国家資格キャリアコンサルタントとは? 将来性、年収や試験概要、仕事内容は?

ここ数年「キャリアコンサルタント」「キャリアカウンセラー」「キャリア…」って耳にすることが多くなりました。
でも、実際はどのような資格なのかイマイチ分かり難い、と思っている人は少なくないと思います。
まして、そこに「国家資格」(水戸黄門の印籠(笑))というものが付くと、どんな素晴らしい資格なの?と余計混乱してしまいます。
また、企業の人事担当者は、何となく必要性は分かるけど資格を取得してどう活かせるのかと、受験を躊躇している方もいると思います。
試験内容、資格取得後の仕事や年収、そして将来性は、とても気になるところですよね。
そこで、キャリアコンサルタント資格取得4年の@永居まき子が「国家資格キャリアコンサルタント」についてご説明いたします。
資格取得を迷っているあなた、是非とも参考にしてくださいね!
キャリアコンサルタントを目指す動機はなんでもOK!
資格を取得された方は、様々な動機がありチャレンジされたと思います。
企業の人事担当、人材派遣会社の方、ハローワークの職員、フリーランスになるため、友人同僚からよく相談される、単純に人と関わることが好き、国家資格になったから…等々。
永居まき子がキャリアコンサルタントを目指した理由
私ことですが…
私がこの資格を知ったのは国家資格化される10年程前になります。
営業が花形である業種の企業で、人事関連部署のみ約30年勤務していました。
人事関連部署となると、目に見えた成果を数字で残せるわけでもなく、どこか負い目を感じ悶々。
そんな中でも、採用活動での学生との関わりアプロ―チ、新入社員研修など人との関わりに遣り甲斐を感じてもいました。
そんな時、日本マンパワーの営業の方からCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)(国家資格化前)の話を聴き、人事のプロとして人としっかり関わりたいと思い、強く興味を持ちました。
それから数年後に受験、晴れてCDAホルダー(有資格者)となり、その後国家資格化され現在の国家資格キャリアコンサルタントに至ったわけです。
勉強の中で自己理解が深まるというメリット
この資格を取得するには、対人支援に関することを多岐にわたり学びます。
また、将来の相談業務を見据えた実技試験があり、相談業務のロールプレイを重ねることになります。
ロールプレイでは素の自分が浮き彫りになります。
要するに動機はどうであれ、知識の習得だけにとどまらず、クライエント(依頼者・相談者)の生涯のキャリア形成に関わるための相談業務の準備は勿論、改めて自己を知る機会を得ることになります。
そうなんです!
この資格はクライエントのお役に立つだけでなく、日々の生活の中で人の話を聴く姿勢(傾聴)を学んだり、自己認知をする機会を得たりと、自分自身の成長にも繋がる資格なんです!!
キャリアコンサルタントの国家資格化の背景!キャリアとは?
キャリアコンサルタントは2016年4月に国家資格となりました。
では、なぜ国家資格になったのでしょうか。
その背景等を簡単にお伝えいたしますね。
企業の人事担当の方、またフリーランスを考えていらっしゃる方は、ちょっとした知識として確認してみてくださいね。
「キャリア」って具体的にどのようなことなの?
そもそも「キャリア」って言葉は、私が社会人となった○○年前(^^;)、全く聞かなかった言葉です。
厚労省発表(H14.7.31)「『キャリア形成を支援する労働市場政策研究会』報告書」(以下キャリア形成報告書という。)では次のように意味づけをしています。
「キャリア」とは、一般に「経歴」、「経験」、「発展」さらには、「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続ないし継続性を持った概念として捉えている。
「キャリア形成」とは、このような「キャリア」の概念を前提として、個人が職業能力を作り上げていくこと、すなわち「関連した職務経験の連鎖を通して職業能力を形成していくこと」と捉えることが適当と考えられる。
私は、上記内容を『職務経験』を『人生経験』とし、幅広い経験値の中で価値観、思考が作られ、それぞれの生涯キャリアに繋がると、かなりの拡大解釈をしていますよ。
なぜ「キャリア」「キャリア形成」がフォーカスされたのか
厚労省のキャリア形成報告書要旨では、「キャリア形成の意義」として次のような環境変化や社会等の構造変化を挙げています。
これまで、長期安定雇用が保障される中、職業生活のあり方は基本的に企業まかせ。学校教育も大企業への採用を目標に、成績・学校によって切り分け。社会的に一律かつ集団的な教育・就職システムや企業内システムが当然視。
しかしながら、現在我が国労働者は、企業間競争が激化し、大企業といえども倒産のリスクを避けられず、誰しも突然失業する可能性や、技術革新の急激な進展やニーズの変化により、労働者が長年にわたって蓄積してきた職業能力が無になる可能性が生じる等の変化に直面。
こうした最近の環境変化は、これまでのシステムを根底から揺るがしつつあり、現在は、過度に集団的なシステムからより個人に配慮したシステムの構築への転換期。
時代が変化する中で、今までのような組織(教育機関・企業等)内の画一的な「キャリア形成」ではなく、個人を尊重し個人を主体としたものへと変化していることが理解できると思います。
個人主体の「キャリア形成」ってどうしたらいいの?
