアサーティブとアグレッシブ

コミュニケーションには3つのパターンに分かれます。よくドラえもんのキャラクターで説明されている場合が多いですが、私も真似してやってみましょう(すんのかーい)。

攻撃的(アグレッシブ)

自分の事だけ考えて、他社を踏みにじります。相手を認めない、支配して勝とう、自分の思い通りに操作しようとします。こんな人と一緒にいるとしんどいですね。

ドラえもんのキャラクターでいうと、ジャイアンみたいなタイプです。

非主張的(ノンアサーティブ)

自分の意見、考え、気持ちを言えない、言わない、言いそこないます。おずおずとした態度やはっきりしない態度で相手からも気づいてもらえません。相手に合わせる事ばかりで自分の本心がわからなくなってしまいます。

のび太君みたいなタイプです。

主張的(アサーティブ)

自分も相手も大切にする表現、正直で素直な表現をしながらも、相手の権利は無視せずに向き合うコミュニケーションです。葛藤は生じても、相手をねじ伏せたり自分が引き下がるのではなく、歩み寄ろうと心掛けます。

しずかちゃんはアサーティブと言えますね。

アサーショントレーニング (みかんていいな法)

では、どういえばアサーティブに自己主張ができるでしょうか。

アサーションのトレーニングの中に、みかんていいな法がありますので、ご紹介します。

みかんていいな法
  1. み(見た事、事実)
  2. かん(気持ち、感じたこと)
  3. て(提案)
  4. い(相手が了承した場合)
  5. いな(否。相手がNGを出した場合)

①み(見た事、事実)

ストレスの原因となっているもの(現在の状況や相手の行動)などを客観的に描写します。主観を交えず、あっさり、さらりと伝える事が大切です。

②かん(気持ち、感じたこと)

見た事、事実に対して、自分自身の主観的な気持ちを表現して説明します。この時は「私は〇〇のように思います」など、自分がどう感じているかを明確にしましょう。

ここで大事な事は、「私は」という言葉です。

物事の考え方は千差万別です。ここでは、「誰がどう思うか」は関係なく、「自分はどう思うか」をはっきり言う事が求められます。

私も含めて、「こんな考え方はよくないかも」「こんな風に思っているなんて人に言えない」等、言葉で表現することをあきらめてしまうことが多いと思います。

ここぞという時には、自分の意思や感情を口に出して言うことが大事なのです。

③て(提案)

状況を変えるための解決策や妥協策を提案します。具体的で現実的な提案であればなお良いでしょう。

自分も無理をしないで、相手も受け入れられやすい提案ができるといいですね。

④い(相手が了承した場合)

相手が承諾してくれた場合は、感謝の気持ちを忘れずに。

⑤いな(否。相手がNGを出した場合)

相手が③の提案を拒否する場合も勿論あります。その時は代替案を考えておきましょう。もしくは「この場合はこうなる」「こうした場合はここまでできる」等とメリットデメリットをまとめつつ、相手が判断できるように想定しておきましょう。

実践(漫画:スマイル戦隊ネガティブバスターズの場合)

では、みかんていいな法を使ってみましょう。次の問題を考えてみてくださいね。

いかがですか?

解答例は後日アップしますね!

アサーションで気を付けたい事

言葉以外もアサーティブになろう

非言語のアサーションを知ろう

私たちの表現方法は非常に幅広いです。どの表現も、使い方によってノンアサーティブにもアグレッシブにもアサーティブにもなります。

言葉以外の表現にも気を配りましょう。

声:小さな声で話す人はノンアサーティブに見えますが、大きすぎると攻撃的な印象を与えます。また、ゆっくり話す、早口で話す というのも印象が変わります。
手や腕:腕を組んだまま話すと横柄な感じに、自由に動かして話すと活発な感じになります。
視線:目は口ほどにものをいうくらい、強い表現力があります。相手と視線を合わせない/相手の目を見続ける/時々目線を動かす 等で、相手への伝わり方が変わります。

