成果をあげているのに評価されないのはなぜ?知っておくべき8つの評価作法
成果をあげているのに評価されない方へ。
会社に入ると、仕事ぶりや対人姿勢などが毎年1回評価されます。
評価の結果は、給与、ボーナス、昇進・昇格、異動、リストラなどに反映されます。
評価は会社員だけが対象ではありません。
フリーランス、アルバイトもパートも、自営業も、周囲から評判のよい人に仕事がきますよね。
そのような中で、がんばって成果をあげているにも拘らず評価されない人がいます。
できるのに、なぜ認められないのでしょう?
評価されない理由、評価表をどう書いたら良いのか、日頃の心の持ちようはどうすればよいのか。
会社勤め歴の長いキャリアコンサルタント上松笑子がお伝えしていきます。
評価の作法1:自分の役割期待を把握しよう
例えば、新入社員と入社5年目では、会社の中で期待される役割が異ります。
新人は自分の仕事を覚えて、担当業務を遂行することが役割となります。
新人の教育を任された5年目の社員は、自分の担当業務に加えて、新人教育が役割に加わります。
課長、部長、社長と役職が上がるにつれて、役割期待も大きくなります。
それぞれの立場で、期待される役割を果たしているか。
そのためには、自分の役割期待が何かを把握しておくことが大切です。
評価の作法2:自分だけで頑張らない
期待される役割を果たし成果をあげても、同じ仕事で評価されるのはせいぜい一、二年。
長年成果をあげ続けても、同じことをやり続けていては、だんだん評価されなくなります。
それどころか、仕事の抱え込み、属人的と言われかねません。
何故? 私もここが理解出来ませんでした。
仕事は1人でするものではありません。
- 蓄積した知見をマニュアルに落とし込み、見える化すること(ナレッジマネジメント)
- 手慣れた仕事も後輩に引き継げば、後輩の成長に繋がります(人材育成)
このように、自分1人で頑張るのではなく、組織で仕事をすること、人材育成とナレッジマネジメントを行うことが重要です。
評価の作法3:会社は何を求めているかを知る
会社が社員に求めているものは、「変化」と「成長」です。
今の自分から変化し成長してこそ、次のステージが開かれます。
会社の中では、昇進・昇格が、次のステージへの切符と言えるでしょう。
昇格は、評価の結果ですので、評価がよくなければ、昇格も出来ません。
では、成果を上げているのに評価されない人はどういう問題があるのでしょうか?
かつての私もそうでした。
評価の作法4:自分を知る
変化し成長するには「現在」の自分を知ることが必要です。
しかし「現在」の自分が、どのような状態なのかを、理解出来ていなければ、何をどう変えていいのかが分かりません。自分に足りない部分が何かに気づけないのです。
その為には、状況把握力、自己客観視が大事です。
評価の作法5:成果をあげているのに評価されない人の傾向
- 自己評価が高い
- 自分はできると思い込んでいる優等生タイプ
自己評価の高い人は、基本、今の自分でよい、と思っています。
そのため、上司から評価の理由を説明されても納得出来ず、行動を変えません。
常に自分の外に原因を求めます。
上司が悪い、会社が悪い、制度が悪い etc.
自分に原因があるとは、考えないのです。
そうなると、変化も成長も無い為、さらに評価は下がって行きます。
上司も、何を言っても無駄、と判断してアドバイスもしなくなり、悪循環が続いて行きます。
良薬は口に苦し
巧言令色鮮し仁 ( お、令 が使われていますね!)
逆に、自己評価が低い人は、何をやってもダメ、と自分を過小に評価してしまいます。
要は、自分を客観的に観察し、自分を適切に評価することが大切です。
評価の作法6:評価表をどう書くか
いよいよ本題です。
一年間の自分の仕事ぶりを自分で評価する時、次の4つの選択肢があったら、あなたはいづれをチェックしますか?
