【ワーキングマザー】正社員からパートになった方がいい?決断前のポイント3つ!
最近では、出産後も職場復帰をして、働いているママはたくさんいます。
しかし、仕事と育児を両立しているワーキングマザー(以下、ワーママ)にとって、フルタイムで働くことって、すごく大変だと思います。
私のまわりでも、フルタイムで働いているワーママがたくさんいます。
ママの集まりでよく、「大変だし正社員からパートになった方がいい?」と相談されます。
私は、職場の配慮もあり、柔軟な働き方をしていますが、それでも仕事と育児の両立は大変です。
ですが、「大変だし、正社員からパート」に、と今現状のしんどさだけで決断するのは、危険です。
自身も子育て真っ只中の国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士である@渡邉円が、決断前のポイントについてご説明します。
【仕事と育児の両立】正社員・パートのメリット、デメリット
まずは、当たり前のことですが、正社員、パートにはそれぞれ「メリット」「デメリット」があります。
アタマではわかっていることばかりですが、しっかりと一度書き出して整理してみましょう!
私からも、まずは正社員とパートの一般的なメリット・デメリットを紹介しておきますね。
自分自身に照らし合わせてみてもらえればと思います!
正社員のメリット・デメリット
- 仕事内容の充実
- 収入の安定
- 福利厚生の範囲が広い
- 社会的信用度が高い
仕事内容の充実
会社は正社員には、「これからの会社の将来を担ってほしい」という期待があります。
なので、長く会社のために働く人には重要な仕事を任せたいと思います。
責任がある仕事が回ってくることで、自身のキャリアアップややりがいにも繋がりやすく、また、昇給や昇進の機会に恵まれる可能性も高くなります!
収入の安定
やはり、収入の安定は魅力的!
毎月の給与が固定給で支払われるのは、本当に有難いですよね。
また、正社員には、賞与や退職金などのさまざまな手当が支給されることが多いです。
福利厚生の充実
福利厚生は、会社が従業員に提供する給与や賞与以外の報酬やサービスのこと
法律で定められた福利厚生もあることから、ほとんどの会社が正社員やその家族を対象に福利厚生を提供しています。
最近では、バラエティーに富んでいる法定外福利厚生の制度を取り入れている会社もたくさんあります。
正社員として働くことで、これらの恩恵を最大限に受けることができますね。
社会的信用度が高い
安定した収入があると見なされる可能性が高いため、大きな買い物をする場合、銀行などでローンを組みやすく、クレジットカードの審査も通りやすいと言われています。
- 転勤や異動がある
- 責任が重い
- 残業や休日出勤がある
転勤や異動がある
大きな会社だと、転勤の可能性があります。
原則、企業命令ですから、異動したくないから断ることは基本的には難しいです。
転勤や異動をしたくないという希望があれば、会社側にきちんと伝え、契約の見直しなど条件のすり合わせを行っておく必要があります。
責任が重い
正社員のメリットとして、責任ある仕事が回ってきて、キャリアアップややりがいに繋がるという点をあげましたが、人によっては重荷に感じてしまうこともあります。
年数や経験をするにつれ、部下や後輩を育てるという役割など、プレッシャーを負う部分もでてきます。
ある程度の責任を負うことは避けられないですね。
残業や休日出勤がある
トラブル時や繁忙期など人手が足りない時、残業が多くなってしまうこともあります。
また、業務の状況や顧客の都合によっては、休日出勤もやむを得ないというケースも想定できます。
正社員が一番に頼られるので、家庭の事情等で所定の勤務時間以外は働きたくないと思っている人は、事前に会社側へきちんと伝え、対策をすり合わせておくことが必要です。
パートのメリット・デメリット
- 働く時間を選ぶことができ、都合に合わせて働ける
- 副業ができる
働く時間を選ぶことができ、都合に合わせて働ける
時短勤務や週4日勤務など、都合に合わせて働くことができ、自分の時間を確保できることができます。
自分の都合に合わせて働けることこそが、パートの最大のメリットです。
副業ができる
正社員の場合、業務に集中して、業績を上げることを正社員に求めるため、他にも仕事をしていると本業がおろそかになってしまう可能性があるので副業を行うことが多くの会社で認められていません。
しかし、パートは、勤務先からそのような制限がかかることはありません。
- 安定した長期雇用契約ではない
- 時給もしくは日給制で給与が安定しない、賞与や退職金がない
- 責任のある仕事を任されることが少ない
安定した長期雇用契約ではない
会社側も基本的に臨時の労働力として雇うため、短時間労働者は期間の定めがある場合が多く、雇用期間が終了すると次の仕事を探さなければなりません。
また、会社の都合でいつ解雇されるか分からない、という不安もあります。
時給もしくは日給制で給与が安定しない、賞与や退職金がない
シフト制で勤務する場合、他の労働者との兼ね合いなどもあり、希望するだけの収入が得られるだけの時間を労働できない場合もあります。
もっと働きたいのにシフトに入れてもらえない、そんな状況になることもあります。
また、賞与や退職金など出ない場合がほとんどです。
責任のある仕事を任されることが少ない
正社員のメリットで書いたように、会社は正社員に対してこれからの会社の将来を担ってほしいという期待があります。
パートは臨時の労働力として雇うため、おのずと重要な仕事を任されることが少ないです。
【ワーキングマザー】正社員からパートになった方がいい?決断前のポイント3つ!