この点も厚労省のキャリア形成報告書で、「キャリア形成支援の手法」を明記しています。
個人主体のキャリア形成と言っても、全く個人だけでできるわけではなく、置かれた環境との相互作用のもとで、個々人のキャリアが形成され、発展するものである。
(中略)
第一に、直接、個人に対する支援である。
例えば、個人が的確なキャリア形成を行えるよう情報提供やキャリア・コンサルティングを行うことや、個人が能力開発を行う上での隘路(金銭、時間等)を取り除くこと等である。教育段階や若年期のキャリア準備の支援もこれに含まれる。(以下省略)
一部抜粋で分かり難くなってしまいましたが、
個人主体の「キャリア形成」は、個人が一人で作り上げることは難しく、環境整備、情報提供またキャリア・コンサルティング※により、自分のキャリアを考える機会を設け、能力・目標等を確認し作り上げることだと思います。
キャリア・コンサルティングは、キャリア形成の主体である個人に対して、そのキャリア形成を支援する目的で体系的かつ組織的に行われる一連の相談支援サービスである。離転職者のほか、キャリアの節目節目で在職者に対しても行われる。
具体的には、キャリアの棚卸しや適性検査等を通じた自己理解、情報提供や職業体験を通じた職業理解や職業に関する動機づけ、職業生活設計、能力開発の方向付け等に関する体系的かつ組織的な支援を通じ、キャリア形成のための主体的な行動に結びつける機能を有する。
(以下省略)
(引用:「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書)
この法律において「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいう。
このような時代背景のなかで、キャリア形成のサポートをする専門的なキャリア・コンサルティングの必要性が高まり、専門的な知識を有する人として「キャリアコンサルタント」が国家資格になったといえます。
また、現在政府は、国家資格キャリアコンサルタントの数値目標として、平成31年度末は7万9千人、平成36年度末に10万人を掲げています。
国家資格キャリアコンサルタントってなに?
キャリアコンサルタントの必要性を少しでも理解することで、興味がより一層強くなったのではと。
本題に戻りまして、では国家資格キャリアコンサルタントとはどんな資格なのでしょうか。
職業能力開発推進法「キャリアコンサルタント」の中からいくつか挙げてみます。
キャリアコンサルタントの登録
国が認定したキャリアコンサルタント試験に合格し、登録をすることでキャリアコンサルタントになります。また、更新資格維持を図るため、講習(知識講習8時間以上、技能講習30時間以上)を受講し、5年毎に更新する。
キャリアコンサルタントの義務
キャリアコンサルタントの信用を傷つける行為・名誉棄損の行為を禁止し、業務上の守秘義務があります。
キャリアコンサルタントの名称独占
資格を持っている人だけが名称を用いることができ、資格を持たない人は紛らわしい名称を用いることを禁止しています。
国家資格キャリアコンサルタントを目指すためにはどうしたらいいの?
