国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

女性で営業を続けるのはしんどい?ツライと感じず営業職を楽しむため考え方3選!

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2006年大手食品メーカー入社。営業6年半、人事採用担当1年、営業マネージャー歴6年半。営業では主に外食業界の法人営業に従事。 入社当初は会社も仕事も斜めから見る“やさぐれ営業マン”だったが、読書やセミナーを通して仕事の向き合い方を改めると5年目から成績が急上昇、6年目に社内表彰される。 男性社会の営業現場でキャリアについて悩んだ経験やチームメンバーのキャリアを真剣に考えたいと思い、国家資格キャリアコンサルタント、2級キャリアコンサルティング技能士資格を取得。一般社団法人営業部女子課の会ではソリューションプランナー(営業部女子課に参加する皆さまの課題や悩みの解決をサポートするメンバー)として勉強会の企画運営や情報発信を行っている。プライベートでは一児の母。

「わたしはこのまま営業職を続けられるのかな・・・」

「正直、もう数字に追われるのがキツイんです・・・」

「職場はオジサンだらけ。女性先輩社員がいないんです・・・」

そんな不安や悩みを抱えながらお仕事をされている方が多いのではないでしょうか。

17.8%、57万人。これは全国にいる女性営業員の人数です。(就業構造基本調査 平成29年就業構造基本調査 全国編 人口・就業に関する統計表 )

営業職を取り巻く環境はまだまだ女性比率が少ないことが分かります。業界にもよりますが、営業所に10名いたとすると女性が2名いるかいないかくらいです。

わたしも約20名の営業所に初めての女性営業員として入社しました。上司にも先輩にも恵まれてはいましたが、本当に続けられるのかな。
そんなことを悶々と考えながら過ごしていました。

ただ、考え方ひとつで営業職は面白く、続けたくなります!!
現役営業マネージャー&国家資格キャリアコンサルタント@あおきしずかが、ツライと感じずに楽しみながら営業を続けられる考え方をお伝えいたします。

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女性営業のメリット・デメリット

メリット
  1. お客様に覚えてもらいやすい
  2. 女性ならではの「共感性・親和性」が活かせる
  3. 女性ならではの「視点」が活かせる

女性営業のメリット①お客様に覚えてもらいやすい

特に男性が多い不動産、メーカー営業ですと、圧倒的に男性営業職が多い現場です。

なのでに女性というだけで名前を覚えていただきやすいメリットがあります。

「女性の営業??珍しいね、頑張ってね!」なんて言われたときには「覚えてもらえた!頑張ろう!!」という前向きな気持ちになれますよね。

わたしも営業員時代も、マネージャーになっても、まだまだ女性営業員が少数派のため、名刺を出すと「珍しいね!」と言われることが多々あります。これで初回の掴みはOK。

あとはお客様の期待に応えられるような提案を継続していくことです。

女性営業のメリット②女性ならではの「共感性・親和性」が活かせる

一般的に男性は「競争性・論理的思考」が強く、女性は「共感性・親和性」が強いと言われています。
その要因の一つとして縄文時代の生活環境が影響されると考えられていて、女性は対人において円滑なコミュニケーションをとることに優れています。

営業はお客様とのコミュニケーション(相手が伝えたいことを正しく理解し、自分が考えたことを伝える力)がとれることが基本。あなたはすでに営業で必要な基本的能力が備わっています!

女性営業のメリット③女性ならではの「視点」が活かせる

日用品の7割は女性が購入。家計支出のうち、夫より妻が意思決定する場合は7割以上とされています(文献:内閣府「男女の消費・貯蓄等の生活意識に関する調査」)。

この現状を聞いて、どのように感じましたか?
女性が購入を決定するのに対し、販売するのは男性です。
「○○があればもっと使いやすいのに…」「見た目が△△だったら…」等々、あなたの消費者目線が営業に活かせるチャンスです。

デメリット
  1.  体力的なタフさ
  2. 「女性なのに~~だ」「女性だから~~すべき」という古いレッテルが未だにある
  3.  ロールモデルが少ない

女性営業のデメリット①体力的なタフさ

  • 一日に30軒訪問する
  • 真夏の炎天下の歩き営業
  • カタログや資料・PCと持ち物が重い 等々

男性と比較すると体力・筋力が少ないのはどうにも出来ないことです。

だからこそ、男性とは異なる営業スタイルを作ればいい!

