役職定年後年収が下がってもやる気を保ち楽しく仕事をする鉄板5選
55歳近くになってきたサラリーマンにとって、役職定年は、残りのサラリーマン人生において、非常に気になる大きな話題になってきます。
『年収は下がるし、これまで会社一筋に頑張ってきたのに(会社や周りは)こんな対応?』など意に沿わない処遇にショックを受け、仕事なんかやる気がなくなってきますよね。
そのうえ、定年まで閑職に追いやられた後、定年になった時は『退職か?』『職務変更の上で給料の大幅ダウンを受け入れての雇用延長か?』の選択を迫られるサラリーマン人生、考えるにつけ元気は出てこないです。
そのようなサラリーマン人生を送りたくないあなたにキャリアコンサルタント@坪根克朗が、今からできる『やる気(モチベーション)を保ち、イキイキわくわくしながら楽しく仕事をする鉄板5選』をご紹介しますね。
そもそも役職定年とは?導入する会社の狙いは何?
今、多くの会社には役職定年という制度があります。
役職者が一定年齢に達したら管理職ポストをはずれ、専門職などに異動する制度ですね。
会社が役職定年制度を導入する背景には、『組織の新陳代謝』『人件費の圧縮』の2点があると言われています。
『組織の新陳代謝』とは、会社が若手を管理職に登用することにより、若手のモチベーションを向上させ、今以上の成果を出してもらうことを期待することになります。
『人件費の圧縮』とは、50代は企業の中でも年収が高い人が多くいます。
役職定年制度によって、一律50代の年収のコストカットにより、会社の売り上げに対しての人件費率を抑えるという意味合いになります。
役職定年で、年収(給料)はどれだけ下がるの?
少し古いですが、平成19年の人事院の「民間企業における役職定年制・役職期制の実態」によると8割近くの会社で年収は下がり、年収水準は2割程度下がるケースが多いらしいです。
例えば、課長クラスで、年収600万くらいだったひとが、年収450万くらいに下がるといいます。
まだ2割だったらいいほうです。
条件が悪いところになると5割カットとかあるぐらいですからね。
役職定年になると、人はなぜやる気がなくなるのか?
やる気(モチベーション)がなくなるのは、『年収が下がった』上に人事考課も賞与評価も無くなるので『もう会社から期待されてない』『頼りにされてない』と感じるためだと思います。
これまでそれなりの責任とポジションを与えられてきて、会社のために役目を果たそうと一生懸命だった人ほど、会社側からの処遇を受け入れられないのではないでしょうか?
それともう一つは、今までは組織、部下の頑張りで成果を上げてきた人が、役職定年後は1人で仕事をして成果を出していかなければならない、ということに戸惑ってしまうということが考えられます。
やる気(モチベーション)を保ち楽しく仕事をする鉄板5選
では、どうすればいいのか?
ここから、やる気(モチベーション)を保ち楽しく仕事する鉄板5つの方策について、お話していきますね。
取り入れられそうなことがあれば、どんどん実践してみてください!
【やる気を保つ①】現状を受け入れ、あなたの気持ちを切り替えよう
会社が決めた役職定年制度、泣いても、わめいても変わりません。
まずは、役職定年制度が自分自身にとってメリットとして考える、気持ちの切り替えが必要になります。
切り替えのポイントは3つ。
会社からは指示されない、責任とらなくていい
まずは、役職定年になった時点で、今後の仕事について会社は何も言ってきません。
『役職を離れて、後輩の役職者の邪魔をしないで、仕事をしてください』というスタンスになってきますね。
今までは中間管理職として、上司と部下の間に入り、成果を出すべく仕事をしてきましたが、これからは必要ありません。
上司からの理不尽な指示をされながら、我慢して仕事をしてきたことや、部下のミスは、上司である自分の責任と、いったことから解放されるのです。
これってノーストレスですよね。
他人に左右されない1人で仕事ができる
次に、役職定年後の仕事の進め方は、上司はもちろん、同僚・部下から何も言ってきません。
もし自分でやってみたい仕事が見つかれば、目標を決めることから、自分のペースで仕事を進めることができるようになります。
定年後を見据えた仕事、活動ができる
3つ目のポイントとしては、定年以降の人生(仕事含む)の在り方を考えることができるいい時間をもらえたと思うことです。
誰しも定年近くなると、定年後どうすればいいのか、迷い、悩みます。
『今以上の年収カットを受け入れ、その年収にあった仕事をしなければいけない雇用延長を受け入れるのか?』『再就職するのか?』または『フリーランスとして独立するのか?』
選択肢は多いですが、問題となるのは雇用延長以外は『どうやって稼ぐ仕事』を見つけるかが重要になってきますね。
どの方向性で進むのか。
準備の時間として役職定年後の数年を過ごすことも必要になるのではないでしょうか。
【やる気を保つ②】あなたの『強み』をみつけよう
行動を起こす前に必要なことは、あなた自身の『強み』を見つけることが重要になります。
なぜ、『強み』が必要なの?