話す言葉とジェスチャーによる表現が一致すると、より相手に伝わりやすくなります。

ノンアサーティブ(非主張的)になりがちな人へ

アサーションは、あくまで自分と相手は対等に話をすることが前提となっています。

別に相手を傷つけたいわけでもありませんし、不当な依頼をするわけでもありません。

威圧的でもなく、おどおどでもなく、堂々とした態度で接しましょう。

なんとなくおどおどした感じで話をしている人って、話されている方も少しイライラしませんか。

「なんか私が悪い人みたいじゃないの」 と余計不快に思われてしまいそうです。

余裕がある態度で臨みましょう。

自分のペースは崩さない

売言葉に買い言葉 といいますが、相手の言葉にすぐに反応してしまうのは、アサーションは難しいでしょう。

コミュニケーションが難しいシチュエーションは、相手が怒っている、とても忙しそうで話しかけられない等、普通の会話がしにくい場合が多いものです。

相手から厳しい口調で何かを言われた時にカッとなってすぐに言い返してしまったり、忙しさを理由に会話を打ち切られて引き下がってしまったりすると、言いたい事は言えません。

こういう時は、相手のペースで反応せず自分のペースにもっていきましょう。

相手が急いでいても、自分まで急ぐ必要はありません。逆に急ぐ時だからこそ、一度で最短の意思疎通ができるように必要な時間をかける事が大事なのです。

相手が怒っている場合は、何に怒っているのか理解しようと努めましょう。そのうえで、自分の主張や感じている事を話します。

「忙しいから後にして」と言われたら、本当に後にしてよいかどうかを客観的に天秤にかけましょう。後にしたらどんな支障がでるか、いつまでなら後にしても大丈夫かを相手にわかってもらうようにしてくださいね。

その時に大事な事は、その場全体の状況を考える事です。どこか遠くから、自分が、自分とその周りを見ている感覚です。

落ち着いて考えられる時間はちゃんととって、話をしましょう。

小さい事・身近な相手から試して成功例を積み上げよう

いきなり苦手な人に、日頃と違う接し方をするというのはハードルが高い人もいると思います。

最初は、家族や友人で試してみましょう。それも、小さい事などから始めてみてください。

うまく言えた!という気持ちは自信につながりますし、アサーティブな会話で家族の雰囲気がよくなったり友人と更に親密になれば、コミュニケ―ションに対しての不安も薄れてきて他の人にも同じように接することができるようになります。

失敗したって、家族や親しい友人なら大丈夫。場数を踏まなきゃうまくなりません。

言葉をストックしよう

自分の気持ちを言葉で表現する事は、難しいと実感することが多いです。

例えば、人の気持ちを表す言葉を何個思いつきますか? 嬉しい、悲しい、楽しい、腹立たしい・・・

「嬉しい」一つをとっても、同じような気持ちを表す言葉は、検索したら沢山出てきますね。

微妙なニュアンスをちゃんと伝えたい、と思っても、なんて言ったらしっくりくるのかわからなかったり、言っては見たけどちょっと違うと思ったりします。

日頃から本を読んだり人との会話に参加したりして、「この言い方いいな」と思ったものは、心にストックして、実際に真似して使ってみましょう。

特に、ポジティブな言葉は思いつきにくいものです。

アサーションでは「自分の気持ち」をはっきり相手に言う事が大事です。

言葉をたくさん知っている方が自分の気持ちを正しく表現できると思います。

あれもヤバい、これもヤバい

ちょっと話は逸れますが、最近、「ヤバい」という言葉がよく使われていますね。

色々な意味で使えて言う方はとてもラクです。あれもヤバい、これもヤバい… 美味しくても不味くても「ヤバい」でOKです。

でも、ずっと使っていると、「ヤバい」しか使えなくなります。

今「ヤバい」と言った人、どういう意味で言っているのか、時々考えて置き換えてみませんか。

まとめ

最後までお読みくださって、ありがとうございます。

アサーションをご紹介しましたが、コミュニケーションは、相手に誠意をもって伝えようとする気持ちが一番大事だと思います。

自分の気持ちも大切にして、相手の気持ちも大切にしてあげられるといいですね。

皆様が笑顔で過ごす日々が一日でも増えますように。

スマイル戦隊ネガティブバスターズは、今日もどこかで「モヤーゴ」と戦います!

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国家資格キャリアコンサルタント。スマイル戦隊ネガティブバスターズ 司令官。 自身が会社勤めの時にメンタル不調で休職した経験あり。何かきっかけがあれば、いつそうなってもおかしくない「ウツ予備軍」と、ウツ気分の原因である「モヤーゴ」を察知できるようになった。ストレス社会のこの世の中で今もどこかで様々なストレスや不安と戦っている「ウツ予備軍」のあなたに寄り添い、あなたを襲う「モヤーゴ」を撃退し、ストレスを軽くするヒーローになりたいと考えている。










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