入念な準備で1回の商談の精度を上げる、訪問ではなく事務所や営業所に「来ていただく」、そんなスタイルに変えていきませんか?

女性営業のデメリット②「女性なのに●●だ」「女性だから●●すべき」という古いレッテルが未だにある

お酒の席でしばしばあることです。接待時にお酌をすることはありますよね。

それが自分がしたくてする場合と「女性がやるべきだ」と強要される場合、もしくは周囲から暗黙の了解として強要を感じる場合。後者が多いのが現実です。

女性だから得意先との距離が近くなって得している!と演じきれる人は演じましょう!

どうしても嫌な場合は、「わたしオーダー担当するんで、一番声をかけやすい席に座りますね!」と言って物理的距離をとりましょう!

女性営業のデメリット③ロールモデルが少ない

冒頭でも記したように、全国の女性営業比率は17.8%です。会社には女性営業の先輩が少ないので、会社の社長や役員、部長、課長と圧倒的にロールモデルが多い男性に比べて将来が描きづらいことが挙げられます。

また、男性と違い出産、育児等のライフイベントを考えると、本当に営業職を続けながら育児もできるのか不安を抱えることもあるでしょう。これについては「3 先輩社員が少なくて将来が見えない。そんなときの対処法3選」で詳しくお伝えしますね。

女性営業にはメリットもデメリットもあります。
でも、せっかく仕事をするなら、メリットを活かして楽しく続けたいですよね?
営業職を楽しく続けられる考え方をご紹介いたします。

数字に追われる毎日がしんどい!ツライと感じず営業職を楽しむ考え方3選

営業職を楽しむ考え方①営業は「ゲーム」

  1. 早くたくさん売る「ゲーム」
  2. 自分の“ファン”を増やす「ゲーム」
  3. 自分成長の「すごろくゲーム」

早くたくさん売る「ゲーム」

如何に短い時間でたくさん(金額、案件数)売れるか、楽しんでみませんか?

  • 新商品が売れた、前回の新商品よりも早く受注がもらえた!
  • 先月は10軒/月販売できた。今月は12軒/月に販売できた!来月は15軒を目指そう!!

どんな小さな成果でも、早くたくさん売れたことを見つけては自分を褒めてあげましょう。

自然と、早くたくさん売るための“コツ”を自分で編み出すようになりますし、早くたくさん売ることは成績アップに繋がります。

自分の“ファン”を増やすゲーム

個人営業であれば「○○さんだから買うよ!」はい、あなたのファンの獲得です!
ただし、あくまでも「女性」としてではなく、あなたの「人間性」で売り込んでくださいね。

そして仕事の信頼と信用を積み重ねること。どんな小さな宿題や約束も忘れずにスピードをもってレスポンスしましょう。
法人営業なら、とにかくその企業内で会える人を増やし、接触頻度を上げ、自分の会社や名前を覚えていただくことで“ファン”を増やしましょう。

というのも、法人の場合は、社内会議で審議され受注の可否が決定される場合がほとんどだからです。

その会議参加者内で、接触できた人数と回数が多ければ多いほど審議決定の判断に有利に働きます。
これはアメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが提唱した、ザイオンス効果(別名「単純接触効果」)呼ばれている心理効果によるものです。

文字通り、何度も繰り返して接触することにより、好感度や評価等が高まっていくという効果があるからです。

自分成長の「すごろくゲーム」

A社の大型受注が決まって5個進む。B社でクレームを起こし2個戻る。クレーム処理し1個進む。新規顧客C社を獲得して3個進む。期待していた新規顧客D社案件が決まらなかったので1個戻る。

営業をしていると、良い流れの時もあれば、良くない流れのときもあります。
でも振り返ってみてください。

1年前にできなかったことができるようになっているのでは?

