奨学金と教育ローンの違いは?種類、借入額など一緒に学ぶ子供キャリア教育
子供の大学進学について、親は悩みます。
特に進学費用は大きなお金になり、準備できない場合はどのようにお金を借りれば良いか悩みますよね。
奨学金と教育ローンの違いはわかっていますか?
奨学金については、高校3年生時点で大学・専門学校の進学費用として予約で借りる人が多いです。
近年、奨学金返済で若者が自己破産するケースをニュースや報道等で取り上げられいます。
奨学金は借金なので、借り方や仕組みについて悩んでいる人が多いですね。
まずは、奨学金の申請や種類、仕組み、借りる金額、返済期間を押さえましょう!
借りること前に、親子で何度も話合って、進路やお金の準備について考えることをオススメします。
卒業後の就職まで考えると視野が広がるし、子供も調べて行くに従って覚悟もできるかもしれません。
これから受験シーズンに入り悩んでいる方やまだ先だけど気になっている方はぜひとも知って欲しいと思います。
子供が奨学金を利用している経験から、キャリアコンサルタント@鳥羽ひかりがお伝えしていきますね。
奨学金はどんな種類があるの?
奨学金は学生を対象にしたローンのことです。
『無利子』『有利子』と『給付型』があります。
経済的な理由で進学できない人にお金を貸してくれるありがたい制度です。
大学生の2人に一人が奨学金を借りている背景があります。
『独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)』は奨学金の代表的な機関です。
経済的理由で修学が困難な優れた学生に学資の貸与を行い、また、経済・社会情勢等を踏まえ、学生等が安心して学べるよう、「貸与」または「給付」する制度です。
終身雇用はなくなった働き方の中で、長期に渡って毎月返済をして行くことに不安定な要素があります。
一般的に、卒業後の10月から毎月を返済していく仕組みです。
また、2018年度の入学生から、新しく導入された給付型奨学金、所得連動返還方式もできました。
せひ、最新の情報を得てください。
- 奨学金
- 留学生支援
- 学生生活支援
など、詳細がHPに書かれています。
進学前に、奨学金制度について知っていただくことを目的で作成されています。
奨学金制度の概要が、書かれている「奨学金ガイド」および「奨学金ガイドブック」を取得して読んでくださいね。
高校生向けの「奨学金ガイドブック」もあります。
学生さん自身のことなので、親任せにせず、ぜひ読んでください。
教育ローンはどんなの?
教育ローンは様々な金融機関で取り扱っています。
奨学金と違い、いつでも申込みができます。
親が契約者で、返済義務は親です。
入学金など合格発表後に必要な学費を教育ローンでまかなっているケースがあります。
借りたお金は、一括振込です。
借りた翌日から利息を払って行き、借りた翌月から返済が始まる仕組みです。
奨学金と比べて利率は高いですね。
つまり、お金を借りた金額プラス利息も支払うので、利率が重要です。金融機関でも、利率は違うのでよく調べることが必要です。
奨学金の仕組みや種類
奨学金は、経済的理由により修学に困難がある優れた学生に貸与されます。
高校3年の予約採用募集に間に合うように、4月から書類等の準備をしておかないと遅くなります。
手続きから見た時間経緯
1. 申請前=予約採用募集
高校3年生で説明、5~6月に申込みをする。学校で学生本人が手続きをします。
2. 申請後=奨学金採用候補者決定通知が送付されます。
3. 在学中=在学採用は、進学先の大学や専門学校等を通じて申し込みます。
進学直後、学校で説明会や募集は1度だけです。
4.返済=貸与終了翌月から7ヶ月目(卒業後の10月からが一般的)から開始です。
種類
「公的なもの=国や地方自治体」と「民間のもの=企業の出資や財団法人の寄付など」に大きく分かれます。
国の奨学金は『独立行政法人 日本学生支援機構』です。
以前の名前は「日本育英会」です。
日本学生支援機構の奨学金3つ
- 第一種奨学金 (無利子の奨学金)
- 第二種奨学金 (有利子の奨学金)
- 入学時特別増額貸与奨学金(有利子の奨学金)入学金など入学初年度に一度でだけ支給される
別に、平成30年度の入学者から奨給付型学金ができました。
奨学給付型ついては、高校からの予約採用のみで月額2~12万の範囲で導入が一般的です。
進学後に、奨学金は振り込まれます。
いくら奨学金を借りられる?
奨学金の額については、奨学金の種類ごと、学校(大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程))の種類ごと等によって決まっています。
また、第二奨学金では、海外留学・短期留学ためのものもあります。
- 第二種奨学金 (有利子)
- 入学時特別増額貸与奨学金 (有利子)
詳しくは日本学生支援機構の奨学金・金額で確認ください。
奨学金を利用してまで、子供はなぜ進学したいの?