さあどうでしたか? ここで、自己評価が高い人は、高めに、自己評価か低い人は、低めにチェックをつけがちです。 ここで求められているのは、自分のことを正しく把握して、「出来たことと」「出来なかったこと」、そして「今後の課題」を正しく認識できるかどうか、です。 「とてもよくできた」は、ズバ抜けて出来たことを意味しています。本当にズバ抜けているなら文句ありませんが、普通は、これ以上の変化も成長も受け付けない、とも捉えかねません。 例えば、5つ目標を設定して、全てに「とてもよくできた」にチェックを入れたとしたら・・・ なぜ、そうなるのか? 我が国では、小学校、中学、高校、大学と、通知表は、学校側から、勉強の出来具合、対人姿勢などを、一方的に評価されてきました。12345、あいう、など。 日本人の自己評価が低い、逆に高いのは、ここにも一因がありそうです。 オール5、オール優 と勉強を頑張り、通知表の点数が常に高かった場合、その自信が自己評価の高さに繋がります。学校を卒業し社会に出ても、その経験が邪魔をします。仕事でも、勉強の延長線上で今までのやり方が通用し、今まで通り最高点がとれるはず、と思い込みます。そして当然のように一番よい評価をつけてしまうのです。 逆に、通知表の点数が常に低い場合は、自己評価の低さに繋がるでしょう。 自己評価は高すぎても、低すぎても、過ぎたるは及ばざるが如しで課題が多そうです。 会社は学校ではありません。 会社が求めるものは、勉強の出来不出来とは異なる尺度ですから、自己評価と会社のつける人事評価のギャップが広がるのも当然です。 自分で気づくか、先輩や上司が教えてあげられれば良いのですが。 私も、途中からよい評価がつかなくなり悩んだ時期があります。 尚、「できなかった」にチェックをつけた場合は、何らかの理由があると思われます。 ここまで自己分析が出来ると、じゃあどういう人が評価されるのか、気になりますよね。 成果の大きさではない、ことは分かりました。 でも、それだけでは無いようです。 ステキな先輩とか、好感度の高い人、同期で一番優秀な人とか、周囲を見回してみましょう。 輝く「笑顔」 ぶれない「軸」 周囲に対する「影響力」 これは、評価表を書く時の話です。 あなたは提出物がある場合、早めに出す派?ギリギリ派? 遅れて謝る派? 会社員の場合、評価はだいたい年に一度です。 評価表の提出が公表されたら、出来るだけ早く取りかかりましょう。 これは心がけ次第で誰でも出来ること。私もギリギリ派のため、自戒をこめて。 自己評価の高低は、ビジネス適性テスト「BRIDGE」のポータブルスキルで測ることができます。 対課題力、対自分力、対人力に関し、強みと弱みの項目が計測されます。相対的に、グラフの面積の大きい人は、自己評価が高く、面積の小さい人は、自己評価が低いと言えます。 ビジネス適性テスト(リンクアンドモチベーショングループ) BRIDGE-AP BRIDGE-P https://www.lmi.ne.jp/services/recruitment/assessment.html#sec_01 評価を受けると書くと、少し受け身な感じがしますね。 他人からの評価なんて気にしない、なんて言ってはいられません。 ハッピーな仕事人生を送るために、評価について真面目に取り組みましょう!
謙虚さが足りない、自己理解が足りない、と逆効果となりかねません。
やっと理由がわかり、遅ればせ乍ら巻き返しをはかりました。
必ず理由を添えて、上司に相談しましょう。評価の作法7:どういう人が評価されるのか
組織として、後輩の育成やナレッジマネジメントの大切さも学びました。
自分自身の絶えなる変化と成長が必要なことも分かりました。
真似るのは難しいかもしれませんが、何かしら見習うところがあるはずです。評価の作法8:余裕を持って書こう
そもそも、提出〆切間際に慌てて書いていませんか?
評価の積み重ねが、あなたの人生を決めると言っても過言ではありません。おまけ:BRIDGE
まとめ