クレームや失注も経験して、失敗したから分かることがあって、自分の課題が見つかったのではないでしょうか?
今、上手くいかなくて後退しているように感じても、1年前と比べたらあなたは確実に成長しています。

「出来るようになったこと」に目を向けて、「すごろくゲーム」を楽しみましょう!

営業職を楽しむ考え方②目標予算は最低基準の2倍をイメージ

  • 100万円売りたいなら200万円分の案件に取り組む
  • 達成率120%を目指すなら、着地140%になることをイメージする

すなわち、「目標予算は最低達成したい基準の2倍金額・案件」をイメージすることです。

「予材管理」という考え方があります。

予材管理とは:「最低でも達成」するというリスクヘッジの思考を具現化したマネジメント手法

横山さんは見込み・仕掛り・白地の3区分で「予材管理」することを推奨しています。

  •  見込み:営業目標を達成できそうな部分で充填し、営業目標の80%以上を確保します
  •  仕掛り:もしかすると成約できるかもしれない部分で充填し、営業目標の20%を補完できるよう確保します。
  •  白地:お客様との信頼関係を築いている段階のものを充填し、予材を確保します。

咲かせたい花の数と大きさをイメージしたら、それに必要な種をまき、蕾を育て、花を咲かせる。

営業も「生き物」です。顧客の状況変化によって失注することもあります。

失注する可能性も考慮して、種まきの数を目標受注の2倍に増やし、蕾を育て、美しい花を咲かせましょう。

営業職を楽しむ考え方③良い時もあれば悪い時もある

そうは言っても、何年も続けていると流れが良い時もあれば悪い時もあります。
「わたしは営業に向いていないんじゃないか。。。」と筆者も何度悩んだことか。

× 失敗した、うまくいかない=自分はダメな人間だ
〇 失敗した、うまくいかない=どうしたらできるようになるか

女性はうまくいかないことを自分の人格と結びつける思考傾向があります。失敗しても、うまくいかなくても、あなたの人格と直接関係ありません。

原因はあなたの人格にあるのではなく、進め方や仕組みが間違っているから。

どうしたらできるようになるか、仕組みを考えて前に進んでいきましょう。

先輩社員が少なくて将来が見えない。そんなときの対処法3選

対処法①社外ロールモデルを探そう

  • 本を読む(自己啓発本、恋愛小説等々)
  • 雑誌を見る(日経WOMAN、WOMAN PRESIDENT等働く女性向けの雑誌を読む)
  • 実際に会いに行く(WOMAN EXPO、無料で参加できるセミナーもあります)

わたしも社内にロールモデルはいません。上記3点を実践することで様々な生き方を学び、自分に取り入れられることを「良いとこ取り」をしています。

実際に、日経WOMAN WOMAN OF THE YEARを受賞された方にどうしてもお会いしたくて、WOMAN EXPOの有料コンテンツに参加し、名刺交換をさせていただいたこともあります。

その方に後日お手紙を書いたところ、とても暖かい言葉が綴られたお手紙をいただくことができました。

ツライ時に読み返し、続けるパワーをもらっています。

対処法②社内外メンターを持とう

メンターとは・・・Mentor。「助言者」「相談相手」「師匠」、人生やビジネスなどの指導者、支援者のことです。

おススメなメンター
  •  元上司(特にあなたのことをよく知っている人)
  •  連絡がとれる憧れの人(目標としている人)
  •  有料コンサル(客観的な意見をくれる人)

十数年営業をしていますが、わたしも悩むことがあります。

「営業に向いていないんじゃないか」「マネジャーは向いていないんじゃないか」

悩みのテーマ毎にどのメンターに相談したらよい助言をもらえそうか考え、相談しています。

一人で抱え込む必要はありません。勇気をもって、相談してみましょう!

対処法③3年後、5年後、10年後のなりたい自分を書き出そう

あなたは何のために営業職を選んでお仕事をしているのでしょう?

