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【接待のマナー】受ける側・誘う側それぞれの心得は?

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~人間関係構築プランナー~ 国家資格キャリアコンサルタント、日本マナー・プロトコール協会認定講師。 販売、ブライダル業を経験した後、インフラ企業で営業・研修実務・社内講師を務め、開業。2,500名を超える顧客や受講生と直に接し、人間関係の構築には「自分も相手も尊重する心」が重要であると実感。専門学校でマナーや就活に関する講義や企業でのキャリアデザイン研修、マナー研修などの傍ら、キャリアコンサルティングや自己理解支援、多田塾公認受験サポーターとして受験対策(ロープレ)の活動をしている。

「○○さん、今度、御社の上司も交えて、ぜひ会食に行きましょう!」

取引先を訪問している時、相手からこう言われたら、あなたはその場でどう答えますか?

「はい!もちろんです!」

「いや、ちょっと会食は…遠慮しておきます…」

接待のお誘いを受けるのが初めての場合、あなたはどう答えればよいのか迷いますよね。

ここでは、接待のマナーがわからず対応に悩むあなたへ、人間関係構築プランナーこと現役マナー講師&国家資格キャリアコンサルタント@大川礼子が接待のお誘いを受ける側・誘う側それぞれの心得をお伝えいたします。

接待は、何故行うの?

「“接待”とひと口に言うけど、会社のお金でお酒飲んでるだけじゃないの?」なんて、あなたは思っていませんか?

実は接待には、「自社に有益な情報の収集」や「今後の関係性を円滑化する」などの目的があるんです。

自分の会社にとって明確なメリットがなければ、会社のお金を簡単に使うことなんてできませんよね。

接待は必要なもの?

「でも、自社に有益な情報を得たり、関係性を良くしたりするのって、接待しなくてもできるんじゃないの?」

確かに、業務時間内でこれらの目的が達成できるようであれば、接待は必要ないと思いますよね。

ですが、役職が上の人になるほどアポイントの時間が取れなかったり、取れても時間が限られていたりするので、どうしても要件を中心とした仕事の話ばかりになりがちです。

また、40代~50代の経営幹部や管理職者の中には、「酒食をともにしてこそ信頼が深まる」との考えを持つ人も多くいます。

数年前に比べると「接待費」を経費として使える企業は減り、新しい生活様式が取り入れられる現在では、その機会はどんどん減少していくと言えるでしょう。

ただ、職場とは違う環境に身を置くことで、取引先の方の、普段とは違う一面を見られるというのも事実なんですよ。

接待を受ける側の心得

「○○さん、今度、御社の上司も交えて、ぜひ会食に行きましょう!」

初めて取引先の担当者に会食に誘われると、ドキドキしますよね。

接待に誘われた時に気を付けることは、「その場での即答は避ける」また「断る時でも、感謝を忘れない」です。

では、それぞれ見ていきましょう

その場での即答は避ける

接待の誘いを受けたら、その場での即答は避け、持ち帰って上司に報告します。

なぜなら先に述べた通り、接待には目的があります。

接待の席で、仕事に関わる決断を迫られる可能性もありますので、必ず上司に報告してくださいね。

またその時には、あなた自身は受けた方が良いと思うのか、それとも断る方が良いと思うのかを併せて上司に伝え、最終的な判断を仰ぎます。

《取引先への回答例》

「お誘いいただきありがとうございます。持ち帰り、課長の△△へ確認いたします。」

《上司への報告例》

「○○株式会社のAさんから、『△△課長と一緒に』と会食のお誘いをいただきました。○○株式会社とは、現在××の件で話を進めています。お受けしたいと考えているのですが、回答はいかがしましょう。」

断る時でも、感謝を忘れない

上司に相談したものの、結局、接待の申し出を断らないといけない…と言う時もありますよね。

最近では、企業の方針として「接待を受けない」と決めている職場も多くあります。

また、特にウイルスなどによる感染症が蔓延しつつある状況では、社内外を問わず会食禁止を通達されている企業も多いでしょう。

ただこのような場合でも、その場でお断りを即答すると、接待を申し出た相手先の企業全体の態勢を批判していると受け取られかねません。

接待の申し出を断る時には、「誘ってもらえたことへの感謝」「断る理由」「今後も関係性は円滑であること」などを順序立てて回答します。

また「断る理由」については、そのまま正直に伝える方が良い場合と、そうでない場合がありますので、必ず上司と意見をすり合わせておいてくださいね。

《接待を断る時の回答例》

「この度は、お誘いをいただきありがとうございます。大変申し訳ございませんが、社の方針で会食は自粛しております。今回のお話はお受けいたしかねますが、今後も変わらぬお付き合いをお願いいたします。」

接待に誘う・接待する側の心得

では、あなたが接待する側となった時はどうでしょう?