では実際に資格取得を目指すためには、キャリアコンサルタント試験を受験することになります。
その受験をするための資格が必要になりますので、順を追って説明いたしますね。
受験資格について
受験するにあたり、次の何れかの要件が必要になります。
- 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
- 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
- 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
- 上記の項目と同等以上の能力を有する者
※上記要件のうち、1.の要件が必要になる方が多いので、1.について続いて説明いたしますね。
その場合は、試験対策としてコンパクトにサポートしてくれる(株)TADAJUKUを利用すれば、約30万円ほどかかる講座代金は、3万円程度で済ませることができます。
私は、下記養成講座のうちマンパワー講座+(株)TADAJUKU試験対策講座を併用して合格することができました。養成講座はあんまり試験対策はしてくれないので、これだけでは合格できなかったりするんですよね。
(株)TADAJUKUのサイトにいけば、必要な情報はすべて揃っているといえるくらい充実しています。ぜひ、確認してみてくださいね!
養成講座を選ぶコツも参考にしてくださいね。
厚生労働大臣が認定する講習について
現在は次の認定講習は19講座あり、何れかの講習を修了することで受験資格を満たすことになります。
受講料は高額ですが「専門実践教育訓練給付金」の対象講座に指定されていると、受講料の一部(最大約70%)は返戻されますので安心して受講できます。
(返戻に関して要件がありますので確認してくださいね。)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html
(平成30年10月現在)
講 習 名 | 実施機関 | 開催
予定地 |
実施
時間 |
料金
(税込) |
CMCAキャリアコンサルタント養成講習 | 特定非営利活動法人日本キャリア・マネージメント・カウンセラー協会 | 東京、札幌、函館、福岡、熊本
※各回毎に異なる |
通学104.5時間
(14回) 通信35.5時間 |
345,600円 |
GCDFーJapanキャリアカウンセラートレーニングプログラム | 特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会 | 東京、大宮、横浜、名古屋、大阪、福岡 | 通学96時間
(12回) 通信49時間 |
378,000円
受講料・テキスト代含む |
GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム | パーソルテンプスタッフ㈱ | 名古屋 | 通学96時間
(12回) 通信49時間 |
378,000円
受講料・テキスト代含む |
GCDFーJapanキャリアカウンセラートレーニングプログラム
(現在調整中) |
マンパワーグループ㈱ | 東京
(西神田) |
通学96時間
(12回) 通信49時間 |
378,000円
受講料・テキスト代含む |
ICDSキャリアコンサルタント養成講座 | (有)キャリアサポーター | 弘前市、盛岡市、名古屋市
※各回毎に異なる |
通学102時間
通信55.5時間 |
291,600円 |
一般社団法人日本産業カウンセラー協会キャリアコンサルタント養成講習 | 一般社団法人日本産業カウンセラー協会 | ほぼ全国主要都市
※各回毎に異なる |
通学84時間
通信56時間 |
324,000円 |
キャリアコンサルタント養成講座 | ㈱テクノファ | 神奈川県 | 通学106時間
通信50時間 |
309,960円 |
キャリアコンサルタント養成講座 | ㈱リカレント | 東京都(新宿区、中央区、豊島区)、さいたま市、横浜市、名古屋市
※各回毎に異なる |
通学140時間 | 490,320円
試験対策、学科論述を含む |
キャリアコンサルタント養成ライブ通信講座 | ㈱リカレント | 東京都(新宿区、中央区、豊島区)、さいたま市、横浜市、名古屋市
※各回毎に異なる |
通学70時間
映像視聴 70時間 |
393,120円 |
キャリアコンサルタント養成講座(総合) | ㈱日本マンパワー | ほぼ全国主要都市
※各回毎に異なる |
通学85時間
通信73時間 |
324,000円 |
キャリアコンサルタント養成講習 | 学校法人大原学園 | 東京都千代田区 | 講習を検討中 | |
キャリアコンサルタント(通学・通信)養成講習 | 学校法人大原学園 | 東京都千代田区 | 講習を検討中 | |
公益財団法人関西カウンセリングセンターキャリアコンサルタント養成講習 | 公益財団法人関西カウンセリングセンター | 大阪(淀屋橋) | 通学80時間
通信60時間 |
324,000円
テキスト・資料代含む |
公益財団法人関西生産性本部キャリアコンサルタント養成講座
(30年度募集終了) |
公益財団法人関西生産性本部 | 大阪 | 通学84時間
通信72時間 |
324,000円
生産性本部賛助会員270,000円 |