経営の神様であるピーター・ドラッガーの『自己探求の時代』の中で、「自己の適所がどこであるか知るために、自己の強みを知る必要がある」と言っています。
今、「あなたの『強み』は何ですか?」と聞かれたら答えられますか?
『強み』を見つけるために、私が勧めるのは、ストレングス・ファインダー2.0?です。
ストレングス・ファインダー2.0?
アメリカの世論調査と組織コンサルティングのギャラップ社が200万人へのインタビュー結果から人の『強み』を34種類にパターン化したものから作られた診断テストになります。
「人は自分の弱みを改善するよりも、自分の『強み』に意識を向けそれを活かすことで最大の能力を発揮する」という考え方に基づき開発したツールです。
Webサイト上で177個の質問に答えていく(30分)ことで、自分の『強み』をランキング形式で、ベスト5まで教えてくれます。
この診断テストは、『日本語版ストレングス・ファインダー公式サイト』において有料で受けることができるのですが、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版』(著者:トム・ラス 日本経済新聞社)という本を購入すれば、そこに診断テストを受けるためのアクセスコードが内封されているのでそれを利用しました!
本を購入するだけで、『強みの洞察(説明)』の他、自分の強みが『どんな場面で生かされて、どんな行動をとればいいか』まで教えてくれるのは有り難いですね。
みなさんも、ぜひやってみてください!
『強み』がわかるとなぜ元気が出てくるのか?
私は、役職定年になった時、今後について悩んだ折、人からの紹介で、このストレングス・ファインダー2.0?を知りました。
検査した結果、私のベスト5は、「最上志向」、「達成欲」、「ポジティブ」、「調和性」、「収集心」でした。
「最上志向」とは「最上志向という資質も持つ人は、強みを利用して、平均的でなく最高の水準を個人ないしは集団において追求します」ということらしいです。
自分の職歴にこれらの『強み』を照らし合わせた時、50歳前くらいでeビジネス(BtoB、BtoC、マーケットプレースなど)を、事業部のメンバーとして推進している時、事業部の数値目標である予算達成はもちろん、売上、利益でも全社一番の事業部にするという目標を掲げ、達成することができました。
あの当時の自分の頑張りの原動力は、「最上志向」をはじめとする一連の『強み』のおかげだったということが理解できたとき、自分の『強み』に『誇り』を感じ、これからは、自分の『強み』があれば何でもできるかもしれないという『自信』が湧いてきて、元気になった覚えがありました。
【やる気を保つ③】あなたの得意/専門領域を見つけよう
あなたの『強み』に次いで、あなたの『得意/専門領域』を見つけることにより、次への新たなステップに進む足掛かりを作ることができます。
過去の職務の中から、会社に貢献したことを探す
まずは、過去の職務履歴(『期間』、『役職』、『職務内容』、『会社への貢献』)を時系列で作成し、その後シートを眺めて、履歴の中で会社に貢献してきたことを見つけてください。
過去の職務の中で楽しかった、やりがいのあった仕事を思いだす
次に、同じく職務履歴シートを眺めながら、楽しかったこと、やりがいのあったことを見つけてください。
自分は労力をかけずに、人から感謝されたこと思いだす
以外と気づかないのが、自分は、労力をかけずに楽にできることは、本人にとって当たりまえすぎて価値を感じませんが、できない人にとっては、『大変なこと』ということがあります。
【やる気を保つ④】仕事を作り、自分の仕事として宣言しよう
役職定年になると、役職定年前にしていた仕事はできなくなります。サラリーマンは長年の習性で仕事がないと『やる気(モチベーション)』がでません。
それではどうしたらいいのでしょう。
