突然の異動でショック!不本意な時、受け入れるか断るか?判断ポイント

「来月から〇〇部へ異動してください」
突然、上司から別室に呼び出されてこう言われたら、ショックを受けますね。
なぜ他の人ではなくて、私なの?
まだまだやれるのに!
会社に貢献してきたのに!
こんな人ほど、異動の辞令がでたらショックを受けますよね。否定された気分にもなってしまいます。
特に40代後半の人達は、育成やキャリアアップの異動ではなく、リストラや世代交代といった受け入れがたい異動の可能性が高いです。
不本意な異動辞令が出たらどうする?受け入れるか、断るか。
受けないとしょうがない時はどう心をおさめるか?
キャリアコンサルタントでスマイル戦隊ネガティブバスターズ司令官の深月あさこが、心のもやもやを一緒に解決していきます。
もしかして、私、会社から要らないって思われてるんじゃ・・・?そう思ったあなた、自分を必要以上にいじめないようにしてください。
スマイル戦隊ネガティブバスターズと一緒に、ネガティブな気持ちをぶっとばしていきましょう。
本記事の内容(目次)
漫画:スマイル戦隊ネガティブバスターズ「ハリサセンボンを吹き飛ばせ!」
会社はなぜ異動させるのか?企業の立場からみた異動辞令の目的
何のために企業は人を異動させるのか。4つのポイントがあります。
①労働生産性の向上(もっとも重要)
会社は生産性を上げる事が一番重要です。なぜなら、会社の価値を上げるためですよね。
どこに誰を配置すればよいのか、その人たちがやりがいをもって働いてもらうにはどうすればよいか?
長く勤めてもらう、良い人材を確保するためにはどうすればよいか?
一人ひとりが最大のパフォーマンスを発揮してもらうための対応のひとつとして、異動があります。
②社員の育成、キャリアアップ
そのためには、社員の育成やキャリアアップのために、ジョブローテーションをしたり、組織体制を変更したりすることも必要です。
色々な仕事を経験して知識や仕事のスキルアップを図る、昇格や昇給をして職域を広げるなど、前向きな異動も勿論あります。
③世代交代
どの企業でも抱えている課題ですが、世代交代を迫られています。
メインでバリバリ働く世代を維持し続ける必要があります。
年を重ねると体力的にも厳しい場合も出てきますね。
会社はパフォーマンスを上げるために、もしくは社員にあまり負担がかからないよう、配置換えをおこなっていきます。
④リストラや左遷
できれば誰も経験したくない。後ろ向きな異動です。残念ながら戦力と判断されずに、その職を離れざるを得ない事になります。
異動辞令でショック!受け入れる?断る?
辞令は断れない
そればなぜか。
労働者に労働環境を提供するのは会社の役目ですが、人員配置は個人の希望より会社の都合が優先されるからです。
「自分がいなくなったら、会社は(上司は、あるいはチームは)困るんだから、少しは自分の希望を聞いてくれるはずだ」
などと考えている人がいますが、これは大間違いです。
自分の代わりなんて、いくらでもいます。
確かに一瞬は影響が出るかもしれません、すぐにそれを吸収する力が会社にはあるのです。
「私はこの会社一筋で生活も犠牲にして尽くしてきた。今でも頑張っているし、皆から必要とされている。だから会社もその気持ちに応えるべきだ!」
という気持ちは捨てた方がよいでしょう。
辞令を断ったらどうなる?
そもそも断れない場合が多いですが、もし断るとしたら、どんな覚悟が必要でしょうか。
上司も人間です。評価をするのも異動候補者から誰かを選択するのも、全てを公平になんてありえない。
異動を断る側は当然の主張を行っているつもりでも、雇用主からみると反抗的だと思われるということです。
会社は(上司は)決して良い評価はしない
会社は労働環境を提供する立場にあります。例えば、会社側がいくつか選択肢を出し、その中で選ぶことはできるかもしれませんが、会社の提案にNoを言うと、意向にそぐわなかったと判断されます。
断る権利は自分にあっても、実際にその権利を行使したら会社は良い評価はしません。
昇進や昇格がなくなる
昇進や昇格のチャンスはなくなります。もしくは、遠くなります。
今、管理職についている人でさえ、降格したり異動する可能性があるでしょう。
ゆくゆくリストラの候補にあがる
早期退職者の候補者にリストアップされたりする可能性があります。
理不尽かもしれませんが、だだをこねる社員は、会社にとっては迷惑なのです。
最悪は辞める覚悟も
たとえ、異動したくないと訴えても、
「そこしかあなたに働いていただける部署はありません。」
と言われたらどうしますか?
そうすると、労働者に残された最後の手段は退職です。
どうしても異動が嫌なら辞めるしかありません。
希望を言うならば、前向きな言葉で
どうしても今の仕事にこだわりたい、辞令を受けたくない場合、先に述べたように、色々なリスクを負う必要があります。
十分わきまえたうえで、返答をしましょう。断るならば、前向きな言葉で話をしましょう。
✕「あんな部署は嫌だ」「こんな仕事をするためにこの会社に入ったのではない」
〇「今の仕事に誇りをもっている。」「今後、私はこんな成果を出せる」「この仕事が好きだ」
というように、会社からの提案を否定されたと受け取られない事が大事です。
辞令は嫌だけど受け入れざるを得ない・・どう心をおさめるか
相手の意図を確かめよう。
まず会社は私に何を求めているのかを見極める
会社はどうして異動してほしいと言っているのか?