公益財団法人日本生産性本部キャリアコンサルタント養成講座 | 公益財団法人日本生産性本部 | 東京・渋谷、新潟・新潟、石川・金沢、群馬・群馬、福岡・福岡、沖縄・那覇
※各回毎に異なる |
通学80時間
通信76時間 |
367,200円
生産性本部賛助会員 307,800円 |
LEC東京リーガルマインドキャリアコンサルタント養成講座 | ㈱東京リーガルマインド | ほぼ全国主要都市
※各回毎に異なる |
通学105時間
通信50時間 |
297,000円
受講料・テキスト代含む各種割引制度あり |
キャリアコンサルタント養成講座 | ヒューマンアカデミー㈱ | 札幌市、仙台市、東京都(新宿区、中央区)横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市、那覇市
※各回毎に異なる |
通学80時間
(10回・32回)通信69.5時間 |
291,600円
入学金・教材費は別途 |
100年キャリア講座キャリアコンサルタント養成講習 | ㈱パソナ | 東京都千代田区 | 通学71時間
通信69時間 |
320,000円 |
キャリアコンサルタント養成講習 | 一般社団法人地域連携プラットホーム | 志木市 | 通学80時間通信64時間 | 270,000円 |
試験機関について
次の2つの機関が試験を実施しています。
- 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会(キャリ協)
- 特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA)
受験料は両機関とも共通です。
学科試験 8,900円、実技試験 29,900円
受験料が同じ、判断材料も少なくどちらの機関で受験するか迷ってしまいますよね。
そんなときは、キャリアコンサルタント@藤原あきこさんのこちらの記事を参考にしてくださいね。
試験内容
試験区分 | 出題形式 | 問題数 | 時 間 | 合格基準 |
学 科 | 四肢択一の
マークシート方式 |
50問 | 100分 | 100点満点中
70点以上で合格 |
実 技 | <論述>記述式回答
(事例を読み設問に解答する) |
キャリ協:1問
JCDA:1~2問 |
50分 | 150点満点で90点以上の得点。
ただし論述試験の満点の 40%以上、かつ面接試験の評価区分3項目あり、いずれにおいても満点の40%以上の得点が必要 |
<面接>ロールプレイ | 1ケース | ロールプレイ 15分
口頭試問 5分 |
- 学科試験のキャリ協、JCDAともに同一問題です。
- 試験日は、学科と実技(論述)が同一日(キャリ協・JCDAも同一)で、午前に学科、午後に実技(論述)となっており、実技(面接)は学科等の試験日の1~2週間後の土・日のいずれか1日となります。
国家資格キャリアコンサルタントとしての活動内容は?
頑張った甲斐があり見事合格!!
さてと…あれ~、いったいどんな仕事があるの、キャリコンの先輩方はどんな仕事についているの?
合格はしたもののどうしたらいいのか悩んでしまいます。
ここからは「キャリア・コンサルティングに関する実態調査結果報告書(H23.3)」(以下、実態調査報告書という。)を参考に実態をご紹介いたしますね。
資格取得後の仕事について
実態調査報告書では、キャリア・コンサルティング活動をしている活動の場は次のようになっています。
資格取得後の活躍の場
- 公的就職支援機関(ハローワーク、ジョブカフェ等):25.9%(※公的就職支援機関、以下、公的機関という。)
- 企業内(人事・労務・キャリア形成部門):21.3%
- 大学等教育機関(キャリアセンター等):15.9%
- 民間の就職支援機関(人材派遣会社等):15.4%(※民間の就職支援機関、以下、民間機関という。)
実態調査報告書はキャリコンが国家資格以前の報告書となっていますが、国家資格化されたからといって活動の場、仕事内容が大幅に変わるものではありません。
この資格に興味を持つ人は、公的機関・企業内の人事担当・民間の相談業務に携わっている人が多いように思われます。
正規職員等の割合
- 企業内:83.2%(非正規職員 8.7%)
- 公的機関:5.5%(非正規職員 86.2%)
現に私と一緒に講習を受講したメンバーの殆どが、公的機関・企業の人事担当・人材派遣会社でした。
国家資格化以前も以後も、公的機関・教育機関の相談業務、企業内の人事担当などが主な活動の場になると思います。
キャリア・コンサルタント業務が専任(専業)か兼任(兼業)か
気になった情報を後ひとつ加えますね。
- 全 体 専任44.6% 兼任55.4%
- 企業内 専任17.0% 兼任83.0%
- 大学等 専任46.7% 兼任53.3%
- 公的機関 専任76.5% 兼任23.5%
- 民間機関 専任51.2% 兼任48.8%
企業内におけるキャリア・コンサルティング業務は、兼任80%以上と殆どを占めています。
実態調査報告書が平成23年4月に発表、厚労省が「個人のキャリア形成支援」のため専門的なキャリア・コンサルティングが必要であるといってから7年経過していますが、専任者を置くまでには至っていないのが現状です。
キャリア・コンサルタントとして収入はどれくらい?