3年後、5年後、10年後どういう自分になりたいですか?

お客様に喜んでいただけると嬉しい満足感・達成感のため、希望部署に異動したいからステップアップとして、将来起業するうえで必要なスキルが身につくから、、、様々な目的があると思います。想い返してみましょう。

そして、今後なりたい自分をマインドマップで書き出してみましょう。書き出すことで可視化し、思考の整理ができます。

なりたい自分が見えてきたら、「今できる目の前こと」に集中して取り組みましょう

それでもしんどくて営業を辞めたくなったときは

社外で女性営業職と繋がりを持とう

あなたには仲間がいます!!
悩みや不安、他社の女性営業の働く環境等々を情報共有することで視野が広がります。

わたし自身も「営業部女子課」に参加し、多数の女性営業員と出会うことで勇気や励ましをもらいました。

悩んでいるときは、どうしても視野が狭くなりがちです。

他社女性営業員の工夫している点や考え方を学び、何か一つ取り入れて行動に移してみてはいかがでしょうか。

部署異動を考えてみる

それでも上手くいかないときは、営業以外の部署を経験することも一つです。

もしかしたら、「やっぱりわたしは営業が好きだ!」と思うかもしれません。
もしくは「営業職より事務職の方が向いている!」と思うかもしれません。

わたしの知り合いで、営業職から事務職に異動した方がいます。彼女は元々営業職で入社し、数年営業をしていました。しかし「事務職として裏方で営業員のサポートをし、営業員に喜んでもらえた方がやりがいを感じられる」と方向転換。希望してから約2年後、異動希望が叶いました。

会社は組織なので、希望したからといって直ぐに配置転換が叶うとは限りませし、普段の業務で信頼・信用がなければ、異動を受け入れる側も快諾しないでしょう。上司や同僚に普段から自分の希望を発しつつ、どんな仕事でも「あなたに任せる」と言われるような振る舞いを普段から心がけましょう。

日頃の信頼・信用の“貯金”があなたの働く環境を良好なものにしてくれます。

転職を考えてみる

部署異動と同様、視野を広げるために「転職」を考えてみるのも一つです。
まずは情報収集から始めましょう。

転職することで3年後、5年後、10年後のなりたい自分に近づけるか。近づけそうなら転職OK。

ただ、多くの方が迷い、悩むことでしょう。

そんなときこそ、勇気をもってメンターや国家資格キャリアコンサルタントに相談してみてください。

きっと、あなたの「なりたい自分」に近づける方法を一緒に考えてくれます。

まとめ

いかがでしたか?

女性営業にはメリットもデメリットもありますが、デメリットは自分の工夫次第で変えられます。

真面目な女性ほど「数字」意識が高く「数字に追われる」と考えるとツライですが、時にはゲーム感覚で楽しみながら取り組んでみてはいかがでしょうか。

また、ロールモデルが少ない職場環境は変えられませんが、世界には、全国には多数ロールモデルがいます。

ぜひ、一歩踏み出して自分の視野を広げてみましょう。

あなたが笑顔で生き生きと営業職を続けられますように☆彡

あおきしずかはあなたを応援しています!!

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2006年大手食品メーカー入社。営業6年半、人事採用担当1年、営業マネージャー歴6年半。営業では主に外食業界の法人営業に従事。 入社当初は会社も仕事も斜めから見る“やさぐれ営業マン”だったが、読書やセミナーを通して仕事の向き合い方を改めると5年目から成績が急上昇、6年目に社内表彰される。 男性社会の営業現場でキャリアについて悩んだ経験やチームメンバーのキャリアを真剣に考えたいと思い、国家資格キャリアコンサルタント、2級キャリアコンサルティング技能士資格を取得。一般社団法人営業部女子課の会ではソリューションプランナー(営業部女子課に参加する皆さまの課題や悩みの解決をサポートするメンバー)として勉強会の企画運営や情報発信を行っている。プライベートでは一児の母。










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