しっかり話を聞いて理解しましょう。
- 先ほどのどのパターンに当てはまるのか。
- 前向きな異動なのかネガティブな異動なのか。
- 会社は自分に何を期待しているのか。
恋愛と一緒です。相手が何を言いたいのか、気持ちを確かめましょう。
新しい仕事・職場を知る
異動先の職場の情報を集めましょう。
- どんな人がいるのか
- どんな仕事なのか
- そこで自分はどんな役割を担うのか
相手を知る事は、新しい環境へ移るストレスの軽減につながります。
事前に対策を練る時間も得られます。
自分の気持ちを受け止める
意に沿わない理由を明確にする
相手の気持ちを確かめたら、自分の気持ちを整理しましょう。
なぜ嫌だと思っているのでしょう?
- 異動先の部署の仕事が嫌なのか
- 異動先にいる人が嫌なのか。
- 周りの目が気になるから嫌なのか。
- 転勤で環境が変わるのが嫌なのか。
- 現状の仕事から変わることが嫌なのか。
- 自分にはハードルが高すぎる仕事だから嫌なのか。
もやもやしている正体を突き止めていきましょう。
理由がわかるだけでも心が落ち着き、次の打ち手を考える事ができます。
折り合いがつく部分がないか、考えてみる
ケース1:自信がないよ・・。
いきなり管理職、しかも部下は年上ばかりで扱いが難しそうだ。今でも覚える事が多くていっぱいいっぱいなのに、私に務まるのだろうか。
こういう場合、与えられた試練は神様からの贈り物です。必要な試練だと考えましょう。
少しでも興味があるなら乗ってほしい。
会社だって、最初から上手くいくなど期待していません。だめなら降りればよいだけの事。失うものは何もありません。
やらないで後悔するより、やって失敗する後悔の方が、後々尾を引くものです。レッツトライです。
ケース2:貧乏くじ引いたなぁ。
〇〇さんが退職して、後任で異動。その部署が抱えているプロジェクトは上手くいってなくて大変そうだ。
火の中に飛んで入っていかなきゃいけないなんて、うまくいかなかったら責任取らされるんじゃないの・・。
こんな場合、自分がなぜそこに選ばれたのか、何ができるのか、整理してみましょう。
自分の強み、弱み、何を求められているのか。
そこで何ができるか。可能であれば上司ときちんと話をしましょう。
成果のゴールイメージができると、どうしていくか決めやすくなります。
貧乏くじにするか、富くじにするかはあなた次第です。
ケース3:こんなの、左遷同然だ・・
突然の異動。バイトでもできる仕事じゃないか。これは実質辞めろといっているようなものだ。今までずっと尽くしてきたのに、この仕打ちはあんまりだ。
私は、何人もこういった人を見てきました。
見切りをつけてさっさと辞めた人もいます。
どんな仕事でもずっと耐えて耐えて、がんばっている人もいます。
辞める、続ける、どちらの判断が正しかったか わかりません。
辞めた人も、再就職が上手くいった人、うまくいかなくて、半年後にお会いしたら髪が真っ白になられている人もいました。
続けていても、異動先で仕事が認められて元の仕事に戻る事ができた人もいれば、どこにいっても評価されず色々な部署にたらいまわしにされている人もいます。
大事なのは、考え尽くして判断する事だと思います。
ポイントは3つです。
- 経済状況、家庭の事情、健康面、置かれている状況を客観的に確認する。
- 続けた場合、断った場合のメリット・デメリットを考えられる限り書き出してみる。
- その中で何を優先するか、自分がこだわる部分が何かを考える。
どの道を選んでも厳しいいばらの道になる事が避けられない場合は、考え抜いて選択する。そして覚悟を決める。
それしかありません。
後はとことん頑張る・・どこに飛んで行っても立派な花を咲かせてやる!
どんな選択が正解かなんて、誰にもわからない
というか、正解にするのかしないかは、自分次第だと思います。
会社はもう守ってくれない時代です。
過度な期待は禁物です。
どんな状況でも、この今から前を向くしかなくて、行動を始めた人しか花を咲かせられません。
ぐだぐだ考えている時間はもったいない。
与えられた時間は少ない。
どこに飛んで行ったとしても、しっかり根を張り、つぼみをつけ、立派な花を咲かせていきましょう。
最後に(オレの運命はオレが決める!)
視野は広く。答えはひとつじゃないと考える
特に長く同じ仕事に従事してきた方は、安定した状況が変化する事に不安や絶望を感じたりストレスがたまったりするでしょう。
でも、「この仕事を取り上げられてしまったら私はおしまいだ・・」なんて、思わないでくださいね。
「この方法しかない、この仕事しかない」と、進む道を自分で狭めない方がよいのです。
ストライクゾーンをひろくひろく見ていきましょう。
オレの運命はオレが決める!
「お前の運命(さだめ)は、俺が決める!」
とは、吉沢亮さん扮する仮面ライダーメテオの決め台詞です。
吉沢さんはカッコいいので許してしまいますが、言ってることは間違ってます。
本来は「自分の運命は自分で決められる」です。他人が決めるのではなく、自分が決めて良いんです。
会社の辞令は実質断れないし、自分の希望は通らないかもしれない。
でも、その中でどう生きていくか、何を選んでいくかは自分で決められます。
状況に負けず、諦めずに進んでほしいと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
皆様が笑顔で過ごす日々が一日でも増えますように。
スマイル戦隊ネガティブバスターズは、今日もどこかでモヤーゴと戦います!