実態調査報告書では、次の結果となっています。
キャリア・コンサルタント(年収)(キャリア・コンサルティング以外の収入を含む)
- 100万~300万円:25.7%
- 300万~500万円:31.2%
- 500万~800万円:23.1%
- 800万円以上:14.8%
因みに、士業のうち公認会計士926万円、税理士717万円となっており、資格難易度を重ね合わせるとキャリアコンサルタントの収入は決して低いとは言えないでしょう。
活動の場別では次のようになります。
(企業内)
- 100万~300万円: 3.0%
- 300万~500万円:20.4%
- 500万~800万円:35.2%
- 800万円以上:40.1%
(公的機関)
- 100万~300万円:3.1%
- 300万~500万円:46.9%
- 500万~800万円:41.2%
- 800万円以上:7.8%
企業内の場合、正規職員が殆どであり、キャリア・コンサルティングに携わっているからということではなく、企業の給与体系に準じるため企業の規模・業績により確定します。
公的機関の場合、非正規職員が80%以上となっていることから、キャリア・コンサルティングに携わる機会が多くても、それ程高い収入は望めないのが現状です。
また、高収入(1千万円以上)を得ているキャリアコンサルタントは、セミナー・研修の講師、企業への人材コンサルなど、キャリア・コンサルティング活動以外の収入があると考えられます。
キャリアコンサルタントの将来性について
時代の変化による働き方の多様性、リカレント教育、定年後のセカンドキャリア、定年70歳、人生100年時代等々、様々な情報があり生涯をとおしてキャリアを考える機会があります。
政府は「セルフ・キャリアドッグ制度」「教育給付訓練制度の拡充」「キャリアコンサルティング費用の特定支出控除」を設けるなど、個人のキャリア形成支援を実施しています。
このような背景のなか、個人主体のキャリア形成のためには、個人の価値観、情報の整理など客観的な視点が必要となり、キャリアコンサルタントのニーズが高まり、活躍の場は拡大されるといえます。
混沌とした思いのなかで方向性が見つけられず迷走している人は多いと思います。
学生、転職、転勤、女性活躍、昇進、降級、メンタル、復職、副業、Uターン、定年等々です。
その人たちの支援ために、キャリアコンサルタントがいて、キャリアコンサルティングの機会があり、その活動の場は増えてくると思います。
知名度として“士業”には劣りますが、その分伸びしろ(=将来性)が十分あるということです。
キャリアコンサルタントとして、道は決して平たんではありませんが、光は差しています。
大袈裟ですが、それぞれの人の人生のキャリア支援者として、人生に関わることができ、また人と関わることで自分を見つめ直す機会も増え、とても遣り甲斐のある職業だと感じています。
キャリアコンサルタントの仕事ナマの声【実情】や、現段階での問題点については、こちらの記事をご確認くださいね。
まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございました。
少しは「国家資格キャリアコンサルタント」について理解し、資格取得に対して一歩を踏み出すきっかけとなりましたか。
再度、簡単にまとめておきますね!
- 働き方、生き方に悩む労働者を幅広い視点で国の施策としてサポートする役割
- 今後も益々キャリコンサルティングの必要性は高まってくる
- 受験要件を満たすために一定の要件をクリアーする必要性がある
- 試験はマークシートと論述筆記試験と面接ロールプレイング
- 仕事内容は公的就職支援機関、大学、企業内など
なお、キャリアコンサルタント試験の難易度や合格率、合格者数推移、勉強期間や勉強法については、こちらの記事でご確認くださいね!
合格後のキャリアコンサルタントとしての更新講習の仕組みはこちらでご確認くださいね。