国家資格キャリアコンサルタント集団が斬る仕事論

女性営業マネージャー(管理職)の失敗談4選 失敗から学んだコミュニケーション術

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2006年大手食品メーカー入社。営業6年半、人事採用担当1年、営業マネージャー歴6年半。営業では主に外食業界の法人営業に従事。 入社当初は会社も仕事も斜めから見る“やさぐれ営業マン”だったが、読書やセミナーを通して仕事の向き合い方を改めると5年目から成績が急上昇、6年目に社内表彰される。 男性社会の営業現場でキャリアについて悩んだ経験やチームメンバーのキャリアを真剣に考えたいと思い、国家資格キャリアコンサルタント、2級キャリアコンサルティング技能士資格を取得。一般社団法人営業部女子課の会ではソリューションプランナー(営業部女子課に参加する皆さまの課題や悩みの解決をサポートするメンバー)として勉強会の企画運営や情報発信を行っている。プライベートでは一児の母。

「わたしにリーダーなんて務まるわけがない!!」と思っている方。

「リーダーを引き受けてみたけどうまくいかない、、、自分には向いていないんじゃないか、、、」と悩んでいらっしゃる方。

 

筆者もそう思い、悩んでいたうちの一人です。

数々の失敗経験があり、上司にも部下にも迷惑をかけ、何度も「わたしは営業所長は向いていない、辞めたい、、、」と思っていました。

 

ですが、プレイングマネージャーを3年、マネージャーを3年半続けた今、本当に続けてよかったと思っています。

プレーヤー時代では味わえない経験と成長を実感しています。

今回は失敗談を振り返りながら、そこから学んだ対処法point&コミュニケーション術を現役営業マネージャーあおきしずか@国家資格キャリアコンサルタント&2級キャリアコンサルティング技能士がお伝えいたします!!

あなたの可能性は無限大。自分の可能性を信じてキャリアアップしていきませんか?

はじめに

マネージャーとして上手くいかなかった理由

これからお伝えする『失敗談』は、まとめると下記に起因していたな~と感じています。

プライドの高さ

できない自分を認められない、できない・知らない・失敗していると思われるのが恥ずかしい

部下の能力を決めつける

係長(主任)だから出来て当たり前、勤続○年だから出来ないのがおかしい、部下の出来てないことにフォーカスする

覚悟不足

上司が助けてくれるはず、マネージャーをやりたかったわけじゃない、環境や人のせいにする

コミュニケーション不足

部下の考えを聞き出せない、自分の思い込み、自分の考えも伝えらえない

今も未熟で不完全な部分はたくさんありますが、過去を振り返ると今の何百倍も本当に人としてもマネージャーとしても未熟でした、、、

数々の失敗を重ねることで、人としてもマネージャーとしても大切なことに気づけました

自分の弱さや小ささ、不完全な自分を認めること

そのうえで、「どうしたらチームとして結果を出せるか」考えること

完璧な人なんていません。

できないことがあるからこそ、認め合ったり助けてもらったり教えてもらったり協力することが大切なのです。

あとは目標に向けて前進(行動)あるのみ!!

女性営業マネージャーの失敗談4選

部下に「分からない」といえない

エピソード

「所長、○○と得意先に言われたのですが、この場合はどうしたらいいでしょうか?」

得意先との条件交渉を持ち帰って、私に報告してくれた入社6年目の女性営業員Mさん。

彼女が持ち帰ってきた条件交渉に、私自身も経験がなく、どう対処したらよいか分かりませんでした。

「同行しよう」と言って同行したものの、私には解決策や条件を歩みよらせる案もなく、明確な回答が用意できないまま「条件は承諾できない」と返事をすることになってしまいました。

 

