義母介護と仕事の両立がしんどい。イライラせず冷静に対応する5つの方法!
子育ても落ち着き、時間を気にせず仕事が出来るようになったころ、予想もしていなかったタイミングで介護は訪れます。
仕事が上手くいかなかった日に限って、家に帰って介護でアクシデント。
介護と仕事の両立、大変だとは思っていたけど想像をはるかに超えてしんどいものです。
子育てをしながら仕事も頑張れたのは義母の支援があったからと、感謝の気持ちはあるのになぜかイライラして冷静に対応できず家族に当たってしまいます。
突然の介護、仕事を続けながらどう向き合うか。介護は想定外のことが日々起きます。
予測できない介護と仕事の両立をイライラせず冷静に対応する5つの方法など、キャリアコンサルタント@永居まき子の経験を踏まえお伝えしますね。
義母介護と仕事の両立で一番しんどいことは?
限られた時間の中で、介護と仕事をどうバランスとっていけるのか。
時間に余裕がないと気持ちに余裕がなくなり、只々イライラ慌ててばかりになってしまいますよね。
まして、介護に慣れない時は想定外の行動でイライラの連続です。
義母に感謝の気持ちはあるけど、イライラが抑えられず自分がイヤになります。
また仕事では、介護者であることから時間に余裕がないと思われ「期待されなくなるのでは・・・重要なことを任されなくなるのでは・・・」とネガティブに考えてしまいしんどくなることが多々あります。
私は介護当初、会社ではワークライフバランスが提唱されていたとしても、介護者となり帰宅時刻が近づいても職場が帰りにくい雰囲気だと勝手に感じていました。
気持ちの切り替えが大事だと思い、職場の中でコミュニケーションを密に介護を知ってもらい理解をしてもらうよう努めました。そして、仕事はメリハリを利かせた姿勢をとるよう心掛けました。
職場の中で誰かが介護への第一歩を踏みだすことになります。
それがたまたま私だったということです。
なぜイライラ(=怒り)は起きるの?
介護に限らず、仕事でも家庭でも、イライラ(=怒り)することがあります。
なぜ怒るのか、その怒りはどこからくるのか。
必ず原因はありますが、先ずは「怒り」の正体を簡単にまとめてみました。
「怒り」は心理学的には第二感情と言われています。第二感情ということは「怒り」の前に第一感情があり、その第一感情が沸き上がる事象が原因となります。
第一感情が沸き上がる、その事象が何であるかを知ることが必要となります。
では、介護の場合どんな事象が「怒り」に繋がるのか。
私の経験を踏まえ整理した結果、大きな原因として次の2つが挙げられます。
①介護者(私)は要介護者(義母)に過度な期待をしてしまう。
ex:暫く排泄が上手くいっていたから、今度も大丈夫だと思っていたら失敗。
②介護者(私)は要介護者(義母)の行動が想定外であり理解できない。
ex:10分前に食事したことを忘れ、空腹を訴え食事の催促をする。
イライラせず冷静に対応する5つの方法!
イライラの原因は少し理解出来ましたか。
では、具体的な対応をご紹介しますね。
【イライラ対応①】責任感、頑張り屋さんを捨てよう!
今まで仕事は、強い責任感を持ち「私がやらなければならない」と一人で頑張ってきことは、結果として評価され、重要なポストも任され、役職にもつけたと思います。
しかし、介護は一人では太刀打ちできない世界、一人で責任感を持たず肩の力を抜くことが必要です。家族全員で話をし、福祉の力を大いに利用、関わる人全員で取組むことです。
仕事も介護も同じです。
仕事は、強すぎる責任感、頑張り過ぎ、だけで評価されるのではありません。
一人の力だけでは限界があります。仕事も介護もチームで取組むことが大事です。
我が家は、家族カレンダーを作り家族全員の予定を書き込み、義母が介護を必要とする日は必ず家族一人は居るようにし、家族全員で義母の介護をしています。
家族が個人の時間を大切にしながら、家族全員で義母を介護して、現在、義母の介護8年目に突入です。
【イライラ対応②】期待を捨てよう!