接待に誘う側となった場合、接待を受けるよりも多くのことに気を配る必要があります。

ここでは、「接待の主旨を社内で統一する」「事前準備をぬかりなく進める」ことに絞ってお伝えしますね。

接待の主旨は社内で統一を

「Aさん、○○株式会社とのプロジェクトが完了したら、先方の××課長と担当者を食事に招待するから、その準備を進めておいてね。」

上司からそのように言われたら、まず行うのは「接待の主旨」を社内で統一することです。

例えば上記の場合、接待する名目は「プロジェクト完了のお礼」だと推測はできますが、上司は「お礼」と「その先の情報収集」を目的としている可能性もあります。

何の目的で接待するのかをあなた自身が理解していないと、取引先の方を招待するにも相手も何故接待されるのかが伝わらず、不信感につながります。

また、取引先の方から上司に直接回答の連絡が入った際など、あなたと上司との意思の疎通がはかれていないと話がスムーズに運ばないこともあります。

必ず社内で、接待の主旨を確認しておきましょうね。

事前準備はぬかりなく

接待することが決まったら、事前準備を進めます。

特に重要なのは、「食の好み」と「お店の雰囲気」です。

この時に発揮されるのは、「普段から相手に興味を持って話を聴いているかどうか」です。

既に相手の好みや、避けた方が良い話題(家族関係などプライベートも含む)などを直接聞いて知っている場合は、相手のプライバシーに配慮しながら上司と情報を共有します。

万一、接待に誘う時点で相手の食の好みなどを把握していない場合は、接待当日までに取引先の担当者などとの会話の中で、さりげなく確認しておいてくださいね。

相手の「食の好み」を知る

「会社の経費で食事できるなら、前々から行きたかったお店にしたい!」なんて考えていませんか?

接待に必要なのは「相手をもてなす心」です。

接待の目的は、何度もお伝えするように”自社のメリット”ではありますが、長期的に相手企業と友好な関係を築くことができなければ、そもそも意味がありません。

こちらの都合でお誘いするわけですから、「相手の方に喜んでもらえる場にする」ことは大前提です。

ビジネスの場面でなくとも、自分のメリットばかり気にしている人と良好な関係を築きたいと思う人はいませんよね。

和食を好む方を中華料理にお誘いしたり、甲殻類アレルギーを持つ方をカニ料理にお誘いしたりするとその時点で相手の気持ちは萎えてしまいますので、充分に注意してくださいね。

「お店の雰囲気」を知る

接待に向くお店の雰囲気は、やはり落ち着いて会話を楽しめることが一番です。

そして価格設定が高すぎるお店は、取引先の方へ心理的負担をかけることになります。

飲食にかかる一人辺りの予算なども、事前に上司に確認しておきましょうね。

またこのことに加え、お店の衛生管理、感染症対策なども重要なポイントです。

特に感染症対策に関しては、あなた自身や上司に加え、取引先の考える「感染症対策が出来ている」と感じる点が違う可能性があります。

厚生労働省のガイドラインを守っていることは当然ですが、お手洗いの場所や清潔さ、隣の部屋・席との間隔、料理は個別提供かなど、事前に上司と店を訪れ、確認します。

また接待当日には、お店の感染症対策以外にも自社でアルコール消毒や除菌ウエットティッシュなどを多めに準備し、座席の配置や会話中のマスク着用など、あなたや上司が率先して感染症対策を行ってくださいね。

参考)厚生労働省「そうだったのか!居酒屋などでの感染予防~お客様への対応編~」

当日はココに気を付けたい!3つの心得

場所も料理も準備万端!となったら、いよいよ接待当日です。

「事前の準備はできているし、今日は美味しい料理を一緒に楽しもう!」と思ってしまいますよね。

ですが、接待を受ける側でも、接待する誘う側でも、当日に気を付けたい共通のルールがあります。

それは「接待の主役は誰かを常に考える」「言葉と話題には気を付ける」「お酒を飲み過ぎない」の3つです。

ではひとつずつ見ていきましょう。

1つ目!主役は誰か?を常に考える

接待当日に気をつけたい1つ目は、主役は誰かを常に考えることです。

「今日は接待を受ける側だから、主役は自分ではないの?」と思うかもしれませんね。

ただ、あくまでもこの席ではあなたの「会社」が重要なだけであり、仮に仕事の話になってもあなたに決裁権はありません。

接待の席に若手社員が招待されるとき、その多くは「両社の上位者をもてなす」という隠れた役割が存在します。

「でも、『今日は仕事の堅苦しさを忘れて、無礼講でいきましょう!』と言われたけど…」

確かに、取引先の方はおもてなしの気持ちからそのように言ってくださることもありますよね。

ただそのように言われても、やはり自分が大きな態度を取ってはいけません。

あなたは、相手の配慮や気遣いを当然のように受け取って感謝の態度が全く見えない人と、今後もずっとお付き合いしたいと思いますか?