正社員とパートのメリット・デメリットを見てきました。
パートになると自分の都合に合わせて働くことができ、自分の時間を確保できることができる反面、正社員でなくなることによって失うものは多々あります。
では、正社員からパートになるかどうかの決断前のポイントを3つご紹介します。
ポイント1:現状を把握する
まずは、今現在の現状について把握しましょう。
どうして正社員からパートになろうと思ったのか?
自分の心に自問自答してみることをオススメします。
- 定時で帰って、子どもと触れ合う時間を作りたいのに、残業で帰れない
- 子どもと触れ合う時間がないことへの罪悪感
- 朝から晩まで、仕事に子育てと自分をいたわる余裕がない忙しさ
- 子育てをしながら働くことへの理解が足りていない職場の空気や人間関係
など、1つではなく様々な理由が浮かんでくるのではないでしょうか。
ワーママの皆さんは、いつも一生懸命に家事、育児、仕事をされていると思います。
時間的、体力的な負担で、気持ちが疲弊していませんか。
ポイント2:解決策はあるか
今、いくつかの問題点が出てきたと思います。
いくつかの問題が絡み合って、あなたの心を疲弊させているのではないでしょうか。
自問自答した答えをさらに1つ1つ考えていきましょう。
1つずつ考えてみて、解決策はあるのか。
例えば、残業で帰れない場合、どうして残業になってしまうのか。
- 業務量が多いのであれば、他の人にお願いすることはできないのか。
- 効率よく時間を使えているか。
- 一人で抱えこんでいて、相談する人はいないのか。
など、解決策はないでしょうか。
また、朝から晩まで時間がないと感じる場合、効率よく時間を使うことによって負担を減らすことができます。
以前に書いたタイムマネジメントの記事を参考までに。
ポイント3:将来の設計図を立てる
今、現状はしんどいと感じている。でも、3年後、5年後、10年後はどうでしょうか。
はっきり言えることは、子どもは成長し、大きくなるにつれて出来ることも増えていきます。
今、3歳(年少)の子どもは、3年後には小学校入学、5年後には3年生、10年後には中学生になっています。
小学校に入ると、送り迎えがなくなり、3年生になると6時間目がある日も増えてきて、中学生になると部活帰りがフルタイムで帰るあなたより遅くなる場合もあるでしょう。
そこで、将来の設計図や家計の収支確認表を作ってみることをオススメします。
パートナーや子どもの年齢とともに必要になってくるお金や自身について書き出すことによって気づくこともあります。
参考までに、厚生労働省と日本FP協会が出しているシートです。
厚生労働省:私のキャリアと子どもの成長シート
日本FP協会:ワークシート型ツール
子どもの成長に合わせて、自身のキャリアについて考えたり、将来どのくらいのお金が必要なのかを把握してみましょう。
決断するのは自分
正社員とパートのメリット・デメリットや、現状を把握すること、解決策を考えること、将来の設計図を立ててみることを実践されて、気持ちの変化はあったでしょうか。
パートナーや協力してくれる人と話し合い、
- 正社員からパートへと、気持ちが変わらなかった
- 試行錯誤してでも、このまま正社員としてがんばっていこう
という結論にと達したのであれば、あなたが出した答えは、どちらも正解です。
胸をはって決断した答えに向かって行動してOKです。
ただ、少しでも引っかかるのであれば、もう少し考えてみてもいいかと思います。
決める前に、後悔がないよう情報を集めて判断することが大切ですね。
まとめ
いかがでしたか。
私は正社員でしたが、1人目の出産を機に退職しました。
私の感覚では、一度正社員でなくなると、再度正社員になるのは、なかなか難しいかなと。
出来ることであれば、会社の制度をうまく使い、子どもが小さい時には時短勤務や残業の少ない部署に異動願いを出して子どもとの時間を過ごし、子どもが大きくなるにつれて、自分のしたい部署に異動願いを出すなどしてみては?と思います。
しかし、周りがとやかく言っても、最終決断するのは、自分です。
また、今回、正社員からパートになると決断した場合であっても、正社員転換制度を導入している企業はたくさんあります。
もう一度正社員になりたいと思った時のためにも、自己のキャリアについて考え続けることも大切ですね。