老後の不安を解消?「ライフプラン」で豊かな生活を実現!
現在も未来も「豊かな生活を送りたい」と思いませんか?
現在は独立開業している私ですが、開業前は、地域金融機関の人事を18年間担当していました。
定年手続きの際、60歳を迎える皆さんに対して「本当に60歳?若い!」といつも感じていました。
当のご本人は、「もう歳だから」と言われる方もいらして、「もったいない。まだまだこれから!」という印象を持っていました。
だからこそ、定年という大きな分岐点を迎える大切なタイミングで、
- 「その人らしく豊かな人生を送る選択をするためには、何が必要だろう?」
- 「そのために、私がサポートできることは何だろう?」
ということを、模索していました。
そんな中でたどり着いたのが、「ライフプラン」というツールです。
今回は、将来の不安を軽減し、豊かな生活を実現するための一つのツールとして「ライフプラン」をご紹介します。
老後の不安って?
将来必ず迎える老後。
「老後」という言葉を聞いて、漠然とした「不安」を持つ方も多いのではないでしょうか?
では、その不安の正体は何でしょうか?
不安の正体が分かれば、早めに対策を立てることができます。
もしかしたら、今気づいていない潜在的な「不安」もあるかもしれません。
これから時代はどんどん変化していきます。
初めてのこと、体験したことのない時代がやってくると聞いて、「わくわく」する人もいれば、「不安」と感じる人もいらっしゃると思います。
人には「現状維持バイアス」があると言われていますので、このままでいい、変わっていくことが不安、と感じる気持ちがあっても当然かもしれません。
老後に不安を感じている人の割合は?
では、どのくらいの人が老後に不安を感じているのでしょうか?
参考までに、<生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度> をご紹介します。
- 自分の老後生活に「不安感あり」の割合 85.7%
- 不安を抱く内容
①「公的年金だけでは不十分」 80.9%
②「日常生活に支障が出る」 57.2%
③「自助努力による準備が不足する」 38.1%
④「退職金や企業年金だけでは不十分」 36.7%
調査結果では、約9割の方が老後に不安を感じており、「お金」に関する不安が上位を占めているようです。
私達のくらしには、色々な場面で「お金」が必要ですので、当然の結果かもしれません。
私も現在独身。一人で老後を過ごすかもしれないと思うと「お金」の不安が頭をかすめます。
「まだまだ先の話し」ではなく、出来るだけ早めに備えることも大切です。
くらしが変わるはたらき方も変わる「新たな社会Society5.0」
私達のくらしは、時代の環境変化に大きく影響を受けます。
「Society5.0」という言葉を耳にされたことはありますか?
Society5.0って何?
Society5.0は、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、政府が今後目指す未来社会の姿です。
初めて聞く言葉、という方は、内閣府のHPに掲載されていますので、一度チェックしてみて下さいね。
<Society 5.0で実現する社会>
IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、これらの課題や困難を克服します。
また、人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供されるようになり、ロボットや自動走行車などの技術で、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題が克服されます。
社会の変革(イノベーション)を通じて、これまでの閉塞感を打破し、希望の持てる社会、世代を超えて互いに尊重し合あえる社会、一人一人が快適で活躍できる社会となります。
内閣府
Society5.0って実現される未来は?
どんな未来が待っているのか、一例をご紹介します。
- ドローン宅配
- A I 家電(冷蔵庫、スピーカー)※考える家電が日々の暮らしを快適に
- 介護ロボット、遠隔診療
- 無人トラクター、清掃ロボット
- キャッシュレス社会(QRコード等)
- 自動走行バス
いかがですか?そんな未来を聞いてどう感じますか?
私の父親は、「ロボット」や「自動運転」というニュースが流れるたびに、「わけが分からん」とつぶやいています。
私も機械とか、ネットの世界とかは苦手で、時代についていけるかどうかは分かりません。
でも、確かに私達のくらしをとりまく環境はどんどん変わっていきそう、ということは分かります。
どのように変わっていくのか興味を持って「知る」ことによって、「変化に備える」ということにもつながるのではないでしょうか。
100年ライフがやってくる?
もう一つの大きな変化として「100年ライフ」が挙げられます。
最近、耳にする機会が増えている「100年ライフ」、本当にやってくるのでしょうか?