接待する側・接待を受ける側のどちらであっても、お互いへ対する配慮や相手を尊重する気遣いは、常に持ち続けることが大切です。

2つ目!言葉と話題に気を付ける

接待当日に気を付けたいことの2つ目は、言葉と話題に気を付けることです。

「接待なんて初めてで、何を話したらいいのかわからない…」と困ってしまいますよね。

敬語を使うことはもちろんですが、話題にも注意が必要です。

接待する側・接待を受ける側のどちらであっても、基本的には「相手が楽しく話せることをしっかりと聴き、和やかな雰囲気にする」ことを心掛けましょう。

「でも、接待の目的は、自社に有益な情報を得ることなんじゃないの?」と思いますよね。

もちろん、接待の目的は自社にとってメリットがあることだと最初に述べました。

ですが接待は、取引先からの信頼を得られて初めて成功と言えます。

接待する側・接待を受ける側が揃って食事をする中で、仕事の話ばかりが続くと、「結局は契約を取りたいんだな。」と取引先の方に見抜かれてしまいます。

相手の趣味や得意なこと、仕事での成功体験や愚痴にならない程度の苦労話など、取引先が機嫌よく話せることを興味深く聴くようにしてくださいね。

また、社内の機密情報や顧客情報、また業務上知り得た公開されていない他社の情報や、社員個人のプライベートなどは口外しないよう注意が必要です。

ビジネスの場面でなくとも、「口が堅いこと」は信頼を得ることにつながります。

「つい、うっかり」の失敗をしないためにも、社内の情報などは、何をどこまで話して良いのかを事前に上司に確認し、言葉遣いと会話の内容には気を付けてくださいね。

3つ目!お酒の飲み過ぎに注意する

接待当日に気をつけたいことの3つ目は、お酒の飲み過ぎに注意することです。

「え?そんなことわかってるけど…?」とあなたは思うかもしれませんね。

でも、これにはきちんと理由があります。

会食の席で、自分のお酒を自分で注ぐ「手酌」はマナー違反ですので、取引先の方に手酌をさせないよう、常にお代わりを頼むなど気を配る必要があります。

そうなると、取引先の方も気を遣ってくださり自分のお代わりも頼むなど、ついつい自分のペースを守れずに飲み過ぎてしまう…ということがあるんです。

これは特に、普段から「自分はお酒に強い」と思っている人ほど陥りやすいので、注意が必要です。

「でもよく『接待では酔わないし、飲んだ気がしない』って聞くけど…」

確かに、接待の場では緊張して「今日は酔わないな…」と感じることも多いですよね。

ですがこれは、緊張感を持つことで血管が収縮し血圧が上昇するためで、その後、接待が終わって緊張がなくなると血管が拡がり、一気に酔いが回ると言われています。(ちなみに私は、過去に何度も経験しています…)

接待で酔い過ぎて醜態を見せないため、というのももちろんですが、それ以上に、長期的に自分の健康を保つためにも、お酒の飲み過ぎには気を付けてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?

接待はあくまでも信頼関係を築くための手段であり、その基本は個人と個人のお付き合いとなんら変わりません。

実際、私には接待を機に親交が深まり、当時の仕事を離れて十年近く経った今でも”気の合う友人”として家族ぐるみで交流を持つ人達がいます。

そう考えると、接待のマナーを今のうちに心得て身につけておくことは、いざという時に役に立ち、あなたの財産になり得るでしょう。

あなたの人生が、より良い人間関係に基づいて、充実した毎日を過ごせるよう心から願っています。

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~人間関係構築プランナー~ 国家資格キャリアコンサルタント、日本マナー・プロトコール協会認定講師。 販売、ブライダル業を経験した後、インフラ企業で営業・研修実務・社内講師を務め、開業。2,500名を超える顧客や受講生と直に接し、人間関係の構築には「自分も相手も尊重する心」が重要であると実感。専門学校でマナーや就活に関する講義や企業でのキャリアデザイン研修、マナー研修などの傍ら、キャリアコンサルティングや自己理解支援、多田塾公認受験サポーターとして受験対策(ロープレ)の活動をしている。










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