結果、彼女は何かあると毎回隣の営業所のマネージャーに相談するようになり、私とのコミュニケーションは限られるようになりました。

彼女との信頼関係も営業所のまとまりも希薄になっていったことは言うまでもありません。

わたしが異動直前に、彼女との面談で言われた一言

「あおき所長の部下で不運でした」

当時は非常にショックで、呆然としながら帰宅したのを覚えています。

彼女はわたしへの不満が溜まりに溜まっていたし、上司によって部下の働きやすさが変わることへのやるせなさをずっと抱えていたのです。

そんな想いをさせ続けてしまったこと、今も彼女に対しては懺悔の気持ちでいっぱいです。

でもその一言が、自分自身の至らなさを思い知らせてくれ、二度と彼女のような想いをする部下をだしてはいけないと、誓いました。

Point
  • 「分からない」と正直に伝えて、経験がありそうな人・知っていそうな人・判断できる人や部署に聞いてみる・相談してみる
  • 「分からない」と放置せずに、解決できるまでが自分の仕事と思って対処する

自分と部下を比較して「なんでできない?」と見下す

エピソード

勤続17年目の男性Yさん、成績は毎年中の下、5つ年上の男性部下。

別の営業所から異動して、着任したてのわたしは、営業所の数字を上げるためにも、Yさんの成績を上げなければと躍起になっていました。

「なんで自分より年上で、営業経験が長いのに出来ないの?」「役職がついているのに、どうして自分の行動や数字を分析できない?工夫できない?」

 

気が付くと、本人の考えを聞く前に「○○してください」「○○はまだですか?」と命令口調になっていました。

Yさんの自尊心を傷つけ、言葉の端々に、威圧的な雰囲気が出ていたと思います。

当然ですが、なかなか本音を話してもらえず、委縮させてしまい、つまらなそうに仕事をする姿が続きました。営業成績も全く上がりません。

自分と比較するのではなく、年上でも出来ないことや苦手なことはあるということを受け止め、楽しく仕事をしていただくためにはどうしたらいいかを部下一人一人に合わせて考えることが必要だと学びました。

Point
  • 今まで経験してきたことが違うから比較しない
  • 必ず強みや得意なことがある、それを書き出し、活かせるようにサポートする

昭和女子大学理事長 坂東真理子さんもおっしゃっていました

「鍛えるというのは、相手を否定するような言葉で怒鳴ったり無理強いしたりすることではありません。

今持つ100%の力より、10%くらいだけ高い負荷を与えることです。その上でその人の強みを見極め、それを生かし、少し難しいハードルをクリアする機会を与えるということです」

引用:日本経済新聞(夕刊)「私のリーダー論」

部下の力は今が100%。上司ができることはその力を110%に伸ばすこと。

 

部下に嫌われることが怖くて間違いを指摘できない

エピソード

新入社員のときから部下だった3年目のO君、なんだか様子がおかしい。

1日の商談数が2~3回なのに、毎日必ず10時前に出発し直帰することが増える。

当時プレイングマネージャーだった私は、自分の営業活動に集中するあまり気に留めることもしていませんでした。

 

基本、会社に帰社することがルールなのですが

「指摘してわだかまりができるのも嫌だし、やりたいようにやらせよう。結果さえ出してくれればいい」そう思っていました。

 

3か月後、O君から退職の申し出がありました。

直帰と言いながら、転職活動をしていたのです。

退職理由「この会社にいても意味がない、やり直したい」

やりがいを見つけられなかったO君、毎日会社に来るのも苦痛だったはずです。

もっと早くそれに気づいて対処できていれば…悔やまれて仕方ありません。

私がしていたことは「仕事を任せる」ではなく「無関心・放任」でした。

Point
  • ちょっとでもおかしいと思ったら声をかける
  • 正しくないことはマネージャーとしての覚悟を持って毅然とした態度で指摘する

失敗が怖くて新しい戦略が生み出せない

マネージャーになって1~2年のころ、自分の営業所独自の戦略・戦術が生み出せず、いつも他の営業所が取り組み始めたことのマネばかりしていました。

負のスパイラル

成功事例を聞いてはそれをマネしてみる。

他の人の成功事例をマネすることは決して悪いことではありません。

ですが、マネをしていただけでは新規開拓も自分の成長も限界が来ます。

結果成績も5段階中評価3。

なぜ独自の戦略・戦術が生み出せなかったか…

理由 「失敗が怖い、部下に失敗だったと思われるのが怖い」

失敗を恐れるあまり、自分で市場調査や情報収集する範囲も限られ、視野が狭く、アイデアが浮かばない状態に陥っていました。

3年目の奮起

3年目、このままでは新規開拓が先細りしてしまうと危機感を覚え、新聞・業界紙、TVやweb、雑誌はもちろんのこと、担当エリアを歩き回りながら自分の目で見て余力市場がある業界を発見。まずは自分で飛び込み営業をしてみて様子を探りました。