専門領域や得意なことがわかれば、それを仕事にしよう
これからの仕事で重要なことは、自分に取って得意なことや専門と言える領域で、相手(組織)にとって『やってもらえることがありがたい』仕事を探し当てることが必要になります。
その仕事に最新性をもたせるよう勉強しよう
得意な領域、専門領域が見つかったとして、昔のスキルのままでは、仕事に進歩がなく、稼げる仕事にならない可能性があります。
そのためには、それらの仕事に最新性をもたせるべく、勉強する必要があります。
会社に提案し、あなたの仕事として宣言しよう
やっていきたい仕事が決まれば、あなた自身の工数はもちろん、会社の施設・設備を借りるわけですから、会社に対して提案し、了解もらった後、周りにあなたの仕事として宣言しましょう。
宣言内容も、『仕事の内容』はもちろん『目的(狙い)』『会社(従業員)のメリット』『スケジュール』『会社に協力してもらいたいこと』など、パワーポイントで作成して、上司にプレゼンテーションしてください。
そして、上司の了解もらえたら予算のキックオフなどのタイミングで、新しい仕事を発表させてもらいましょう。
言うなれば営業活動ですね。
そして、最低でも年に一度は、会社に対して『(あなたの仕事の)実績報告』の会は作ってください。狙いとしては『仕事の継続』になりますが、その他として、反省し、改善点も見つけることがあなたの仕事を『磨く』方法になります。
定年後、社外でも続けられる仕事を模索する
定年後の雇用延長では、年収がもっと下がり、定年前の仕事を続けることはできません。大体は、一般事務職の仕事を割り当てる会社が多いです。
雇用延長を選択した場合は、せっかく見つけた役職定年後に続けている仕事を捨てないといけない可能性が出てきます。
非常にもったいない話ですよね。
そのため、退職後も『社外』でも使えるようにするためにはどうしたらいいか日々考えてみてください。
上記のように『社外で働くこと』を意識すると『仕事内容のリニューアル』はもちろん、『今までのキャリアから得た人脈の活用』も必要なことがわかると思います。
【やる気を保つ⑤】個人事業主や外部の人脈と付き合おう
役職定年後は、一人で仕事することになります。一人で働くノウハウや知識は本を読むくらいではなかなか身に付きません。
また、サラリーマンは、社外に目が向かず、社外への感度が鈍くなっています。
それを補強するために、社会的要請に直接向き合っている先達である個人事業主や外部の人々と付き合い、彼らの持つ知見・知識を学ぶことをお勧めします。
個人事業主としては、農業・水産業従事者、デザイナー、大工、小売店主、コンサルタント、理容師、税理士、写真家、芸人、プロスポーツ選手と多種多彩です。
このような人々とお付き合いすることにより、人脈も広がり、ビジネスチャンスも広がる可能性も高くなるいい機会だと思います。
まとめ
どうですか?
役職定年後、年収が下がってもやる気(モチベーション)を保ち楽しく仕事する話をしてきました。
『気持ちの切り替えから始まって、強みの発見、仕事を見つけ、周りに宣言して、やりきる。そして、個人事業主と付き合いながら社外で通用する仕事にする』などのんびりしては居られない、やるべきことは一杯ある大変しんどい話をしてきました。
しかし、人は目標があってやることが一杯あるほうが元気は出てくると思います。
役職定年後も給料はもらえるので、会社への不満の愚痴をこぼして、何も考えず、何も行動しないで無為に、会社の制度に従ったサラリーマン人生を過ごすことも可能です。
ただ、それだと、役職定年前の有意義だったサラリーマン人生を否定することになると思いませんか?
残り少ないサラリーマン人生、自分のためにもうひと花咲かせましょう!!
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