一番大切なことですね。
よく聞くことですが・・・子供は友人が進学するから自分も進学したい?
お金に余裕があれば問題ないですが、奨学金を使ってまで、なんとなく進学という考えはNGです。
入口が違うと、卒業後の出口も違いますし、できる仕事内容も異なります!
親子や家族でしっかり話し合うことをオススメします!
親子で話し合う
まずは、親の意見を言わず、子供の考えを聞いてあげることです。
進学にあたって、子供が素直に考えや思いを話せる環境づくりも大切です!
高校卒業後、どのような仕事や働き方を考えているのか。
はっきり方向が見えているのか、まだ分からず悩んでいるのか。
何よりも大切なことは、子供の自己決定を認めてあげることですね!
今後、自分の意思で調べる行動力が身に付けてもらう絶好の機会ですからね。
進学費用の準備や、不足分をどうする?
貯金をどのように積み立てたか?
私は、子供が生まれてすぐに学資保険に加入。お年玉やお祝い金と余裕のできたときに定期預金などを貯蓄してました。
ある程度の予算を考えましたが、すべては準備できなかったですね。
大学進学に当たっての、現実の費用を見ると・・・電卓を弾いて悩みました。
今後足りない費用をどうするか?
借り方は、いろいろあります。
- 第一種奨学金 (無利子) と 第二種奨学金 (有利子)との併用
- 教育ローンと奨学金 の併用
親の収入や準備金
高校3年の5月頃から、バタバタと申請に間に合わなうよう奨学金の予約採用をしました。
まだ、進学先が決まってなかったですが・・・手続きは済ませました。
子供に年収を伝えるのは、かなり抵抗がありましたが、申請書類に世帯の収入を明記する必要があり、その時に年収や貯蓄について話しました。
学費と年収の比較をすると、年収からは捻出できないことは子供は理解できた様です。
日々の生活費の話や一人暮らしに対する費用も含めて話す機会になりました。
母子家庭や低所得層はつらい
日々の暮らしぬに慣れてしまうと、急に高額な進学費用の捻出は難しいですよね。
実感ですが・・・お金のことを意識をしないと無理ですね。
進学や万一に備えて準備は必要です。
今からできるそうなことを親子や家族で相談し合うのはいかかですか?
私は母子家庭で大変苦しかったのですが、実母が毎月孫のために贈与がかからないように預金してくれたので補填できました。
母子家庭や低所得者など経済的に厳しい家庭に進学費用を無利子で貸し出す制度もあります。
『母子福祉資金』や『生活福祉資金』です。
居住地の自治体の福祉課や社会福祉協議会に問い合せてみてください。
- 厚生労働省>母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について
- 母子父子寡婦福祉資金貸付金
- 生活福祉資金
参考にしてくださるとうれしいです。
奨学金は、子供自身の自己投資!
私は、奨学金は子供への自己投資だと考えます。
そのため、子供自身に自己投資に対する覚悟が必要だと思います。
自分の可能性を広げるために、高額投資して将来自分で返済をすることですよね。
子供にお金のキャリア教育
私はお金の教育も重要なことと考えています。
お金を稼ぐことは、大変だと言うことを感じてもらえる機会になります。
たとえば、無利子で360万円を時給800円で考えると、4500時間です。
8時間で単純に割ると約563日ほどになります。
無休で1年半以上働いて、すべて返済できる計算です。
奨学金(借金)はいくらにする?
日本学生支援機構のサイトからシミュレーションができます。
『学生生活費のシミュレーション』は生活費がいくら位かかるのか教えてくれます。
『奨学金のシミュレーション』は種類や申込可能な金額を知ることができます。
いくつかの質問に答えて計算できる内容です。
奨学金の金額をいくらにするのか
『奨学金貸与・返還シミュレーション』で貸与総額や毎月の返還額や完了時期などをシミュレーションしましょう!
子供が自分で計画することができます。
保証人が必要
奨学金は借主は学生です。
その返済を保証する必要があります。
『人的保証』と『機関保証』のどちらかが必要です。
ほとんどが『人的保証』を選びます。
『機関保証』は日本学生支援機構が指定する保証機関にお金を払って保証してもらうものです。
まとめ
いろいろと私の体験も踏まえてお伝えしてきましたが、再度大事なことをまとめておきます。
- 奨学金は子供の借金
- 教育ローンは、大人の借金
- 奨学金には『無利子』『有利子』『給付型』がある
- 進学は高額な子供への自己投資
- しっかりと早くから準備が必要
ぜひ、参考にしてみてくださいね。