正にこれは第一感情が湧き上る事象になります。
仕事で部下の育成に関わることも多いと思います。部下を指導し、部下の成長を感じとても嬉しく思うこともありますが、期待以下の成長で歯がゆい思いをすることもあります。
介護は正に後者です。
介護は自分の想像を超え、理解出来ない事が多々起きます。
介護では最近はできるようになったからもう大丈夫、と思うことはとても危険です。
日々成長しているようで後退もします。
知らず知らずに期待をしてしまい、期待を裏切られるからイライラするのです。
全て期待どおりにならないと思いましょう。
【イライラ対応③】愚痴を言おう!
介護でのアクシデント、なかなか思うようにならずイライラして家族に当たり、優しくない自分を責めてしまいます。
でも大丈夫、介護者は皆同じ思いをしています。
職場の同僚、ケアマネージャー、誰か一人でいいから、今の環境を理解してくれる人に話すことはとても大事です。
一人で悶々としていてもデフレスパイラルに陥るだけ。
愚痴を言うことは恥ずかしいことでも、自分を責めることでもありません。
介護者が明るく元気でいるためにも、介護うつにならないためにも、愚痴を言いましょう。
私の介護生活1年目は、仕事が忙しい中でも、些細な事は全てケアマネージャーに電話をして愚痴を聴いてもらっていました。
ある時ケアマネージャーから「ここ1ヵ月、電話が殆どなかったですよ」と言われました。
【イライラ対応④】思い切ってスキンシップをしよう!
介護は当然ながら、体に触れる場面が多々あり、介護当初はそれを義務としてやっていると思います。
介護の必要がない場面でも、会話しながら手を撫でたり背中をさすったりしてみてください。
不思議と自分の気持ちが和らぎます。
私は、義母がショートスティを利用する朝、送迎の車が来る前に、ベッドに一緒に座り他愛もない会話をしたり、歌を唄ったりしています。
時には義母の上半身に寄りかかり、肩を抱いたりもします。
以前は全く出来なかったことをしている自分の変化に驚いています。
【イライラ対応⑤】一人の時間を大切にして切り替えよう!
自分の体はひとつしかありません。でも、仕事・介護どちらも気になってしまいます。
特に出勤前の介護のイライラは、仕事にも影響を与え冷静さを欠くことがあります。
家を出たら介護は忘れ、会社を出たら仕事は忘れるように切り替えましょう。
「ワークライフバランス」というより、「ワークライフマネジメント」の気持ちを持ち、自分自身でその場面毎にチェンジ、自分自身をマネジメントするといった感じです。
私は10分程度の車通勤でしたが、その車の中で好きな曲を聴いたり大声で歌ったりして、僅かな時間をリフレッシュして切り替えていました。
特に会社での朝一番の挨拶は、職場の人たちに向けて笑顔で大きな声を出し場面チェンジをしていました。
そしてそれは、自分に頑張れ!のエールでもありました。
まとめ
介護と仕事の両立、高齢化社会の現代では永遠のテーマになります。
介護をネガティブに考えずに、イライラせずに対応できるよう少しでも参考になれば嬉しいです。
介護は育児とは違い、突然始まりゴールが見えない日々の戦いですが、時間は公平に流れています。
介護当初、仕事とのバランスが取れず、精神的肉体的にしんどく戸惑っていたことも、時間の経過とともに自分自身も変化していきます。
イライラしている自分を含め、自分の変化をしっかり見つめることも必要です。少しでも成長している自分を感じてくださいね。
そして、介護経験者として仕事を続けている自分を褒めましょう!!
介護と仕事、続けている意味があり、様々な葛藤をしながらも辞めずに頑張っていることに意味があります。
介護と仕事の両立で悩んでいる人は沢山います。その人達のためにも、この経験は必ず役に立ちます。