「絶対に余力がある、自社の強みを発揮できる」そう確信し、他の営業所が着手していない市場にチャレンジすることをメンバーに発信しました。

 

初めはなかなか進まなかった開拓ですが、開拓の必要性を何度も説き、1~2週間毎に進捗をメンバーで共有・確認し、皆の協力があって新規開拓が進み、担当して3年半で初めて営業所の年間成績が全国1位になりました。

Point
  • 失敗は「悪」ではない、挑戦しないのが最大の失敗、最後までやり切る
  • 自分で調査して、やってみて、余力がある・効果があると確信を持ってから部下に提案する

 

「行動計画にはリスクとコストがつきものだが、それは快適な場所に安住することに伴う長期的なリスクとコストに比べればはるかに小さい」

ジョン・F・ケネディ元大統領

自分の“営業の勘”を信じ、勇気をもって新しいことにチャレンジしていきましょう!

失敗から学んだ部下とのコミュニケーション術

数々の失敗と部下との信頼関係構築に悩みました。

部下と対峙するのが怖くて、コミュニケーションが足りなかった。

そんなわたしが今、心がけているのは下記3つです。

コミュニケーションの心がけ

①聴く

部下の様子を観察し、質問を投げかける

「どうしたの?」「何かありましたか?」「どう思う?」「今日は何かいいことありましたか?」

②受容し、肯定し、認める

自分と異なる回答や意見でも、「○○さんはそう考えているだ」と受け止め、肯定し、認める

「そうなんですね~」「なるほど!」「そう思ってしまうこともありますよね」「そのアイデアいいですね!」「○○さんならできますよ!」

③アフターフォロー

部下の様子の変化、案件の進捗は要所要所で後追い

良い方向に進んでいたらまた観察し、状態が止まっているようであればアドバイス

「最近はどう?そんなことがあったんだ!よかったね~!」

「例の案件、どうですか?~~~という方法も試してはいかがですか?」

経営のすべての問題の原因は、コミュニケーションのまずさにある

P・F・ドラッカー

部下との信頼関係を築くには、コミュニケーションがすべて。

情けないことに、わたしはこれが本当に苦手で・・・(泣)

それでも少しずつ自分なりのコツを掴み、意識することで自分の行動を変えることができるようになりました。

あなたもできます。

一つでもいいので、明日から意識して部下に声をかけてみませんか?

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

マネージャーの道を進もうか悩んでいる貴方

自分はマネージャーに向いていないんじゃないかと悩んでいる貴方

今は辛く苦しいトンネルの中にいることでしょう。

まずは自分と向き合い、一つでもいいので部下とのコミュニケーションを増やすことを始めてみてはいかがでしょうか。

あなたが生き生きと営業職を楽しめますように。

あおきしずかはあなたを応援しています☆彡

青木静のプロフィールはこちら☟☟☟

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2006年大手食品メーカー入社。営業6年半、人事採用担当1年、営業マネージャー歴6年半。営業では主に外食業界の法人営業に従事。 入社当初は会社も仕事も斜めから見る“やさぐれ営業マン”だったが、読書やセミナーを通して仕事の向き合い方を改めると5年目から成績が急上昇、6年目に社内表彰される。 男性社会の営業現場でキャリアについて悩んだ経験やチームメンバーのキャリアを真剣に考えたいと思い、国家資格キャリアコンサルタント、2級キャリアコンサルティング技能士資格を取得。一般社団法人営業部女子課の会ではソリューションプランナー(営業部女子課に参加する皆さまの課題や悩みの解決をサポートするメンバー)として勉強会の企画運営や情報発信を行っている。プライベートでは一児の母。










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