LIFE SHIFT
私が独立開業する際、事業計画を立案する際に大きな影響を受けた「LIFE SHFT」という本に、下記のようなことが書かれています。
- 2050年までに、日本の100歳以上の人口は100万人を突破する見込み。
- 2007年に日本で生まれた子供の半分は107年以上生きることが予想される。
- 長寿化を恩恵にするためには、古い働き方に疑問を投げかけ、実験することをいとわず、生涯を通じて「変身」を続ける覚悟をもたなくてはならない。
出典「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」リンダ グラットン, アンドリュー スコット他
※100年ライフについては、Now Job内で小林さんも記事を書かれていますので、こちらもご覧くださいね。
日本の平均寿命
現在の日本の平均寿命は何歳でしょうか?
厚労省が公開した「平成29年簡易生命表」によれば、男女とも過去最高を更新しています。
〇男性:81.09歳 〇女性:87.26歳
私は、社会保険労務士として年金のご相談を受けることがあります。
年金は、受給開始年齢を70歳まで繰下げる制度がありますが、その制度を説明させていただくと、よくこんな言葉を耳にします。
- 「そんなに長生きせんから早くもらっとかんと」(岡山弁)。(長生きすると思えないので、早く受給したい。)
お気持ちは分かるな~と思いながら、でも、もしかしたら、100歳まで生きるかもしれません。
リスク管理の面からも、「100年生きるかもしれない」という前提を持っていた方が良いかもしれません。
時間は贈り物?
100年ライフを、「時間」という贈り物だととらえることもできます。
でも、逆にこの時間が、「健康で過ごせるのか?」「お金は大丈夫だろうか?」という「不安」を助長させるかもしれません。
60歳で仕事を辞めた場合、その後40年間の収入が「年金」だけで大丈夫でしょうか?
そういった点も踏まえて、「今」備えられることに早めに取り組むことが大切です。
実際には、自分が何歳まで生きるかということは、誰にも分かりません。
- 「100年ライフだから、先延ばしにしても大丈夫。」ではなく、
- 「今できることに集中し、一日一日を大切に生きる。」
ことを意識して、後悔の少ない人生を過ごしていきたいですね。
そもそも「豊かな生活」ってなに?
「豊かな生活」と聞いて、どんな生活を思い浮かべるでしょうか?
「豊か」の意味を調べてみると、以下のように書かれています。
- 満ち足りて不足のないさま。十分にあるさま。
- 経済的に恵まれていてゆとりのあるさま。
- 心や態度に余裕があって、落ち着いているさま。
出典:デジタル大辞泉小学館
豊かには、物質的な豊かさや心の豊かさなど、色々な定義があるようです。
あなたは、どの「豊か」な生活を大切にしていきたいでしょうか?
「豊かな生活」は、それぞれの価値観が反映
豊かな生活の基準は人それぞれ違います。
- 「お金をたくさん使って、色々な場所へ出かけること」が、豊かな生活でしょうか?
- 「質素でも家族と幸せな時間を持つこと」が、豊かな生活でしょうか?
どちらかが正しくて、どちらかが間違っているということではありません。
ポイントは、「自分が大切にしていることが満たされている」と感じられることが重要だと思います。
まず、自分と家族が幸せだと感じられる生活はどんな生活か、何を大切にして過ごしていきたいかという「価値観」を言語化してみましょう。
ちなみに、私が今感じている大切にしたい「豊かな生活」は、
- 日々の小さな幸せに気付くこと。
- 感謝の気持ちで過ごすこと。
- 人と人とのつながりを感じられること。
私は、「心」の豊かさに価値を置いているのかもしれません。
お金は「豊かな生活」を実現するための大切なツール
もちろん、お金も大切です。
住む場所や家族の形によって、それぞれ必要なお金も変わってきます。
お金=幸せ?
豊かな生活は、自分と家族が現在も未来も幸せに暮らすことではないでしょうか?
お金は、その幸せな生活を実現するための重要なツールです。
お金を「持つ」ことを目的にするのではなく、お金を使ってどんな生活をしていきたいか、「お金を使う基準」を明確にしてみましょう。
使い方の基準を持つ効果
自分をよく知り、自分の生活をどうしたいか、そのためにどんな事にお金を使っていきたいのか基準を持つことで、様々な効果が期待できます。
- お金を使う優先順位を明確にできる。
- 納得感がある。
- 何となく、の支出を抑えることができる。
- 長期的視点で、継続して行動に移すことができる。
限りあるお金を、自分と家族が価値を感じているものから優先的に使っていくことで、節約上手になるかもしれません。
「ライフプラン」で豊かな生活を実現する3つのポイント
人生の設計図とも言われる「ライフプラン」。
今までに作成したことはありますか?
なぜライフプランが豊かな生活を実現するツールとなるのでしょう?
3つのポイントをお伝えしていきますね。
ライフデザイン
どのような生き方をしたいのかを考え、思い描くことを「ライフデザイン」と呼びます。
思い描くことで、自分の現在の立ち位置を確認することにもつながります。
ライフデザインは、人生の羅針盤。
下記の3つについて、制限を外して思い描いてみましょう。
①人生の目標
自分は何のために生きているか、何を人生の価値と考えているのか。
②ファミリーデザイン
どんな家族を持ちたいか。
(シングル、ディンクス、専業主婦・主夫、シングルマザー・ファーザー 等)
③キャリアデザイン
自分の仕事をどう選択し、キャリアをどう築いていくのか。
(転職、独立、事業承継 等)
リスク管理
ライフプランは、現状を把握し、プランが実現できるかどうか、お金の面からもしっかり将来設計をたてることができます。
いつ、どんなライフイベントを迎えるか、どのくらいお金がかかるかを予測し、それに備えるお金を計画的に準備し、将来への不安を軽減しましょう。
ライフプランを作成する上で欠かせないものとして、「ライフイベント表」と「キャッシュフロー表」があります。
ライフイベント表作成
ライフイベント表は、自分や家族の夢や希望する計画(イベント)を時系列で表わすことができます。
①漠然と考えていた今後のイベントを確認することができる。
②将来の夢について考え、それに向かって行動するきっかけとなる。
③イベントに必要な費用はいくらか、数値化することができる。
結婚や出産、住宅購入といったライフイベントは一つずつ順番にやってくるわけではありません。
結婚と同時にマイホームを購入する場合もあれば、退職後にリフォームが必要になることもあります。
子どもが生まれる時期によって、教育費がいつからどのくらいかかるのか、その時の自分の年齢は何歳なのか等についても確認しておきましょう。
キャッシュフロー表作成
キャッシュフロー表は、現在と将来までの家計の変化を一覧で表わすことができます。
まず、1年間の収入と支出を振り返り、手持ちの資産や負債などについても洗い出し、家計の現状を把握します。
その後、将来予定しているライフイベント、先々までの収入、支出をキャッシュフロー表へ転記することで、貯蓄残高の推移等を把握することができます。
「年間収支が赤字」「貯蓄残高が減額」となっている場合は、今できる対策が何かないか、早めに備えましょう。
「今」できる対策は?
では、どんな対策をしたらいいのでしょうか?
対策には、「家計の合理化」と「ライフプランの変更」があります。
- どんぶり勘定になっていませんか?
- 最初に貯金をしていますか?
- 削減できる固定費はありませんか?
- ライフプランの優先順位は?
- 収入を増やす方法はありませんか?
- 変更できるイベントはありませんか?
定期的に見直す
ライフプランはあくまでも計画です。
予定をしていたことがすべて叶うわけではありません。
予定した時期とずれる可能性もあります。
住宅購入が遅れたり、子どもの学校進学の時期がずれたり、退職が早まった等、その時々に合わせて柔軟に見直していくことが大切です。
まとめ
今回は、自分らしい豊かな生活を実現するツールとして「ライフプラン」をご紹介しました。
将来のライフイベントを見越して、早めに準備を始めることで、老後に対する漠然とした不安感を軽減することにもつながると思いませんか?
自分と家族が幸せだと感じられる価値観を大切に、豊かな生活を実現していきましょう!
※お金を増やすのはどうしたらいいの?と気になった方は、Now Job内で甲斐さんが記事を書かれていますので、確認してみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。